2012年09月03日

●和文解釈入門 第472回

「ベーシック日本語教育」(佐々木泰子、ひつじ書房、2007年)の日本語文法関係は、森山新先生が執筆されておられるが、その中で、非常に興味深い記述を見つけたので、要約してお知らせする。
 感情・感覚を示す「悲しい」、「痛い」、「感じる」、意志・欲求を示す「つもりだ」、「~う/よう」、「~たい」、精神作用を示す「思う」、「考える」は主語が一人称のときだけ用いられる。二人称の時は、「~か」(問いかけ)、「ね」などの終助詞を添える。三人称のときは、「~かもしれない」、「~に違いない」、「~のだ」、「~らしい」、「~のようだ」、「~だろう」という推測・判断の表現形式を添える。例外は引用の形式にするか、小説などの感情移入であるとある。

 ゆえに、「彼は悲しい」という文は、おかしいということになる。「形容詞 + です」については、1952年の国語審議会で、平明簡素な形として認めてよいという見解が出され、正しい用法と認められたと研究社日本語教育事典(近藤安月子 + 小森和子編、2012年)にある。つまり、「大きいです」、「小さいです」、「おいしいです」は「ね」などの終助詞をつけなくても正しい日本語と見なされているわけだ。私も含めて年配者には違和感を持つ人もいる。特に、三人称を主語にした「佐藤さんは悲しいです」とか「田中さんは痛いです」はおかしいと感じる。これは日本語では主語を立てるのは強調しているというニュアンスがあり、主語なしでも、日本語は高文脈の言語だから、十分意味が通じるということが背景にあるのだろう。

設問)「席の数は50から150の間です」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2012年09月03日 07:42
コメント

Количество мест
насчитывается
между 50 и 150.
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насчитыватьの構文は、Число насчитывает 300 человек.(300人を数える)とするか、В области насчитвается сотни школ.(その州には何百もの学校がある)のようにします。ですから、количествоかсяを取る必要があります。междуはсредиと同義語ですが、同質なものの間で(動作が起こる)というニュアンスが多く、средиは、同質なもので占められる場所を示すというニュアンスがあります。Оптимальное значение лежит (находится) где-то между крайними значениями.(最適値は極値の間のどこかにある)というのはありますが、数字を使ったものは知りません。私の答えは、Число мест колеблется от 50 до 150.

Posted by ブーチャン at 2012年09月03日 08:26

Количество мест колеблется от пятидесяти до ста пятидесяти.
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正解です。

Posted by Ml at 2012年09月04日 02:05
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