2010年02月01日
●新帯研 第95回
旧ソ連では1階や2階は泥棒に入られやすい。ガイダールという最近亡くなったロシアの元首相も1階にマンションに住んでいて、危険だからといってエリツィンに新しい住まいを提供するように頼んでいる。カザフにいるときある日本の商社の所長の家が2回連続泥棒にやられた。マンションの2階である。ただこの所長単身赴任で、地方に出張した時に入られたらしいが、どうして2回も留守だとわかったのか日本人会で不思議がられた。どうもこの所長、部下には厳しい人で、会議中こっくりしようものならボールペンを居眠りしている部下にぶつけるという人だったらしい。前の駐在は東南アジアで現地人の部下を下に見るという癖がついていたようだ。旧ソ連ではそうはいかない。現地の人をなめるとえらい目にある。多分、それとなく出張の日が漏れていたのかもしれない。今回の課題は、
Детям дали задание узнать, какого роста был Владимир Ильич. Если не найдут в книжках, спросить у родителей. На следующий день на уроке.
Маша: У него был рост 168 см.
Петя: У него рост был 169 см.
Вовочка: Он был карлик. Я у папы спросил, а он ответил: «А мне – по хую».
よろしくお願い致します。
子どもたちに、レーニンの身長はいくつだったか調べなさいという宿題が出た。書物に答えがないときは、両親に尋ねなさいということだった。翌日の授業―。
マーシャ「彼の身長は168センチでした」
ペーチャ「169センチでした」
ヴォーヴォチカ「彼は小人でした!パパに聞いたら、パパは『そんなこと、おれには取るに足らないちっぽけなことだ』と答えましたから」
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オチの理解も訳も正しいと思います。新帯研も終りに近くなって非常に優秀な方が参加されるのはうれしい限りです。帯研や新帯研に参加された方は多分7~8名でしょうが、数ではなく質です。ロシアの小話をロシア語を通じて楽しんでいる方が増えることを祈っております。私の訳は、
レーニンの身長がどのくらいかという宿題が生徒に出されました。もしノートに(答えが)なかったなら、両親に聞きなさいとのこと。翌日授業で、
マーシャは、「身長は168センチでした」
ペーチャは、「身長は169センチでした」
ヴォーヴォチカは、「あの人は小人だったんだ。パパに聞いたら、何の先ほどもな」
解説)по хую (поに力点) = всё равно。男性器一つずつぐらいだよというのをかけているようだが文法的にはおかしい。「ちっぽけな(数量的にもサイズ的にも)」という意味では俗語でс гулькин нос (хуй)という言い方がある。文字通りにはгулькин нос = нос голубя。