2012年03月21日
●和文解釈入門 第306回
投稿の回答については、できるだけ回答の内容を広く解釈して、コメントするようにしているが、鐘も強く打てば鐘の音も遠くに響くように、質問が具体的であればあるほど、その答えもより的を得たものとなると思う。少しでもロシア語に関して疑問があれば、問い合わせてほしい。私の気力もそれほど長く続くものではないし、このコーナーもあとどのくらい続くか分からないので、質問があればその都度遠慮しないで投稿してほしい。世の中すべて give and take だから、その質問に応えようとすることで、私にとってももっとロシア語が上達する何か発見やヒントが必ずあると思うし、このコーナーを続けようという気持ちの糧になると思うからだ。
設問)「明日我がクラスは100メートル走で6年B組と競争する」をロシア語にせよ。
Завтра наш класс
будет соревноваться
с группой Б шестого
класса в беге на
стометровую
дистанцию.
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正解です。соревноватьсяは不完了体現在形で予定の意味で使えますから、будетを特につけなくてもかまいません。私の答えは、Завтра наш класс соревнуется с шестым "Б" в беге на сто метров.
завтра наша группа соревнуется в беге на 100километров с группой В в 6-ом классе.
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классには学年という意味のほかにクラス(学級)という意味やクラスの全生徒という意味があります。しかしсоревноватьсяを予定の意味で使っていますので、この設問の趣旨としては合格です。それと100メートルであって、100 kmではありません。凡ミスでしょう。
Завтра наш класс соревнуется в беге на 100 м с 6 "В" классом.
お言葉に甘えて質問させて頂きます。
В статье был проведен ряд экспериментов. Кроме того, была разработана новая методика анализа материалов.
論文の結語部分の簡略化した文章です。
ここではアオリストの用法だと思いますが、実験の結果や考案された分析方法は今も残っていると考えて結果の現存で表すこともできるのでしょうか。
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正解です。с шестым "Б"とするほうが自然のように思います。さてご質問ですが、被動形動詞過去短語尾の場合は完了体過去形の場合と違って、過去の時制が使われている場合は、著者に結果の現存の意識はないと考えるのが普通です。無論過去にこういう事実が存在したということで、結果の現存を意識しない、意識しないのですから、結果の現存もあってもおかしくないということになります。つまりこの文の意味の重点が過去にこういう動作があったということだということです。ですから厳密に言えば、前後の文脈で判断せざるをえないということになります。前にも書きましたが、был/былаを入れるかどうかというのは書いた時点での著者の意識の流れに沿ったものだということです。この場合は結果の現存を意識していないが、厳密に言えば結果の現存を排除するものではないということになります。文脈次第ですが、普通はアオリストと取るべきだと思います。
アオリストと結果の現存というのは別々の用法ではありません。結果の現存はアオリストの別の側面だと考えるべきです。
Он приехал в Москву год назад.という文だって、彼が今モスクワにいれば結果の現存であり、いるかどうか分からなければアオリストです。いちいちものがあるかどうか、人がいるかどうか確認できる場合は限られています。普通はいるのではないか、あるのではないかと推測するだけなのです。被動形過去短語尾の場合は、それが完了体過去形より分かりやすい形で出ていますが、あくまでも推測にすぎません。話者の意識の問題というのはそういう意味です。実際にあるかどうかということを意識しないのがアオリストです。
Завтра ребяты нашего класса соревнуются с ребятами группы Б шестого класса.
こんばんは。
組と学年の違いを確実に表しているか自信ありません。「我がクラス」とは組の場合が日本の場合強いと思われます。 класс ではなく、группаにしようかと思いましたが、思いきれませんでした。
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正解です。классには学年という意味のほかに、クラスのみんなという意味もあります。そういうことを考えてребятаを繰り返さない工夫が必要です。
Завтра наша группа будет соревноваться с группой В шестого класса в беге на 100 метров.
競争することがすでに決まっているので予定の用法の不完了体を使いました。何年何組の組をどう訳すか迷いました。岩波の露和に、группаで、クラス、学級というのがあったのでそのまま使っています。
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будетが入っていますが、凡ミスでしょう。それ以外は正解です。