2010年02月28日
●新帯研 第102回
間宮海峡のことをロシア語でТатарский проливというが、ただ漠然とサハリン近辺にタタール人が住んでいたのだろうと思っていて深くは考えなかった。クルゼンシュテルンの「最初のロシアによる世界周航記」によると、レザーノフ使節とともに日本を離れた後、蝦夷、千島列島、サハリンを経てカムチャッカ半島に戻ったわけだが、そのときサハリン南部に住むクリール人(アイヌ人のこと)とは明らかに種族が違うサハリン・タタール(またはアムール・タタール)人について記している。つまり18世紀末から19世紀前半まではニヴヒ人(旧ギリヤーク人)をタタールと呼んでいたことが分かる。間宮海峡をタタール海峡とロシア語で呼ぶのはそのためである。今回の課題は、
Парфюмерные товары к ленинскому юбилею: одеколон «Ленинский дух», пудра «Прах Ильича», мыло «По лениским местам».
設問)訳せ。オチを別に解説してもよい。
よろしくお願い致します。
レーニンの記念日のための香水:
オーデコロン「レーニンの魂」、白粉「イリイチの遺骨」、石けん「レーニンのいた場所洗浄用」
石けんがカギだと思うのですが、意訳しすぎたのかどうか。
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парфюмерия = ароматические изделия, рпименяемые в косметических и гигиенических целяхですから、香水とは限りません。yamaguchiさんのレベルでは、露和よりも大切ですが露露を引くように勧めます。одеколонとдух(魂と匂いをかけている)、пудраとтело、мыло = сентиментальное кино или театральное зрельще с коммерческой ориентацией на массового зрителя(英語のsoap opera由来のような気がします)ではないかと思います。мылоは作者はそれほど深くは考えてはいないのかもしれません。私の訳は、
レーニン生誕祭に向けての化粧品。オーデコロン「レーニンの息吹」、白粉「レーニンの骨灰」、石鹸「レーニンゆかりの地めぐり(センチメンタルジャーニー)」
有り難うございました。考えすぎましたか。石けん、ゆかりの地めぐりには思いが至りませんでした。