2007年01月29日

●帯研(第46回)

ジューコフの自伝を読んでいるが、3巻本の第2巻まで読んだ。この本も買ってから15年以上経つ。この5年間に読んだ本は20年前に買った本が多い。エセーニンの詩集(6巻)は昨年読んだが、これはなんと買ってから30年経っている。ロシア語の本は辞書でも、参考書でも、文学関係でも、今読めない(時間的に、あるいは能力的に)と思っても、買っておいたほうがよい。眺めていて、何度かトライしてだめでも、いつか読めるようなときが必ず来る。よけいなおせっかいだが、ロシア文学をいつか原書で読もうと考えている人は、その和訳を読むのを勧めない。ロシア語で読む気がなくなるか、ロシア語で初めて読んでも、最初の何が書いてあるんだろうという、読書の一番大切な楽しみを殺ぐと思うからである。
Интересный факт:
«Му сор» - мой полицейский по-английски, пишется так же, как по-русски – «мусор».
設問1) 和訳せよ。

Posted by SATOH at 2007年01月29日 12:21
コメント

むむっ?
解るけど判らない…

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(訳)
面白い事実を:
英語の「わたしのお巡りさん」は
ロシア語の「ポリ公」と同じ綴り。
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おっと!提出前に辞書見直して正解やった…
 мусорにまさかそんな意味が含まれていたとは!日常語でも状況によっては極めて危険な顔を覗かせるんですね。こんなお下品な意味を載せていたのは(うちにある辞書では)研究社露和だけでした。
ところで
 例文の構造がいまいち掴みきれなかったので教えてください。

my copからпо-английскиまでが主部、
動詞はписаться、
述部はтакとそれに係るкак以下の成分、
жеは強調

と捉えました。これで正しいでしょうか。
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構文の捉え方が違います。 My cop is "my policeman" in English.ということで、ダッシュのところは「~である」(繋辞)を略したものです。 Моя фамилия - Сато.と構文上は同じです。その後、пишетсяの前に(口語ですから)、который(またはкто)が省略されていると思います。コーシュカさんが言わんとしているのは、«Му сор»とмой полицейскийが同格ではないかということだと思いますが、同格なら、ダッシュではなく、カンマとなるはずです。会話では同じではないかと思うかもしれませんが、ダッシュなら発話では一呼吸間をおくはずですし、同格のカンマならそのままトントンと単語が続くはずです。それとコーシュカさんの訳は正しいのですが、 Так же, как は「まったく同一で」という句で、Такой же, какとすると「同じ」という意味になります。жеがないと、「~のような」という意味ですから気をつけましょう。英語の the same~ as とsuch~ asの違いと同じです。 この違いがわかっているといいのですが。私の訳は、
My copは英語では「私の警察官」という意味だが、ロシア語でもまったく同じに書く。
解説)英語では「俺のポリ公」だし、ロシア語ではたんに「ポリ公」である。

Posted by コーシカ at 2007年01月29日 21:41

ロシア文学を少しずつ買いためてはいるのですが、全然読んでいません。というよりレベルが…読めません。今、小学校4年生のрусская литература に挑戦中です。私にとってはまだまだこちらのほうがおもしろいほど勉強になります。

和訳です。

おもしろい事実。英語でmy cop (私のポリ公)はロシア語でもмусор(ポリ公)と書く。

もう少し複雑に何かかけてあるのでしょうか。読んだままを訳しました。英語のコップは捕えるという動詞から、ロシア語のムーソルはゴミという名詞から来ているのがおもしろいです。英語は引き寄せ、ロシア語は放り出す(вынести)のですね。

ロシア人のアネクドートは時々インテリジェンスを感じさせられるものがあって驚きます。レベルが極端に高いものがありますね。ネットで見つけたものですが、英語の専門用語がわからず探し回りました。ご参考までに。

Встречаются два программиста:
- Я вчера ночью к своей жене подхожу, а она мне: Ассеss Dеniеd".
- Это еще ничего... а моя: "Shаring viоlаtiоn"!
(アクセスか拒否されました。共有違反しています)という意味だそうです。
他の共有者が先に使用中らしいですよ。
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オチもよく分かっているようですが、訳の精密さに気をつけてください。My cop - мой полицейский....となっていますから、これを「ポリ公」と訳すのは、My copに引きずられています。「私の警察官」でしょう。私の訳はコーシュカさんのコメント参照ください。小話を集めて自分のアネクドート集を出すというのも良い考えです。ただ最後の行、「らしい」というロシア語は原文にはありません。No sharewareとか、コンピューター用語を使った訳にしたほうが面白いのでは?

