2008年04月19日
●新帯研 第19回
Гюгоとその孫Жан Юго(画家)(Эренбург-9-715)でどうしてロシア語表記が違うのかというと、19世紀に発音しない 'h' で始まるフランス人の姓は、Гюго, Гудон(彫刻家), Гавр(都市名)のようにгをつけた。ところが、後により発音に忠実に表記されるようになった。Эредиа(詩人)、Оннегер(作曲家)、Эрриоなどである。今回の課題は、
- Обязательно купите это платье – это же последний крик моды!
- Боюсь, это будет последний крик моего мужа!
設問)オチが分かるように訳せ。
今回はちょっと自信がないのですが、出題後1週間目ですので回答に入りたいと思います。
последний крик моды(トップモード)とпоследний крик (最後のクリック)をかけてあるように思いました。つまり、ネット上での洋服販売コマーシャルと、今回で私の洋服のネット購入はおしまいにされるかも、と心配している奥さんのお話でしょうか。
「ぜひこのワンピースをお買い求めください!これぞまさにトップモード!」
「これがわが夫の(ネット購入)ストップモードにならなきゃいいんだけど」
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この小話はソ連時代のものですからコンピューターとは関係ないと思います。もっとも小話に時代背景は関係ありませんから、いろいろな解釈は可能ですし、その解釈が面白ければいいわけです。ただクリックはでしょうから、ダジャレにするには日本語だけで、和訳の中での語呂合わせとなります。クリックはщелчокが普通です。私の訳は、
「このワンピースを絶対買いなさい。これは流行の尖端ですよ」
「でもこれが夫との戦端とならないといいんだけど」
解説)2行目の直訳は「これが夫の最後の叫びとなると困るわ」
今回のオチはпоследний крик моды「最新の流行」とпоследний крик「最後の叫び」がかけてあるわけですね。「последний крик моды」という表現はフランス語の「dernier cri」から来たのでしょうか。フランス語も「newest or latest fashion」の意味を持つ表現になっていますし、「dernier」は「最新の、最後の」という形容詞で「cri」は英語のcryと同じ「叫び」の意味があります。
<和訳です>
「このドレスは是非ともお買い求めください。最新のモードなんです」
「こんなのを買ったら、うちの人、最後の妄動(モード)にでるんじゃないかしら」
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オチの理解はその通りです。訳も私のよりいいかもしれません。ご自身のコンピューターアネクドート集に収載を勧めます。
ありがとうございました。まちがいの元はクリック(крик)でした。ロシア語でたしかにクリックという名詞もあるようですが、スペルはклик で、私がрとлの違いをよくわかっていなかったという笑えないオチがついていました。そこまではわかったのですが、それでもなぜпоследний крикとなるのかがイマイチわからず、とうとう今日、知り合いに聞いてやっと納得です。アネクドートは奥が深いですね。
納得ずみの訳です。
「ぜひこのワンピースをお買い求めください!まさにトップモードですよ!」
「こんなの着たら、夫の心臓がストップモードになっちゃうかも」