2008年12月30日
●新帯研 第42回
カザフスタンのナザルバーエフ大統領は1989年より政権を担当し、2005年12月の選挙でさらに7年の任期を圧倒的多数(投票者の91%)で認められた。国家的に政治的にも経済的にも安定しているとはいえ、石油がらみの汚職事件が頻発し、2003年3月には「カザフゲート」事件が起こった。米国ビジネスマン(Games Giffen)が石油企業からカザフ政府トップへ7800万ドル渡したとして、米国の海外汚職行為防止法違反で起訴され、2007年1月に決定が下されるとある。無論このビジネスマンもカザフ関係者も事件に対し否認している。この他にも、2001年には自由経済改革で辣腕を振るった元首相のカジェゲルジンが亡命し、金融関係の濫用により欠席裁判で10年の刑を宣告されて財産没収となり、元エネルギー相のアブリャーゾフが公金拐帯および国家基金の不正使用で2002年投獄された。2005年11月元知事で非常事態相のヌルカヂーロフが野党のリーダーとして、ナザルバーエフに対し強い批判をしていたが、2005年11月多数の銃創で死亡した(公式には自殺と発表)。2006年2月元情報相で元国家安全会議長官、元駐ロシア大使のサルセンバーエフが国家保安委員会の職員の一団に暗殺されたなどきなくさい匂いも漂い始めている。今回の課題は、
Встречаются трое новых русских и выпендриваются:
Первый:
- Был я тут в Японии, и мне встроили телефон в руку! (где-то звенит, он подносит руку и проводит деловой разговор).
Второй:
- Это что, у меня сотовый телефон с пейджером! (ситуация повторяется).
Третий (неожиданно крякнув и присев) извиняется:
- О, факс пошёл.
設問)和訳せよ。
帯研に久々にやってきました。こんなに不真面目だといまに見捨てられてしまいそうですが… どうぞよろしくご指導下さい。
和訳です。
3人の新ロシア人が出会って自慢話になりました。
1人目 「日本に行って手に電話を埋め込んできたんだ!」
(どこかで呼び出し音。1人目が手を近づけビジネス会話をしました)
2人目 「それがどうだっての。俺のはページャー付携帯さ」(同じことがくり返されました)
3人目 (突然ガウッと言ってしゃがみこみ)謝りました。「おっと、ファックスがきたぜ」
周りを見渡すと、こんな情景もそのうち現実になりそうな気配ですね。ただ、2人目のページャー付携帯というのはニュースなどが随時入ってくるような携帯でしょうか。今はi-mode があるのでわざわざ必要ないような気もしますが…すでにちと旧い?メカに弱いのでどんな携帯なのかよくわかりません。三人目のファクスはどこに出てきた!?
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この小話は90年代中ごろですから、今から見ればずいぶんおかしいところもあります。ポケベル付きの携帯というのは、ポケベルが鳴ったら、きまった場所に電話しろというもので、当時はポケベルだけだったので、携帯があったらなという作者の希望でしょう。90年代半ばの犯罪実録でもヤクザがポケベルをよく利用していたことが分かります。ただ日本製というだけで近未来的なものと考えるロシア人はまだまだ多いようです。オチはご推察の通りです。私の訳は、
3人の五露助成金が会って見栄を張り合いました。
一人目は、「日本に行ったんだよ。そこで手に電話を組みこんでもらったんだ(どこかでベルが鳴り、彼は手を引き寄せて、仕事の話を始めました)」
二人目は、「そんなの何だ。俺には携帯にポケベルがついているんだ(同じ事が繰り返される)」
三人目(突然ウウっと言って、しゃがみこみ)お詫びをしながら、「オー、ファックスが来た」
解説)выпендриваться(見栄を張る)は俗語。
解説ありがとうございました。
やっぱり90年代のお話でしたか。そういえば、最近は新ロシア人(五露助成金)もだいぶ落ち着いてきたのでしょうか?そろそろ新ロシア人たちの子供の時代になりますね。ポケベル付携帯というのは、携帯のほうが目的だったのですか!
日本でも若い人たちはもしかしたらすでにポケベルを知らないのでは?