2012年01月03日
●和文解釈入門 第228回
このコーナーは投稿者から回答があればその翌朝回答し、同時に新しい設問を出している。毎日回答があれば、設問も毎日となり、それを負担に思ったり、奇異に思う人もいるだろう。しかし、ロシア語の会話をマスターしようと思えば一時期(一年くらいは)集中的に勉強することが必要である。しかし毎日1時間10年でも、20年でもコンスタントに勉強を続けられる人は意志もさることながら、そういう環境にも恵まれる必要がある。出題形式を短文で、このような会話用の和文露訳にしているのは、添削に便利だし、出題のポイントが分かりやすい、また説明もしやすいということもあるが、投稿者にとっても続けられやすいと思うからである。
設問を見ても、1~2秒で語彙や構文が浮かばなければ、実戦には使えないということはロシア語の素人でも分かるだろう。スペルのチェックや、度忘れした単語やどうしてもわからない単語を調べてもせいぜい5分ぐらいだろうからだ。ただ分からなければ、人間は調べようとするはずで、どこがわからないのか、それが分かれば(方向性が与えられれば)、また新たな勉強の方針が立つといういうものである。そういう頭の体操を毎日続けることで、どういう環境でも、仮に環境が変わっても、ロシア語の勉強を続ける癖がつくと思う。勉強に終わりはないが、自分の会話を実戦レベルにレベルアップすることは、ロシア語を職業に活かしたいなら絶対に必要であるし、それは早ければ早いほどよいとだれしも思うはずだ。それなら、このコーナーに限る必要はないが、1年ぐらいは騙されたと思って集中的にロシア語をやるべきだ。
それと会話も含めてロシア語の根幹にあるものが体の用法であり、これさえ間違わなければ、ロシア人との会話に違和感をもたれないし、後は語彙(類語の違いもあるが)を機械的に覚えていけばいい。そういう暗記は通勤の時間でもできるから楽なはずである。しかし体の用法の本質は短期間でも腰を据えてやらなければ分からないと思う。通勤のついでにというわけにはいかないと思う。やり方次第では1週間でも、1カ月ででも体の用法のの本質は分かるだろう。そうなるとあとはただ本当に理解したかどうかの検証が残るだけだ。その検証に第177回(近く改訂の予定)を使ってくれてもかまわない。体の用法を会得したかの検証にはよい例文が大量に必要だからだ。
設問)「これが今できるぎりぎりのところだ」をロシア語にせよ。
Это самый минимум,
что я сейчас мог бы сделать (для вас).
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максимумでないとおかしくありませんか?Это максимум того, что я пока могу.としたほうがまだましなような気がします。 сейчасは基本的な意味は「今この瞬間」ということで、文脈によっては、たった今、これからと過去も未来もあらわせますが、感覚的に非常に狭い範囲です。теперьの方はやや広い範囲で使えますが、未来を表す時は、重要な状況下でとか、過去との対比で使う場合が多いようです。私の答えはЭто пока предел возможного.
今回のポイントは「今」であり、厳密に言えば、「今この瞬間からしばらくの間は」という意味でпока = некоторое время считая с настоящего моментаを使ってみました。сейчас, теперьの違い意については第38回、第175回の回答を参照願う。
設問)「これが今できるぎりぎりのところだ」
Вот это крайняя сторона, что сейчас я могу.
全くお手上げ状態!今回はこれまた難しい・・・。上記のとおり書いたものの、投稿するにはあまりに未完成すぎる始末。恥を忍んで投稿しますね。
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設問について考える過程が大事です。くやしいと感じれば、それがインパクトとなり、覚えます。用は用法の理解と語彙の暗記ですから、法に触れたり、人に迷惑をかけない限り、あらゆる手段を使ってできるだけ早くロシア語をマスターすることです。「ぎりぎり」は「最大ないしは最小の限度」というように広辞苑にあります。сторонаяは方面や側ということで、この意味はありません。イメージとして限界の線を示す単語でないとロシア人に伝わりません。предел, границы(この意味では複数で使われることが多いようです)が考えられ、ともに生格が来ます。ですから節にしたなら、предел того, чтоなどにするか、いっそ動名詞(ないしはそれに類似したものを)を生格に持ってくるという風に考えられます。
おぉ、意外と早うに追いついた!
これが今できるぎりぎりのところだ
Это найлучшее, которое я могу делать сейчас.
делать все возможноеを変形させてみました。
動詞は行為そのものを指す不完了体、と考えます。
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設問は具体的な内容ですから完了体を使うべきです。