2011年12月26日
●和文解釈入門 第220回
個人的に断片的に覚えたものではあるが、あまり知られていないと思われるロシア語の単語の用法について書いて見る。
比較級がない形容詞はвозможный(比較級が一般的ではない), гигантский, исполинский, мыслимый, невысокий, неглупый, неподъёмный, непокрытый, неутешительный, низенький, оголённый(比較級が一般的ではない), подобный, постижимый, потенциальный, присущий, скоростной, сходный。
短語尾のない形容詞はбезволосый, маленький, непредвиденный, низенький, скоростной。
長語尾のない形容詞はневелик。
оченьとは結びつかない形容詞 скоростной。
対応の不完了体のない完了体動詞はвспылить, засмеять, напророчить. пригрозить, припозднться, расквитаться, силиться, торжествовать。
対応の完了体のない不完了体動詞はбахвалиться, бренчать, брюзжать, вертеться, винить, восторгаться, враждовать, вращаться, выглядеть, глумиться, грозить, грозитьсся, грызть, докучать, дребезжать, заблуждаться, заклинать, издеваться, измываться, капризнчать, конфликтовать, корить, кружить, кружиться, крутиться, крыть, ломаться, обожать, пилиить, повествовать, подмывать, позвякивать, поносить, порицать, почитать, преследовать, привередничать, притерпеться, прорицать, пророчествовать, сдаваться(思われるという意味で), терпеться (неとともに), уважать, угрожать, хаять, хулить, чтить, шелестеть, шуршать。
1人称単数肯定文では使われない動詞はкичиться。
命令形のない動詞 はвидеть, превозмочь, прождать, спустить(許すという意味で)。
受動相で使わない動詞はзасмеять, заставлять, понуждать, советовать, спустить(許すという意味で)。
ся-動詞の受け身の意味がない動詞はзнать, считать。
副動詞がないか、使わない動詞はждать, писать, превозмочь。
設問)「知っていて言わなかったのか?」をロシア語にせよ。
Ты не сказал хотя
ты знал ?
---------------------------------
正解です。細かいことを言えば、хотяの前にカンマが必要ですし、хотя以下を先に持ってきた方が疑問符との関係では自然だと思います。私の答えは、Знал и не сказал?
完了体過去形の否定の復習。当然言うべきだったという期待のニュアンスがある。
知っていて言わなかったのか
Ты узнал(а) об этом, но не сказал(а)?
いずれの動詞も完了体過去による結果の存続、と考えます:
・過去のある時点で情報を得ていて今も知っている
・しかしそれについて未だに沈黙を保っている
----------------------------------------------
実戦では意味は通じると思います。ただ厳密に言うと、設問は、「知っていて」であって、「知ったのに、言わなかったのか?」ではありません。それと否定の過去に関連しています。
Ты знал, да не сказал?
---------------------------------------
正解です。
設問)「知っていて言わなかったのか?」
Почему же ты мне не рассказывал о чём ,что тебе было знакомо?
露訳がやけに長くなってしまいました。もっと短い言い方があると思うのですが。
----------------------------------------
これだと過去の否定の単なる状況説明です。設問は普通に読み取れば「非難や詰問」のニュアンスです。過去の否定というのは体の用法の中でも知らないと難しいように思えるのですが、理屈が分かれば次からは間違えないでしょう。
(Об этом)ты узнал, но всё же не сказал?
これはすぐにわかりませんでした。最終的には узнал で、「知ってしまったという結果が現在まで続いている間に言わなかった」ととりました。つまり、日本語でも「知ったのにどうして言ってくれなかったのか」というニュアンスです。不完了体だと、「その時は知っていたけれど、今は知っているかどうかわからない」ので、この言葉を発した時点で知っていたかどうかわからなかったためです。「知っていたのならその時に言ってくれればよかったのに」というニュアンスならば знал でもいいのではと思いました。
-------------------------------------------
最後のзналでよいのです。初めのはコーシカさんと同じです。完了体が二つ続くと、動作が次々と起こった感じを受けます。знатьには「知っている」という状態を、узнать/узнаватьは「知る」という動作を示します。
またまた、パソコンの前で赤面!!自分以外の投稿者の皆さんが、スッキリとした露訳をしていらっしゃるのに、自分のだけ、やけに長い・・・。苦手なのはこういう文章なのだ。佐藤さん、この類の設問をまたお願いします。