2009年02月12日
●新帯研 第45回
1990年代初め、ハバロフスクに出張した時にそこのイントゥーリストホテルにお客さんと一緒に泊まった。当時日本のラーメンが合弁会社で進出し、なかなかおいしいと評判だった。カニも安く、博物館に飾るようなでかいカニが二人で1杯2,000円くらいだったと思う。いつもは食事のときにいろいろ話をするのだが、このカニのときは二人とも無言で、しかも手を血だらけにして食べた。食べるのに夢中でカニのトゲの痛みに気がつかなかったのである。宿泊していたホテルで夕食を食べようと思っていると、スウドンとロシア語で書いてある。ラーメンの次はうどんかと思い、二人で頼んだ。見た目は月見うどんのようである。食べてみて驚いた。酸っぱいのである。酢うどんだったのである。嘘のようなホントの話。今回の課題は、
О происхождении языка.
Сидят папуасы. Один: «Ба-ба-ба-ба». Другой: «Бу-бу-бу-бу». Третий: «Ба-бу бы»
設問1)オチが分かるように和訳せよ。
設問2)высотаとуровеньの違いを分かりやすく説明せよ。
こんにちは。いつの間にかカニの季節も終わってしまいました。手をひっかき傷だらけにして食べている姿、そっと覗いてみたかったです。我が家は、ふだん食べなれないカニを何種類も一度にたくさん食べて家族でお腹をこわした覚えがあります。やはり粗食が一番!清貧が一番!と最近は負け惜しみの入った居直り気分です。
久しぶりの回答ですのでボケた答を出さないといいのですが…
設問1)
言葉の起こり
パプア人が座っている。
一人目 「おーおーおー」
二人目 「んな・んな・なの」
三人目 「お・ん・な・の・こー」
ба-баやбу-буは日本でも赤ちゃんが最初に発することばですよね。ロシア語ではбабаが「女」を意味するのでたまたまくっつけて核変化させ、さらに、願望・希望を表すбыをつけてアネクドートにしたということでしょうか。ということは三人目は男性のはず!対格になっているのでどんな動詞が省かれていることやら ヽ(´A`)ノ
設問2)высота=расстояние от земли или иной поверхности до чего-л. (по вертикальной линии)
уровень=горизонтальная плоскость, являющаяся границей высоты чего-н. (Уровень воды в реке)
手元の辞書からわかりやすい部分を抜粋して出してみました。これでいくと、высотаは垂直レベル、уровеньは水平レベルなのでしょうか。文脈によって使いわけるのでしょうが、特に抽象的な水準という意味で使うときは難しそうです。ご教示お願いいたします。
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オチの理解についてはそれほど難しい小話ではないと思っていたのですが、回答が長い間なかったところをみると和訳が難しいのかなと考えだした昨今ですが、このような完璧な正解が出るのを見るのはうれしい限りです。メイさんについては小話については卒業(引き続きご参加願いたいですが)と考えてもよいかと思います。日本人でこういう上級レベル(小話以外でロシア語ができる人はそれなりにいるでしょうが)は私の知る限り初めてです。私の訳は、
言語の起源について。
パプア人たちが座っています。一人が、「オーン、オーン、オーン、オーン」、もう一人が、「ナー、ナー、ナー、ナー」。さらにもう一人が、「ホシー、イー、イー」
бабу быの前にどういう単語が来るか想像できれば、オチは簡単。ИспользоватьやУпотребитьなど考えられる。これらは俗語で「女とやる(セックスする)」という意味である。最初のба-ба-ба-баにはба「ああそうだ」という助詞(小詞)の意味が含まれているのかもしれない。ちなみにダーウィンの「種の起源 On the origin of species」は'О происхождение видов' Дарвинаという。
высотаは垂直方向に二つの点を結ぶ「高さ」であり、уровеньは垂直方向に二つの面を結ぶ。つまりуровеньはвысотаの集合ということで、集合して上と下で面ができるという意味である。уровеньは水準やレベルという意味で使うことが多い。もっともна высотеといえば「レベルが高い、高みにある」という意味にもなるし、「高度は~」という意味でも使える。たとえば、На какой высоте мы летим?(この飛行機の高度はどのくらいですか?)とか、Наш полёт проходит на высоте 11 тысяч метров, скорость полёта 950 километров в час.(当機は高度1万1千メートル、時速950キロで飛行中です)である。
嬉しいお言葉をありがとうございます。ところが実際には、アネクドートのサイトにいくとほとんど理解できないものばかりで、カンだけが頼りです(とほほ)。まだまだ勉強させていただきます!
ただ、アネクドートは今や私にとっては実力云々ではなく、楽しみで、ほとんど生活の一部になってきています。このサイトで勉強させていただく前は、有名な幾つかの政治アネクドートしか知りませんでしたが、最近はいろんな分野で気軽に親しめるようになってきました。これからはますます離れることはないと思います。楽しいサイトをありがとうございます。
最後の文章ですが、высотаもуровеньも垂直方向となっていてミスプリのようです。