2007年02月16日

●帯研(第55回)

ロシア語に関して疑問が湧いてくるようになれば、ロシア語の力がついてきている証拠である。ただ疑問が出てくるようになるきっかけをつかめない人が多い。気取らずに文字通りどんなことでもロシア語で疑問に思ったことは?マークをつけてリストアップしておく。それからまず辞書や文法書で自分の力で答えを見出すよう努力をすべきだ。その過程でわき道に入っても、それはそれで後で役に立つ知識がつくことになる。自分で何もしないで人から答えを聞こうと甘く考えても、そういう答えは決して身にはつかない。さて今回の課題は簡単なものを、
Гордый отец позвонил в редакцию одной газеты и сообщил, что его жена родила тройню. Однако редактор не понял его и прокричал в трубку.
- Вы можете повторить?
- Ну уж дудки! С меня хватит троих.
設問1)和訳せよ。
設問2)1行目позвонилを不完了体に代えることは可能か?

Posted by SATOH at 2007年02月16日 16:45
コメント

確かに疑問に思ったことはどこかにチェックして意識しておくと後で解決できることが多いですね。ただ、最近、生徒に「どこがわからないのか、わからないのですけど・・」と言われたときには匙を投げたくなりました。継続して努力していけば自分なりにポイントはつかめるものだ、と言ってはおきましたが。自信がないと思考停止状態になってしまうようです。どんどん間違えながら覚えればいいのにと思うのですが。

設問1)
<和訳です>
気持ちの高ぶった父親が、ある新聞社の編集局へ電話して、妻が三つ子を産んだと告げました。ところが編集者はこの父親の言ったことが聞き取れず受話器に向かって大きな声で聞き返しました。
「繰り返してもらえませんか?」
「いやあ、もうごめんだね。私のとこでは3人で十分だね」

編集者の発言、「もう一度繰り返し言ってくれるか」を「もう一度繰り返すことができるか→また三つ子を産めますか」という意味に父親が取ってしまったところが話のオチですね。

設問2)
позвонилを過去形で不完了体に代えるとは不自然になると思います。このпозвонилは特定の行為が一回あったことを表しています。звонилに代えると反復が意識されてしまい、しつこいオヤジの電話というニュアンスになってしまうのではないかと思います。ただし、後続の動詞を含めて不完了体・現在形にすれば「歴史的現在」、実況中継風の表現となりOKだと思います。
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オチも訳もその通りです。ただ設問2は完了体が自然なのは、動作が連続して起こるような場合は完了体が普通です。

Posted by takahashi at 2007年02月18日 12:28

おかげさまで最近黒帯とも関連して、ロシア語熱がぐんぐん上昇中です。ところが今までの空白があまりにも長かったため、何から手をつけていいのか右往左往しております。このままだとどれも結果が出ないのではと内心不安を感じています。でもまあ、やらないよりはましでしょうから…

設問1)
ある新聞の編集部に得意げな父親が電話をしてきて、妻が三つ子を産んだと告げた。編集者は彼の言うことがよくわからなかったので受話器に向かって叫んだ。
「もう一度繰り返していただけますか」
「まさか、冗談を!三人で十分ですよ」

設問2)
不完了体に代えることはできません。
「動作の順次性」を表現する場合は完了体を並べるためです。ここではまずпозвонил(電話をしてきて)、сообщил(告げた)ので動作の順次性が適用できると思います。
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その通りですが、厳密に言えば、高橋さんが書いているように不完了体の現在にするのは可能です。

Posted by メイ at 2007年02月18日 15:44
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