2008年04月27日
●新帯研 第20回
人が何を考えているかは誰にも分からない。パラノイアでない限り一つのことに固執する人はあまりいないが、その人を理解しようとして単純なレッテルを貼りたがる傾向がどの人間にもある。ただ逆に、政治家など、あるイメージを抱かせるために、人に自分がどんなタイプの人間かを、故意かそうでないかは別にして、他人に分かりやすい行動をとることはありうる。今回の課題は、
Фоторепортёр показывает другу альбом с фотографиями.
- Вот землетрясение в Японии... Вот ураган на Флориде..Страшный пожар в Чикаго... Моя свадьба...
設問)オチが分かるように訳せ。
このフォトジャーナリストは大災害を引き起こした出来事を撮ってきたようですが、最後に自分の結婚も同じアルバムに入れてあるところが何ともいえないところですね。結婚も今や災害のように忌むべきものになってしまったというオチでしょうか。オチの部分は説明的になってしまいました。
<和訳です>
フォトジャーナリストが友人に写真のアルバムを見せています。
「これは日本で起きた地震・・・これはフロリダを襲ったハリケーン・・・これはシカゴの恐ろしい大火災・・・で、これは俺の結婚式の写真なんだけど、このアルバムに入れることにしたんだ・・・」
「シカゴの大火災」というと、19世紀の出来事と思われます。そうなるとこのフォトジャーナリストのアルバムの写真はすべて自分で撮ったというわけにはいかなくなりますが、アネクドートなのでかたいことは抜きにして、という感じでいいですか?それとも何か裏があるのでしょうか・・・
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まあ普通に解釈すれば、このカメラマンはへたで、写す写真がすべてぶれているか、ぶれる癖がついてしまったということではないかと思います。私の訳は、
報道カメラマンが友人にフォトアルバムを見せています。
「ほら、これが日本での地震だ。これがフロリダのハリケーンで、シガゴの恐ろしい火事だ。これが僕の結婚式だ」
解説)ぶれているということだが、結婚式のは恐怖でとかいろいろな解釈は可能である。
なるほどです。ブレということであれば、すんなり読めます。すっきりしました。そこでふと思ったのですが、ソ連(もしくはロシア)製のカメラの性能や現像技術はどうだったのですか?まあ、シャッター押せば、だれもが心霊写真家!なんてことはないとは思いますが・・・・
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ソ連時代カメラの性能は大したものではなかったようですが、それが逆に現在の日本ではソ連時代のカメラがブームとなっているようです。詳しくはユーラシアブックレット No. 60 「ロシアカメラの世界」山本省三、東洋書店、2004年参照。