2012年08月13日

●和文解釈入門 第451回

(201) 「旧聞日本橋」、長谷川時雨、岩波文庫、1983
女流作家長谷川時雨(1879~1941)の東京の日本橋界隈で育った少女時代を扱った自伝。樋口一葉(1872~96)の「にごりえ・たけくらべ」(岩波文庫、1927年)の世界とも言える。

(202) 「グラント将軍日本訪問記」、ジョン・ラッセル・ヤング、宮永孝訳、雄松堂書店、
 随員ヤング(1840~1899)の1879年の米国グラント将軍(1822~85)の訪日記録。南軍リー将軍(1807~1870)との降伏にⅠ章が割かれているのも興味深い。日本酒をシェリーのような味の米から作った温かい酒と書いている。グラント将軍は実際家で、盆栽などは仕事の悪用だと見なしたとある。幕末にも明治天皇は外国使節に応接したものの、儀式であり、飾り物のようであったが、今回はグラント将軍が英雄という事もあり(西郷隆盛の影響もあるのだろう)、選挙権、関税権、琉球、国債のことなど天皇自身の希望で話し合いがもたれたことは特筆に値する。天皇は民選議員の認可と国民に立法上の職権を与えてよいのか御下問されたという。この頃から施政者としての自覚が出てきたのかもしれない。日光には10日間過ごしたが本当に楽しかったと書いてあるが、箱根にも滞在したはずなのに特に書かれてはない。

設問)道に迷って、通りすがりの人からのアドバイスである「この通りをまっすぐ行って、最初の交差点を左に曲がりなさい。右の3つ目の家がそうです」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2012年08月13日 06:21
コメント

Идите прямо по улице, на первом перекрестке поверните налево. Это будет третье здание справо от вас.
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正解です。справаが正しい。凡ミスでしょう。от васは不要です。私の答えは、Идите прямо по этой улице и на первом перекрёстке поверните налево. Это будет третий дом с правой стороны.
 特に何も言うことはありませんが、пойдитеとした学習者の方へ一言。設問が「まっすぐ行って」とあるので、「一定の距離や時間を歩く」ということが分かります。そうでなければ、「(右へ、左へ)曲がりなさい」となるはずです。пойтиは始発の意味だけで、この一定の時間や距離を歩くという意味はありません。それとидтиの方が、使われる頻度がはるかに大きいいということと、動作の着手という不完了体の用法があるので、ここはидитеとするのが一般的です。
 体の用法をかじった人なら、動作が次と次と起こるので、完了体の順次的用法を使えるのではないかと思う人もあるでしょうが、идтиについては、命令法でиди(те) + 完了体命令形という使い方をするのが普通です。これは歩いていくとなると、一定の距離や時間を歩くという過程の意識がそうさせるのだと思います。これはидти/пойтиが完全な意味での体のペアではないということに起因すると思います。

Posted by メイ at 2012年08月13日 23:06

Идите по этой улице прямо и поверните налево на первом перекрестке. Вам нужен третий домик после него по правой стороне.
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体の用法については何の問題もないのですが、しいて粗を探せば、наが続くので、片方を動詞の前に持ってくるとかして、これを離した方がよいと思います。нуженは尋ねている人が言うなら分かりますが、道を聞かれた人が言うのは不自然です。一番問題なのは、右側にあるという意味では、справа, с правой стороныと言い、右側を行くというような動作ではидти по правой сторонеとなります。他に、жить (находиться) по другую сторону реки (на той стороне реки)(川の対岸に住んでいる、いる)という表現もあります。

Posted by Ml at 2012年08月14日 05:05
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