2011年08月03日

●和文解釈入門 第85回

方言にはговорとдиалектがあり、同義語である。наречиеはもっと大きい区分であり、プスコフ方言はпсковский диалектといい、южновеликорусское наречие南部大ロシア方言などと使う。カーテンという意味ではзанавескаが普通だが、薄手の生地(高級品も安手のものもある)で、窓全体にも、窓の一部を覆うものにも、窓以外にも使える。штораというのは窓用のカーテン、すだれ、ブラインドで上下や横に開けるものを言う。гардинаは薄手の生地の窓全体を覆うカーテンである。портьераはドア用の厚手のカーテンで、драпри (драпировка) はあまり使われないが、厚手の生地のカーテンである。занавесьは窓、ドア、部屋の仕切りなどに用いられるカーテンで、занавесは部屋の仕切り、ドア用のカーテン、舞台の幕などを指す。завесаは抽象的に意味でよく使われ、帳(とばり)という訳ができる。
谷は一般的にはдолинаだが、ущельеは山国にある川の浸食作用でできたいわゆる峡谷である。падьは東シベリア、極東の峡谷で、суходолは涸れ谷である。оврагというのは谷底に平野があるような切り立った崖の雨の浸食作用でできた谷間であり、буеракとも言う。ложбинаやлощинаは広くて長いоврагでもっと斜面が緩やかな谷間。логはさらに谷間の浅いもの。балкаは広くて長いоврагで斜面に草や灌木の生えている谷間。распадок (мелкая ложбина) は浅い谷間である。
設問)「頭痛は治った」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2011年08月03日 06:12
コメント

(1) Прошла головная
боль.
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正解です。私の答えは、Голова прошла.と口語では言う。部位だけで痛みを意味するのは、この他にНога прошла.(足の痛みはおさまった)ぐらいである。それ以外の場合はБоль в руке прошла.(腕〔手〕の痛みはおさまった)などと痛みという単語を主語に置くのが普通である。прошёлというのは過ぎ去って今はない(結果の現存〔存続〕)ということなので、Дождь прошёл.は「雨がやんだ(過ぎ去って今は降っていない)」とも使える。

Posted by パラショーノク at 2011年08月03日 07:24

(訳)
頭痛は治った
(У меня) прошла головная боль.

У меня болит голова.
から遡って考え、まずは боль を引きました。
研究社には У нее прошла зубная боль. 彼女は歯痛がなおった。
という例文があり(研究社120頁、боль)、今回はこれを基に回答しました:
ЗиР にも同様の例文があります(612頁、проходить I.)。
本当に пройти という動詞を使えるのかも複数の辞書を当たり、
問題ないことを確認しております。
露露で пройти を引くとやっぱり定義がたくさんありましたが、
13. Прекратиться, кончиться. ... Пересталь болеть.
(科学アカデミー3巻493頁、пройти、定義13の2節および3節)
となっており、例文には
Голова прошла. が挙げられておりました。
国産辞書でも、これに相当する意味を確認できました:
(研究社1,793頁、定義11の b および c)(岩波1,513頁、定義22)

さて、正解は Голова прошла. のような気もするけど…
うむ、やっぱり。
完了体で結果の現存というのも読みどおりでした。

Posted by コーシカ at 2011年08月05日 01:41
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