2012年03月06日

●和文解釈入門 第291回

クラウドファンディングcrowdfundingというのは、芸術活動や社会貢献などで実現したい企画・事業をインターネット上で発表し、不特定多数の共感した人々から資金を集める基金である。クラウドファンディングの専門サイトとしては、READYFOR?(オーマ社)やCAMPFIRE(ハイパーインターネッツ)があり、これらの会社は集まった資金の中から手数料を取り、企画者は資金提供者に何らかの見返りやお礼を渡すのが決まり事だという。

 私の考えている企画は著書の出版で、和文解釈入門、和露観光ロシア語基本語彙集600、和露技術ロシア語基本語彙集1000、ロシア史奇譚などがある。出費者への見返りは出費分(送料は別)の著書の進呈ということになる。和文解釈入門についてはネットで公開しているのだから、本にする意味があるのかと考える人もいよう。確かに第233回にまとめを書いてはいるが、使い勝手が悪い。いろいろな回の本文や回答をいちいち見なければならず、それもばらばらだ。元々この表は私自身の参考用に書いたので、説明が誤解を招きやすいところや省略しているところもある。一番初めは第10回にこの表を発表したが、それに比べればかなり改善されており、今現在も手を加えている。近く改訂版を発表するつもりだが量が増えているので、もっと見にくくなるだろうなという気もする。いずれにせよ説明を1か所にまとめるという風にはなっていないから、読むほうはあちこち拾い(広い)読みをせざるを得ず、いい加減うんざりするか、読むのを端折るかどちらかだろう。駄文を削除し、設問を練習問題としてまとめるようにし、投稿者の回答を反映した解説をつければより使いやすいものになると思う。投稿者の投稿は大げさに言えば著作権もからみ、そのまま載せられないと思う。その人の著作権というものがあるわけで、このコーナーに投稿するというのと、私の著書に転載するというのは話が違うわけで、了解する人もいれば、そうでない人もいるわけであり、また本のスペース上掲載は無理だと考える。

 自費出版という手もあるが、500部刷って売れ残った日には家に置き場がない。売れるまで在庫を置いておくスペースもない。それに部数が少なければコストがかさむ。今ではネットで出版の費用の見積もりをしてくれるサイトもあり、デザインに凝らなければ100万円で500部位は大丈夫のようだ。そうなると出費額は一口2千円から5千円ぐらいとなる。紙の形ではなく、ファイルの形で販売するという手もあるが、いくら暗号化しても破られるような気がする。そうなればタダ同然だし、怖いのは著者が知らない間に改ざんされる可能性があるということである。電子ブックに収録してもらうにもコネがない。いずれにせよ需要があれば供給はなんとかなるわけで、その肝心の需要がないというのが困る。何年か前亡くなった新田實先生と先生が編集された岩波の露和辞典のお話をうかがった時に、ロシア語の勉強をしている人は2万人ぐらい、それを目当てに辞典の企画が立てられたとのこと。ただ若干研究社が先行して出版したためにその目論見は大きく外れたのではないかと個人的に考える。ロシア語の専攻がある大学や語学校の定員を計算するばそのくらいになるわけで、私が購買者と考えているのはその1%で200人だからあながち無理な数字ではないが、本の対象が初級向けではないというのがネックである。需要がないならこういう企画も無意味ということになる。

設問)「照明の責任者は誰ですか?」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2012年03月06日 06:38
コメント

(1) На чьей
ответственности
лежит освещение ?

(2) Кто несет
ответственность
за освещение ?
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正解ですが、硬い言い方です。(1)は口語ではこうは言わないでしょう。私の答えは、Кто отвечает за освещение?

Posted by ブーチャン at 2012年03月06日 08:16

Кто отвечает за освещение?
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正解です。

Posted by Ml at 2012年03月06日 11:26

Кто несёт ответственность за освещение?
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正解です。

Posted by asuka at 2012年03月06日 22:03

Кто заведуете отделом освещения?

こういった場合начальникとかは使えるんでしょうか?
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начальникは~長(部長、課長、上司)ということで、使えないとは言いませんが、少し違います。責任者(ответственное лицо, распоряжитель)の方が近いとは思いますが、このように名詞を使うよりは、ご回答のように動詞を使うほうがロシア語としては普通です。
 さてご回答ですが、主語がктоですから、3人称単数でзаведуетとなります。凡ミスでしょう。заведоватьは現代語ではруководить, управлятьということで、企業や部や課のトップであるということを意味します。смотреть, следить за + 造格(注意する)という意味では廃用です。ですからお答えは「照明課(部)長はだれですか?」となり、設問は現場で(例えば舞台、スタジオ)でのと考えれば、照明係はだれですかと聞いていると考えるのが普通でしょうから、少し違うと思います。課長や部長が現場で照明の指揮を執っているとは考えにくいと思います。

Posted by аяка at 2012年03月06日 22:57

Кто ответственный за освещение?
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ответственと短語尾にすると正解ですが、動詞を使ったほうが普通です。

Posted by メイ at 2012年03月06日 23:53

よっしゃ、追いついた

(お題)
照明の責任者は誰ですか
1) Кто носит ответственность за освещения?
2) На кого лежит ответственность за освещения?

状態を表す不完了体現在、と考えます。
照明はひとくくりとも考えられますが、
装置は複数あるでしょうから複数形を使いました。

さて、正解は
ありゃ、照明は単数でええんですか。確かにприборыに当たる語はない…
несет…
そうか、носитでは不定動詞になって意味がおかしくなるか…

Posted by コーシカ at 2012年03月16日 00:52
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