2006年11月12日
●帯研(第6回)
ロシア語でインターネットを使った検索力チェックの練習問題を出す。下記はパロディーというよりは、実際にある作品をソ連で売り子が間違って表記したものである。和訳可能なら和訳せよ。また元の作品名を述べよ。かなり難しいと思う(でも普通のロシア人はすぐ分かると思うが)ので時間をかけて頑張って欲しい。
a) Кавказская пельменница
b) Пеппи – длинный чувак
*чувак – парень, молодой человек
c) Старик Похабыч
d) Белоснежка и Сеня Гомов
e) Хождение под мухой
a)カフカスの虜(Кавказская пленница) → カフカスのぎょうざ屋さん
b)長くつしたのピッピ(Пеппи длинныйчулок) → のっぽの若者ピッピ
c)ホッタビッチ老人(Л. Лагинの "Старик Хоттабыч”) → スケベじいさん
d) 白雪姫と7人の小人(Белоснежка и семь гномов) → 売春婦とホモたちのセーニャ (もじったほうの意味がわかりません)
e)苦悩の中を行く(А.Толстойの"Хождение по мукам") → 一杯機嫌でちどり足
今回はちょっとホッです。楽しく息抜きできました。セーニャには何か意味がありますか?Белоснежкаも女性のクリーニング屋さんの意味もあるようなのでどれをどう組み合わせたらよいのかわかりませんでした。検索途中、あやしいサイトに行きそうになりました。とりあえず書き出しましたが、とんでもない勘違いがあるかもしれません。
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よく勉強されています。俗語辞典もお持ちのようで感心します。私の訳は、
a) Кавказская пельменница(コーカサスのギョウザ売り)
b) Пеппи – длинный чувак(ヒョロ長野郎ペッペ)
*чувак – парень, молодой человек
c) Старик Похабыч(ヒヒ親爺)
d) Белоснежка и Сеня Гомов(白首娘とセーニャ・ゴーモフ)
e) Хождение под мухой(微醺の仲間が行く)
a') Кавказская пленница(コーカサスの女虜)
Гайдай監督の1967年の喜劇映画Кавказская пленница, или Новые приключения Шурикаから、この映画の題名もКавказский пленникというトルストイの名作から取っているのだろうと思う。
b') Пеппи- Длинный-Чулок(長くつ下のピッピ)
スウェーデンの作家Астрид Лингренの作品から。英語では Pippi longstockingである。サルと馬と暮らす赤毛のお転婆娘のお話。縞模様のストッキングをはいている。岩波文庫に邦訳あり。多分この話を知らない人が Пеппи をхиппиと思い、чувак(野郎、奴)とつけたのではなかろうか?この作者のМалыш и Карлсонはソ連でアニメになっており、声優も俳優のЕ. Леоновと非常に楽しい作品である。一度見たほうがよい。これに限らず、Маугли, Винни Пухなどはディーズニーより私は好きだ。ロシア語訳を本で読んでも会話の勉強に役立つので、児童書を読破されることを中級者には勧める。
c') Старик Хоттабыч(ホッターブィチ老)
Лагинの小説を1956年に映画化したもの。大昔のバグダッドの魔法使いホッターブィチ老が現代に蘇って少年を助ける。この名の家具チェーン店がある。Похабныйというのは卑猥なという意味。
d') Белоснежка и Семь Гномов(白雪姫と七人の小人)
белоснежкаには俗語で売春婦や洗濯女という意味があり、白首は(古い)日本語でも売春婦なので、それを使ってみました。Сеня Гомовはよく分かりませんが、メイさんの訳の方が商売女とホモですから私の訳より上手です。Сенькаは俗語でспасибоですが、普通に売春婦と連れ立つ男ぐらいの感じかと思いました。
e') Хождение по мукам(苦悩の中を行く)