2012年07月04日
●和文解釈入門 第411回
口語ではподойти = прийтиという事を前に書いた。特に人に対して、到着という意味ではв/наが使えないので、кを使わざるを得ない。そうなると、語結合の関係からそれに引きずられて、過程の用法も使えるподойтиが使われやすいのだろうと思う。ロシア人(だけではない)が挨拶に握手したり、ハイタッチしたりするのも、親愛の情を示すという他に、手と手を接触させることで、到着したという意味を表しているのかもしれないなと考えた次第である。
設問)「4人乗りのボブスレーの順位はどうなりましたか?」をロシア語にせよ。
По какой очереди
четырехместный
бобслей будет
стартовать ?
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お答えは「どの順番でスタートするのですか」ですが、設問は順位を聞いています。私の答えは、Как распределились места в соревнованиях четырёхместных бобслеев?
順位というのは1位がベストで、2位は1位よりも成績の上で悪い、そういうことからいうと典型的な結果の評価ということになる。
Какие места заняли по бобслею на четырехместных санях?
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不定人称文というのは主語を表に出したくない場合、なくても意味が通じる場合ですが、順位についてはそういう場合には当てはまらないと思います。構文的には正しいと思いますので、例えば、Какие места заняли участники в соревнованиях четырёхместных бобслеев?というように主語を出すべきだと思います。
Какой результат соревнований бобслейного экипажа?
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順位ですから、通常は1~3位とか、1~6位など複数を聞いているわけです。そのほかに、結果という名詞はよほど結果が一つということが確信を持てるのでない限り複数で使うのが普通です。それと4人乗りの訳がありません。お答えだといつの結果を聞いているのか分かりません。完了体過去を使えば、過去の一点であることは明確になります。アオリストか結果の現存かは文脈によりますが、具体的なレースについて尋ねているのだということはそれで聞き手に分かります。