2010年02月09日

●新帯研 第98回

モスクワの冬は寒い。そのため寒暖計に必需品である。ただどこにかけるかが問題である。あるときの昼間、外に出ようとして、寒暖計を見るとプラス15度ある。雪が積もっていたが、さんさんと日光が降り注いでいる。オーバーも着ないで外に出た瞬間、間違いに気づいた。マイナス15度だったのである。寒暖計がこわれていたわけではなく、寒暖計のかける場所に日光があたって、寒暖計を温めていたわけである。寒暖計は日陰におかないといけない。
男装で戦った女性は何人かいるが、旅順攻防戦の女性英雄ハルチーナ(?~1904) Хартина Евстафьевна Короткевичはほとんど知られていない。ハルチーナは第13東シベリア連隊第7中隊兵卒として勤務。トボーリスクの農民の子として生まれ、6歳で母をなくす。すぐに女中や乳母を経て、1902年ヤーコフ・コロトケーヴィチに嫁ぐ。夫が1904年2月に召集されると、夫の後を追って前線へ向かう。男装して夫の任地にたどり着く。場所は日露戦争の旅順。1904年4月4日連隊勤務許され、同年10月3日日本軍の砲弾の爆発により戦死。旅順攻防戦の英雄としてスチェパーノフの「旅順」にも描かれている。今回の課題は、
Перекличка:
- Петров!
- Я!
- Иванов!
- Я!
- Череззаборногузадирищенко!
- Я!
- Ни фига себе фамилия!
- Я!
設問)和訳せよ。

Posted by SATOH at 2010年02月09日 12:58
コメント

お願い致します。
点呼―。
―ペトローフ!
―私です!
―イワノーフ!
―私です!
―塀越蹴喧嘩田!
―私です!
―名字になってな井!
―私です!

ふざけた名字を書いた奴がいて、点呼者がまずそれを読み上げ、ふざけるなと叱ったつもりがそういう名字の奴もいた、というオチなのでしょうか。あまり自信がありません。
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オチの理解もその通りで、和訳もこなれています。ただЯ!を「私です」と訳していますが、例えば学校での名前の点呼のときに、「私です」というでしょうか?先生が出席の点呼を取るときに、「佐藤」と言えば、「はい」というのではないでしょうか?訳は状況に応じた訳が必要だと思います。今やインターネットの時代で彼我の差はますます小さくなっています。訳をするときにこの点を少し考えるべきではないかと思います。私の訳は、
点呼
「佐藤」
「はい」
「田中」
「はい」
「塀越足揚太郎」
「はい」
「ナントイウセイダロウ(納戸由姓太郎」
「はい」
解説)佐藤や田中を使ったのは、ロシア語でкаждый Иванов, Петров, Сидоров(どこのだれでも)という表現があり、この3つの姓はロシアでもっともありふれたものだからである。

Posted by yamaguchi at 2010年02月11日 18:16

有り難うございました。確かに、状況によって原語と違う日本語に替えた方が良かったですね。思い切りがつかず、ちょっと不自然な訳にしてしまいました。

Posted by yamaguchi at 2010年02月12日 10:08
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