2015年10月03日
●和文露訳指南第328回
前回の出題のコメントはコメント欄に出ないようなので、この場に念のため書いておく。
1) 消えた鮭さん
Помогите! Меня убьют!
よろしくお願いします。
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убьютと完了体未来形を使っても、文法的には間違いではないとは思いますが、「助けて」とある以上、普通は、今誰かに襲われ、殺されそうになっている最中であると理解するのが普通です。完了体未来形には二つの用法があって、一つは近接未来完了(一瞬後の動作の完遂)、もう一つは未来完了(一瞬後ではないある期間後の動作の完了)で、この違いは文脈に依ります。お答えは近接未来完了ですが、それでも一瞬後の動作なので、この発話の時点では殺されるという動作はないことになります。殺される動作は一瞬後です。分かりやすく、且つ厳密に言えば、首を絞められているとか、相手がナイフで脅しているなら、過程か予定であり、不完了体現在形を用いますが、相手が向かってくるだけなら、完了体未来形と区別すべきだというのが、私の考えです。私の答えは、Караул! убивают!
不完了体現在形の過程ないしは予定の用法。
2) Гоさん
Спаси, меня убьют!
状況と関係ないсов。
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状況云々というのであれば、少なくとも話し手は、相手のナイフや、握りこぶしは、首で絞められたなどの状況があると思いこんでいるはずです。Спасиとすると、単数の人тыに対する呼びかけですから、かなり状況が限られると思いますので、複数にする方が自然です。
3) 角丸さん
Ставите, меня убьют!
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Спаситеのタイプミスでしょうか?
4) やまさん
Помогайте мне, меня убьют!
助けては切迫でнв、殺されるは動作の進行中ということで нвとしました。よろしくお願いします。
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不完了体命令形には切迫(着手や促しから派生)という用法がありますが、その場合も不完了体の用法ですから、状況に沿って、つまりその場でそういう動作をするのが自然だという意識の流れがあることは理解されると思います。助けてと呼びかけられる人(道行く人)にとって、助けるのが自然かどうかですが、助けてと叫びを上げる以上、呼びかける人は、呼びそかけられる人が気づいていない、つまり状況に則していない、新規の1回の動作であると思います。そうであれば、完了体命令形を使うべきです。
殺されるはご理解の通り、動作の進行中ですから不完了体現在形が来ますが、なぜубьютと完了体未来形になっているのでしょう?
5) ブーチャンさん
Спастите,
меня убьют.
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спаситеとタイプミスがあります。
6) さきちゃんさん
Помогите, меня убивают!
宜しく御願いたします。
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正解です。
出題)「彼は命の恩人だ」をロシア語にせよ。
Он спас мне жизнь.
Я очень блогодарен ему за спасение моей жизни.
Я ему обязан моей жизнью.
コメント欄ちゃんと出てますよ♪
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正解です。私の答えは、Я ему обязан жизнью.
Он спас мне жизни.
Он спас меня от смерти.
どうも翌日次の回を入力するとコメント欄は表示されるという、非常にややこしいバグのようです。
Он спаситель моей
жизни.
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正解ですが、спасительには救世主(キリスト)という意味もあるので、спасательの方がいいかもしれません。
Им мне жизнь спасена.
宜しく御願いたします。
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正解です。