2012年04月04日
●和文解釈入門 第320回
単語や言い回しを覚えれば、すぐにそれを応用して使えるものだとロシア語を始めてすぐのころは誰でも思うが、だんだん勉強が進むとそうはいかないものだというのが分かってくる。そうなるとロシア語の本で読んだり、辞書で見たり、ロシア人が話した表現でないと使えなくなる。それを克服すれば応用への道筋もつき、学習においても一皮むけるような気がするのだが、なかなかそうはいかない。そうこうするうちにかなりの語彙も覚えてしまい、応用ということすら、よほど切羽詰まった時でないと出てこないし、使おうと気も起きなくなってしまう。
設問)「この席にはどなたかいらっしゃいますか?」をロシア語にせよ。
Это место свобдно?
Кто-нибуть сидет на этом месте?
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どちらも正解ですが、二番目のはсидитのスペルミス。凡ミスでしょう。私の答えは、Здесь кто-нибудь сидит?
自由席などでこう尋ねる。また指定席でだれかが自分の席に座っていたら、Извините, это моё место.(恐れ入りますが、そこは私の席です)と言う。
Это место уже занято?
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正解です。
Это место занято?
厳密に言えば設問の意味とは逆になりますが、занято の代わりに свободно でもよさそうですね。
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正解です。
Это место занято?
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正解です。
(1)Скажите, пожалуйста, кто-то займет это место ?
(2) Это место занято?
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2番目のは正解ですが、最初のは二つ間違いがあります。кто-тоはだれかは知らない(あるいは名前を言いたくないときに)が、存在するということが分かっているときに使います。この場合はいるかどうか分からないのですから、кто-нибудь (кто-либоは口語的ではないが使える)とすべきです。-то, -нибудьの使い分けについては第235回の回答を参照ください。
それとзаймётとすると、今は場所を占めていないわけですから、自由席(指定席でこういう会話は普通あり得ないでしょうから)なら、やはりおかしいことになります。状態の意味の動詞を使うべきです。