2010年07月11日
●新帯研 第112回
会社の同僚で同じ時期ではないが、大野さんと小野さんという人がいた。二人同時にロシア人に紹介したとすれば、それはなかなかやっかいだったろう。大野と小野はロシア語ではともにОноとなり、力点をつけて区別したほうがよいのかもしれない。それにロシア語にはво время оноという表現もあることだし。
タイのバンコックにあるKlong Prem Central Prisonという刑務所について、麻薬の密売で捕まった欧米人が「バンコックの悪夢Nightmare in Bangkok (by Andy Botts)」という本を書いた。その中で3大恐怖というのが、ネズミ、ゴキブリ、そしてsquat toiletё(日本式のしゃがむトイレ)というから、ロシア人もそうなのかと気になった次第。90年代などちょっとモスクワの郊外でも木に丸穴のあいた便所が普通であり、ロシア人がしゃがむトイレにビビるとは考えられないけれど。最近ロシアの観光客と神社仏閣を巡って、彼曰く、ロシアの教会にはトイレがない(当然一般参拝客用のという意味だろう)のに日本の寺や神社にはあると驚いていた。個人的にはキエフで有名な大修道院に行った時に、トイレを貸してもらった記憶があるが、当時1980年代のソ連時代で外国人の頼みだから、特別に修道士用のトイレを貸してくれたのかもしれない。モスクワの修道院が経営するホテルの男子便所の朝顔には蓋がついているのには驚いて、すぐ写真を撮った記憶がある。今回の課題は、
Девочка спрашивает маму: «Мама, а у солнышка есть ножки?»
Та, естественно, отвечает: «Что ты, дитя моё, откуда же у солнышка могут быть ножки!».
А девочка на это: «А я слышала, как папа говорил нашей Даше: «Солнышко, раздвинь ножки».
設問1)和訳せよ。
設問2)Еврей продавал варёные яйца по той же цене, что и сырые, но зато был при деле и имел навар. 意味が分かるように和訳せよ。
1)
娘が母に「ママ、太陽には足があるの?」と訊いた。
母は「どうしたの、我が子よ、どうして太陽に足があるものですか!」と当然のように答えた。
すると、娘は「パパがダーシャに『太陽(可愛い子ちゃん)、その足を開いて』って
言っていたのを聞いたから」と答えた。
2)
навал → навар
ユダヤ人はゆで卵を生卵と同じ価格で売り、その分繁盛して利益を上げた。
(加工したゆで卵を(他店の)生卵と同じ価格で売り、利益率よりも売上量で稼いだ。)
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申し訳ありません。ご指摘のようにタイプミスがありました。訂正します。1)の訳もオチの理解もその通りです。2)に関しては、普通に考えればその通りですが、それでは面白味が出ませんし、ロシア人の理解はそうではありません。私の訳は、
訳)ある女の子がママにこう尋ねました。「ママ、お日さまにあんよあるの?」
ママは当然、こう答えました。「まさか、どこからお日さまにあんよが出て来るっていうの?」
女の子が言うには、「でもパパがうちのダーシャに〔君は僕の太陽だ。あんよを広げて〕って言ってたわ」
解説)навар = прибыль。茹で玉子というのは茹でてあるのだから、当然燃料代がかかっており高く売らなければならないはずだが、生卵と同じ値段にするのは、卵を茹でると茹で汁が出汁(навар)となるから、それはそれで別に売るから損はしないという事らしい。ほんととはとても思えないが、ユダヤ人の商売上手の例としてよく挙げられる。