2010年01月30日

●新帯研 第94回

1990年代初め、ロシアではまだ本が(というよりは古本が)とても安かった。1冊100円か200円でハードカバーを売っていた。ここぞとばかりに買い込み、1回のロシア出張で60~70冊買っていた。郵便局から送ればいいようなものだが、当時は外貨ショップ(ベリョースカ)で買ったものでないと(そのレシートを提示する必要があった)受け付けてくれない。1950年以前の本だと文化省の許可を取れとかうるさかった。最初はアエロフロートのチックインカウンターでカレンダー3本でエクセス(超過重量分の支払い)を勘弁してくれた。一度だけその前の税関でひっかかったことがある。ゲルツェンとストルガツキーの全集だったが、端本(全集のうちで揃いとなっていないもの)はいいが、全集は国外持ち出し禁止だという。見送りのわが社の運転手も帰った後で結局税関の前の廊下に20冊ほどおいておく羽目になった。2冊ぐらい読んで、なるほどと思ったところに印をつけていたので、手放しがたく、いろいろ粘ったが駄目だった。ロシアで誇れるほぼ唯一の文化を日本に広めてやろうとしているのにその態度は何だとかいったが、先方は馬耳東風。全集から2冊ずつ抜いて、これなら端本だなといって通してもらった。結局その後端本では売っていないので全集をモスクワで買い直し、置いてきた分を次回の出張で持ち帰った。今回の課題は、
К концу пятилетки у нас будет по 10 кг мяса на человека, - говорит лектор.Его перебивают из заднего ряда:
- Тут плохо слышно, вы сказали «ка» или «ке»?
- Не понимаю вопроса.
- На человеКа или на человеКе?
設問1)和訳し、オチを説明せよ。

Posted by SATOH at 2010年01月30日 12:36
コメント

よろしくお願い致します。

「5カ年計画が終わるころ、(配給の)肉は1人に10キロずつになっているでしょう」と演者が話している。
と、後列からそれをさえぎる声が。
「良く聞こえないんですが、『に』と仰ったのか、『が』と仰ったのか」
「お尋ねの意味が分かりませんが」
「1人当たりに肉10キロなのか、1人当たり体重が10キロになるのかってことですがね?」
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オチの理解もその通りで、訳も私のよりよいくらいです。一応私の訳も書いておきます。
「5ヶ年計画の終りには我が国では一人10キロの肉となります」と講演者が述べたところで、後ろの列からその言葉をさえぎって、
「よく聞こえません。〔一人〕ですか、それとも〔一人が〕ですか?」
「ご質問の意味がよく分かりませんが」
「一人当たりか、一人がか?」
解説)一人当たりか、一人の体の重さがか。それにしても体重10キロというのは非常にスリム。

Posted by yamaguchi at 2010年01月31日 23:55

(訳)
「五カ年計画終了までに、我々は一人に10㎏の肉を生産していきます」と講演者。
後ろの席からそれを遮って:
「よく聞こえないんですが、(に)と(が)の、どっちですか?」
「おっしゃることがわかりませんが」
「一人(に)ですか?一人(が)ですか?」

*一人当たり10㎏もらえるか、各人が10㎏生産しなくてはならないか
対格と前置格では、えらい違いですね。
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訳だけみると正解のように見えますが、オチはもっとシビアで体重が10キロになるほどものが何もなくなるのかと皮肉ってたずねているわけです。

Posted by hatomame at 2010年02月01日 08:57

そういうオチなのですね。奥が深いというか、私の読みが甘いというか。後者ですね。
でも、そういう風に考えるかな~と突っ込みを入れたくなります。まったく!

Posted by hatomame at 2010年02月01日 21:31
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