2012年06月18日

●和文解釈入門 第395回

病院で「この問診票に書いてもらっていいですか?」と看護婦さんから聞かれた。何か依頼するときに、若いお嬢さん方が「~してもらっていいですか?」という構文を使うのを最近よく耳にする。テレビの影響なのだろう。年寄りの僻目か、聞き苦しくてしょうがない。「敬語」(菊池康人、講談社学術文庫)では、敬語の間違った例として、「~させていただく」は敬語の過剰使用であると批判している。その例に上がっているのが、
「お陰様で、今の職場にもう十年勤めさせていただいています」
「私ども○○社は、○○関係の商品の開発をさせていただいておりまして、お客様の快適な生活のために日々努力させていただいております」
 これらは許可を得る必要がないのに、あたかも許可をいただいたかのような書き方だからであるという。「~してもらっていいですか?」も、依頼なのだから、
「この問診票にお書き下さい」
「この問診票にお書き願います」
「この問診票にお書きいただきたいのですが」
とすべきだが、「お書きください」と命令形にしたり、「~願います」と断定するのを避けるために、あたかも許可を必要であるかのように装って、相手を立てているのかもしれない。3つ目が一番丁寧だと思うが、敬語は使う側の感じ方次第なのだろう。いずれこのようなサービス敬語が早晩、規範になるのかもしれない。

設問)別れの際の「お話しできてうれしく思います」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2012年06月18日 05:37
コメント

Мне было приятно с
вами беседовать.
--------------------------------------
設問のポイントは押さえているので、よいのですが、ご回答を和訳すれば、「いつもあなたとお話しできて、いつもうれしかった」というような繰り返しの意味になります。不定法では、設問のような具体的な1回の行為に対しては完了体不定形を、繰り返しには不完了体不定型を使います。例外は動作の名指しの意味の強い(分かりやすく言えば、不完了体の使用が圧倒的に多いか、不完了体と完了体の体のペアとして完全に成り立たない動詞)делать, идти, ехатьです。видетьも挨拶表現では、初めて会う時にでもよく使われます。私の答えは、Рад был с вами побеседовать.
始めの挨拶としてなら、Рад вас видеть.(お目にかかれてうれしく思います)となる。ロシア語と日本語との時制についての考え方の違いについて御理解いただけだろうか?
увидетьは「会う」という意味では、過去時制では使わない。使うのは未来時制と不定法である。不定法でも、挨拶表現(定型表現)ではвидетьを使う。過去の時制で使われるとしたら「見る、見かける、見つける」という意味である。

Posted by ブーチャン at 2012年06月18日 06:08

Приятно было поговорить с вами.
-----------------------------------------------
正解です。

Posted by Ml at 2012年06月18日 14:12

Я рад поговорить с вами.
-------------------------------------------
これだとこれからお話しするのがうれしいという意味になります。

Posted by Taro at 2012年06月18日 14:25

Рада с вами разговоривать.
---------------------------------------
これだとあなたと話をするのはいつもうれしいという意味になります。

Posted by asuka at 2012年06月19日 01:41
コメントしてください