2011年12月01日
●和文解釈入門 第195回
この頃テレビで交通事故や地震の遺族の談話を聞くと、「故人も今頃は天国から声援を送っているかもしれません」とか、「いつか天国での再会を云々」というのを耳にする。私の子供のころは「故人もさぞやあの世で云々」だったように記憶している。古代の神道では死者は山や海や森の彼方に去るぐらいで、具体的なあの世観というのはなかったというのを読んだことがある。死んだ直後の霊は荒魂(あらたま)であり、そのため鎮める必要があり、それがだんだんと和魂になり、33回忌を経て先祖と一体化するという説は近代のものらしい。仏教では本来は解脱だが、全部の宗派ではないにしろ一般的にはこれも死ねば西方浄土に向かうという風に受け止められている。現代の日本人の死生観は、桜葬などの樹木葬が増えていることを見ても、墓などのあまり重きを置かないが、それでも死ねば極楽ではなく天国に行って、そこで先祖や先に亡くなった親族と再会できるということらしい。それから先はどうなるのだろう。スウェンデンボルグの云うように霊界があって、死後そこで自分を高めるための修行をして生まれ変わるなどあるのだろうか?まあ証明できないことを考えても仕方がないのかもしれない。
設問)「街は車であふれている」をロシア語にせよ。
Улицы переполнены
машинами.
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正解です。私の答えは、Автомобилями запружена улица.
街は市街という事で、「まちの通路、人家の密集したところ」という意味がある。
Здравствуйте.
Город полон автомобилей.
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歌の歌詞みたいですね。正解です。
Город переполнен машинами.
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正解です。
Город заполнен машинами.
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正解です。
設問)「街は車であふれている」
① Улица наполнена машинами.
② Машины наполнили улицу.
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正解です。容器を満たすという意味ではнаполнитьとзаполнитьは同義語ですが、厳密に言えば、前者は容器全部かある程度のところまで満たすということで、後者は場所を残さず完全に満たすという意味です。空間(通りや部屋など)を物体や人が占めるという意味では、наполнитьは全部ないしはある程度のところまで占めるという意味で、заполнитьは余すとこиなく占めるという意味です。наводнитьは極めてたくさんの量が占めるということで、запрудитьも全部を占めるということですが、特にулицу, площадь, дорогуなどに対して使われ、通行困難という意味合いで、口語的な動詞です。заполонитьも口語的ですが強調的なニュアンスです。исполнить, преисполнитьは19世紀にはこの意味で使われましたが、現代では廃語です。
この他に、音や、光、匂いで満たすという意味では、наполнить, заполнитьを使い、наводнитьは強調的で、заполнитьは廃用的、запрудитьはこの意味では使いません。19世紀にはполнитьという動詞も使われましたが、現代では廃語です。
感情、考え、状態で満たすという意味ではнаполнитьが基本語で、исполнить, преисполнитьは被動形過去で使われますが、書き言葉や雅語です。強調して言う場合にはпропитать, насытить, налитьを被動形過去で使いますが文語です。полнитьは廃用に近いと言えます。
また間が空いてしまつた…
街は車であふれている
У города изобилие машин.
さて、正解は
うぅ、やはりулицаで街をあわらすのですか…