Posted by メイ at 2007年01月30日 12:53

ご指摘ありがとうございました。「私の警察官」ときちんと訳できておりませんでした。正確さに気をつけます。
あとのアネクドートの最後に付け足した日本語は、訳ではなくて、Shаring viоlаtiоnを日本語で説明しただけです。コンピュータ関係のエラーのところで、「アクセスか拒否されました。共有違反しています」とわかりやすく日本語で出ておりましたので。
帯研学習を始めてからアネクドートにハマってきました。時々ネットでおもしろいアネクドートを見つけ、一人で大笑いしております。おもしろいものを見つけておいてどこかで披露すれば喜ばれるでしょうね。

Posted by メイ at 2007年01月30日 13:55

皆さんに遅れてしまいましたが、提出します。
<和訳です>
面白い事実:
「My cop」は英語で私の警官という意味だが、ロシア語でも「мусор(警官)」と同じつづりとなる。

1800円で買ったBarronのスラング辞典を引いたところмусор=neg. A police officerとでておりました。買ってよかったと喜んで研究社の露和辞典やコンサイス露和辞典を引いたところ、こちらにも載っており少々がっかりです。(岩波の露和辞典にはありませんでしたが)
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мусорの訳を「警官」にするのはどうかと思います。「おまわり」とか「ポリ公」、「サツ」とかあると思いますが、「警官」というのは標準語法(丁寧語でも卑語でもありません)です。мусорは卑語ですが、それほど珍しいというものではありません。20年近く前に刊行された研究社の露和に載っているぐらいですから。

Posted by takahashi at 2007年01月30日 14:36

確かに「警官」」という訳はいけませんね。吟味が足りませんでした。
ひとつ質問があります。この露文はmy cop とmycopが同じスペルで同じ意味であることを言うために少々強引に作られたためでしょうか、「私の警官」と日本語で訳すときに若干違和感がありました。ロシア語でмой полицейский と言った場合はどんなニュアンスで受け取られるのでしょうか?英語でmy policemanと言った場合は(もっとも文脈によりますし、文脈次第では日本語でも言えるところでしょうが)非常に近しい人物で警官をしているか、自分を容疑者だと思ってつきまとう警官などが具体例としてまず浮かびました。ある地域に配属された警官であればそこの住人はmyではなくour policeman と言うほうが自然でしょうし。さらにmy cop となるとマフィアの親分さんなどが自分の意のままにコントロールできる警官を見下していう感じもしてきます。ロシア語でも同じ感覚でいいのでしょうか。
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普通ロシア語ではполицейскийという言葉は使いません。これは外国の警察官という意味です。この場合は英語なのでこうなります。ロシアではмилиционерを民警と訳しているのは、他に軍関係(ВАИ)や交通警察(昔ГАИ, 今ГИБДД)とは違い、民間の社会秩序を守るという意味からでしょう。ментという言葉は卑語でしたが、同名のテレビドラマの影響で、警官自体が使うようになっています。myを使っているのは、いわゆる interesting factということですから、おっしゃるようにourを使うのが普通でしょう。

Posted by takahashi at 2007年01月31日 11:54

「外国の警察官」という意味なのですね。милиционерはよく目にしてきましたが、полицейскийともいうのか位にしか考えてませんでした。こういうところは辞書だけではなかなかわかりませんね。ありがとうございました。

Posted by takahashi at 2007年01月31日 12:56

>構文
 そう捉えるんですか。ご回答ありがとうございます。では厳密に訳すと↓こんな具合ですか。

My copは英語で「俺のポリ公」であり、ロシア語の「ポリ公」と全く同じに綴られる。

>так же, как / такой же, как
 おぉ、そんな違いがあるとは知りませんでした。またひとつ勉強になりました。覚えるために早速練習:

Он, так же, как его отец, стал пианистом.
彼は父と同様、ピアニストとなった。
(父子でピアニスト)

Он, такой же, как его отец, хочет заниматься музыкальной работой.
彼は、父のように、音楽の世界で働きたいと思っている。
(父と全く同じ仕事ではないという含み)
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полицейскийは卑語ではありませんから、前にコーシュカさんが訳したように、警官あるいは警察官と訳すべきです。高橋さんへのコメントを参照ください。「同一」について誤解されているようです。父と子はクローンでない限り、同一のピアニストにはならないでしょう。Это совершенно такая же книга.といえば部数が1万部であれば、その1万部の本は同一と言えばます。だから二つの例ともжеを抜くべきです。もっというとкакだけで十分です。父と子がまったく同一の仕事というのもありえません。ピアニストといってもいろいろでしょう。такой какは形容詞用法で、так, какは副詞用法です。この使い方が分かっていようですから例を挙げます。これは英語の as~as構文と同じです。
Эта реакция такая же быстрая, как и описанная выше.(この反応は上記のと同じく早い)。такは副詞句のときに用います。同じという意味では、то же давление, что и баллона СО2(炭酸ガスボンベのと同じ圧力)とか、одинаковый со мной возраст(私と同じ年である)というのがより一般的です。

Posted by コーシカ at 2007年02月01日 22:16
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