2009年12月28日

●新帯研 第87回

ロシア人も鰻を食べる。ロシアではウナギの缶詰まで売っている。買って食べてみた。ウナギを丸ごとぶつ切りにしてゆでてある。あのおいしいウナギがどうしてこんなにまずいのか本当にびっくりした。缶詰にも好みがあろうが、ロシアの缶詰にはどうしても好きになれないものがある。ナマズのトマト煮とかワカメ(昆布)のサラダなどである。逆にとてもおいしいのはシュプロートゥイшпроты в масле でニシンやイワシの小魚の油漬け。これは前菜によく出てくるがあっさりしていて非常においしい。安いのでお土産によいのはタラ肝печень трескиで見た目は悪いが、20年程前日本へのお土産としてアンキモに似ているとして評判だった。アンキモを1度しか食べたことのない身としては批評できない。食べるときは、まな板において、まな板を30度ぐらい傾けて油をぬく。日本の缶詰だってまずいものはある。それは小さい時に食べたメロンの缶詰でタバコのピースの匂いがしたのを覚えている。
1988年ごろだからペレストロイカ全盛のころであろう。モスクワで初めてロシアのストリップстриптиз(ストリッパーはстриптизерша)を見た。ロシア人のお客さんの招待だったと思う。20代後半の女性で、音楽もなく胸を出しただけだったので拍子抜けをした記憶がある。それが最近ではアメリカ流のポールを使ったストリップが主体で、ストリップの学校まであり、男性ストリップも人気があるという。なにもアメリカの真似をせずともロシアらしいストリップを考案すればよいのにと思う。エカチェリンブルグなどでは2003年ごろだが、上品なストリップでストリップ嬢がお酌してくれたりしていた。ただ話題が貧弱でどっちがお客か分からない感じだったが、連れの接待相手(日本の大企業の課長さん)は大満足の様子であった。今回の課題は少し長いがこのぐらい和訳する練習もたまにはよいかもしれない。
Дочка Нового русского собирается выйти замуж. Новый русский ее спрашивает:
- А кто твой жених-то?
- Да Вася из соседнего района, слесарь.
- Мдаа, ну зови своего жениха, потолкуем.
Приходит в гости к Новому русскому Вася. Тот его спрашивает:
- Слушай, я слышал, вы с Ленкой пожениться собрались. Ну так вот, она у меня девочка особенная. Привыкла жить от души - ну там шмотки всяческие, Карден-марден, понимаешь. Ну где-то штук 50 зелени в год выходит. Ты как, потянешь?
- Думаю, Бог мне поможет.
- Ну ладно. Но вот у нее там Мерс стоит, ну не то чтобы сильно навороченный. Думаю, через полгодика ей надо будет Ягуар подобрать такой чтоб нехилый. Как ты, сможешь?
- Думаю, Бог поможет.
- Мдаа. Ну а еще Ленка брюлики-шмулики любит, жуть. Там где-то штук 150 в год вылезет. Потянешь такое?
- Бог мне поможет.
Вася уходит, а Новый русский зовет дочь и говорит:
- Ну, что тебе сказать? Женишок твой, конечно, лох лохом. Но меня так прет, КАК он меня называет.
設問)和訳せよ。

Posted by SATOH at 2009年12月28日 12:32
コメント

よろしくお願い致します。

成金ロシア人の娘が結婚しようとしている。父が尋ねる。
「結婚しようって男は何をしているんだ?」
「ワーシャは隣町に住んでて、組み立て工よ」
「ふうん。呼んでこい、話してみよう」
成金のもとにワーシャがやってきて、その彼に(成金が)尋ねる。
「お前とエレーナは結婚すると聞いたぞ。しかし私にとっては大切な娘だ。娘は自分の心のおもむくままに生きてきた。これにはいろんな意味があるが、まあ分かるだろう。年に5000ドルはかかる。どうだ、手に負えるか?」
「神がお助け下さるでしょう」
「まあいいだろう。娘にはベンツがふさわしいがそれは別にたくさん積むからじゃない。半年もすれば、ジャガーみたいな頑丈なのが必要になるだろう。買えるか?」
「神がお助け下さるでしょう」
「ふん。それにエレーナはひどい宝石好きだ。年に1万5000ドルはかかるな。そんなに払えるのか」
「神がお助け下さるでしょう」
ワーシャは出ていった。成金は娘を呼び、言った。「あいつは何というかまあ、弱ったサケみたいな奴だな。しかし俺のことを神なんて呼ぶもんで、照れてしまってしょうがなかったよ」

Мдаа、 Карден-марден、 брюлики-шмулики、 претは意味が分からなかったので、ごまかしてしまいました。
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全般的に訳の日本語はきれいでオチの理解もその通りです。Мдааは「うーん、そうね」ぐらいで、мммとдаが一緒になったものです。Карден-марденは多分ピエールカルダンを不正確に聞き取ったものでしょう。прётの不定形はперетьです。штукаは1000ドル(文脈によっては千ルーブル)を意味します。私の訳は、
五露助成金の娘がお嫁に行くところです。五露助成金は娘にたずねて曰く、
「花婿って何してるんだ?」
「ヴァーシャは隣の区の人で、水道屋さんよ」
「うーん、そいつを呼びな。話す事があるんだ」
 五露助成金のところにヴァーシャが遊びに来ました。成金が彼にこうたずねました。
「あのな、うちのレーンカと結婚するつもりだって聞いたが、家の娘は特別なんだ。好きなように暮らすのに慣れちまって、着るものだっていろいろある。カルダン・マルダンとか、分かってるのかい。年に5万ドルぐらいの出費だぜ。おまえ大丈夫か?」
「神のご加護があると思います」
「分かった。でもなあのメルセデスな、そんなにオプションつけたってわけじゃないんだが、半年経ったらちゃんとしたジャガーでも要ることになる。お前大丈夫か?」
「神のご加護があると思います」
「うーん。それになレーンカはごちゃごちゃした飾りがとっても好きなんだ。年に15万ドルぐらいかかるが、お前大丈夫か?」
「神のご加護があります」
ヴァーシャが帰ってから、その成金、娘を呼んでこう言いました。
「どう言ったらいいものか。花婿はとろいっちゃとろいが、驚いたね。俺の事なんて呼んだと思う?」
解説)переть = восхищать, лох = (потенциальная) жертва преступленияカモ、лох лохомで強意。

Posted by yamaguchi at 2009年12月30日 08:47

有り難うございました!

Posted by yamaguchi at 2009年12月30日 21:42
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