2011年10月11日
●和文解釈入門 第144回
首はшеяで、чрезвычайно полный, почти совсем без шеи(とてつもなく太っていて、ほとんどまったく首がない〔猪首である〕)と使うが、「お前の首に高値がついている」という場合はТвоя голова в цене.であり、首狩り族もохотники за головамиとなる。ただ食器や瓶の首はгорлышкоという。「ホバリングする」や「静止飛行をする」はвисетьだけで、Вертолёт висит на одном месте минут пять.(ヘリコプターは5分ほど同じところで静止飛行をしている)とし、висеть в воздухеの方は比ゆ的に「宙に浮いている」という意味で使う。Многие из этих принципов висели (повисали) в воздухе.(これら原則の多くが宙に浮いていた)となる。
設問)「よそ見していて乗り過ごしてしまいました」をロシア語にせよ。
(1) Я смотрел по
сторонам, и пропустил
свой автобус.
(2) Я глядел на сторону,
поэтому наш автобус
мимо прошел.
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問題は両方とも不完了体過去形と完了体の過去形の組み合わせだということと、(1)はうっかりという感じが出ていません。右や左など脇を見ている間にバスをやり過ごしたという感じです。(2)も横を向いている間にバスが勝手にそばを取ったという感じです。私の答えは、Я засмотрелся и проехал свою остановку. これは典型的な完了体過去形の順次的用法です・。
(1) Глядев на сторону,
я проехал нужную
остановку.
(2) Смотрев по сторонам, я
пропустил нужную
остановку.
(3) Глядев на сторону,
я проехал дальше чем
нужно.
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(1), (2)の主節は正しいと思います。(3)は主節に目的語が来ないといけないと思います。
Я проехала свою остановку(станцию), засмотревшись сторонами.
こんなんでいいんかなぁ。
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ほぼ正解に近いのですが、三つ問題があります。засмотреться単独ならいいのですが、語結合はпо сторонамで、しかも古い言い方で、意味はあちこち見まわすということです。今ならсмотреть по сторонамというのが普通です。смотретьについては近く解説しますが、意識して見るという意味です。そうなるとよそ見という意味にはならないでしょう。出題の意図は一つのところをじっと見ていてという意味です。副動詞を使うと書き言葉になりますから、会話では避けた方がいいでしょう。副動詞を使おうと思ったら、その前にそれを使わずにどういうか考えるべきです。いったん副動詞に慣れると、構文自体が簡単に作れるので、逆にその元の構文が作れないというおかしいことになります。何度も書きますが、会話で副動詞を使うことはあまりありません。
分りやすいご指摘をありがとうございました。
幸か不幸かまだ副動詞にもそれほど慣れていませんので,これを機会に今後会話では副動詞を使わないよう気をつけたいと思います。