2012年06月27日

●和文解釈入門 第404回

「生きた日本語を教えるくふう」(佐々木瑞枝、小学館、2003年)の中に、日本語の動詞には、止まるや終えるなどの瞬間動詞と、走るや食べるなどの継続動詞の2種類があって、「~している」という助動詞をつけてみると、前者は現在完了であり、後者は過程を示しているというようなことが書いてあった。日本語を外国人に教えるときには、このように分析的に考える必要があるということのようである。振り返って、会話における和文露訳を考えてみると、我々はバイリンガルではないから、頭の中で日本語からロシア語へ翻訳していることになる。そうなると、名詞、代名詞、形容詞などは格変化を別にすれば、基本的にそのまま覚えればいいのだが、動詞については、日本語を分析的にとらえないと、露訳できないということになる。これまではよく使う動詞をできるだけ例文ごと丸暗記してきたが、かなりの数の例文を覚えないと、いろいろな状況には対応できないことになる。

 「~します」というのは、繰り返しか、意志かの判断だけすればよいか思われる。「いつも」なら不完了体現在形であり、これからの動作なら、完了体か不完了体かは別にして未来時制とすればよさそうだ。「私はカレーを食べます」という文で、毎日というニュアンスなら不完了体現在形のестを、個からの動作ならсъемかбуду естьを体の用法に合わせて選べばよい。ところが、同じ「~します」でも、「(毎日)~を私はお知らせします」や「~を私はお知らせします」なら、соощаю不完了体現在形であり、「(後ほど)~を私はお知らせします」сообщимなら完了体未来形を使う。こういうのも本コーナーで体の用法の本質をマスターすれば簡単に理解できるようになる。

設問)「父称は名の後に、名字の前に来る」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2012年06月27日 07:13
コメント

Отчество вставляется между
именем и фамилией.
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これは間に挟まれるということで、前後の順番はどうでもいいという解釈も成り立ちますから、厳密に言えば設問とは違います。私の答えは、Отечество располагается после личного имени перед фамилией.
パスポートなどの正式名は上記の通りだが、正式書類、履歴書、成績簿ではФИОが用いられ、На первое место выходит фамилия, за ней следует инициалы.(初めに名字が来て、その後イニシャルが来る)ということになる。

Отчество следует
ставить после имени
и перед фамилией.
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正解ですが、厳密に言えば、設問はすべきとはなっていません。следуетを叙想語ではなく、上の文例のように、一般動詞として使ったほうがよいかもしれません。

Posted by ブーチャン at 2012年06月27日 08:18

Отчество ставится после имени и перед фамилией.
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正解です。

Posted by メイ at 2012年06月27日 19:45

Отчество стоит после имени и перед фамилией.

いつもありがとうございます。
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こちらこそ。さてお答えですが、不完了体を使うというのはよいのですが、これだと自然にそうなっているという感じです。設問はそうではなく、人為的な動作が加わっていると考えるべきです。そのため動作にかかわる動詞、配置するや置くを、受身か不定人称文にするというひと工夫が必要になります。

Posted by asuka at 2012年06月28日 02:07

Отчество пишется после имени и перед фамилией.
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正解です。

Posted by Ml at 2012年06月28日 04:30
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