2013年04月21日

●続和文解釈入門 第70回

不定法の例示的用法につきよく説明が分からないという人も多いだろうと思うので、故障の例で説明したい。体の使い分けは故障の頻度による。故障が定期的、ないしは頻繁に起こると話し手が考えれば、反復ということで不完了体不定形が来るし、故障は起こるかもしれないし、起こらないかもしれない、万一起こったらという文脈であれば、完了体不定形がくる。それが完了体の例示的用法である。

(故障のときの連絡先を教えてください)Куда обратиться в случае неполадок? <例示的用法で、故障はないかもしれないし、あるかもしれない、万一故障があったら>
(彼は何かの故障の場合は彼だけに問い合すように言いつけた)Он наказал в случае каких-либо поломок или неисправностей обращаться только к нему. <故障が頻繁に起こると話し手は考えている>

出題)「彼ら二人のうちだれかが嘘をついている」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年04月21日 07:36
コメント

Один из них двоих
врет.
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正解です。ただ彼らが二人ではなく、3人以上で、嘘をついているのが一人かどうか分からないのなら、これでは対応できないことになります。それとвратьが結果存続兼評価型動詞だという理解なさっているかという点も重要です。私の答えは、Кто-то из них двоих говорит неправду.
ложьやвраньёは語義にговорить(言う)やписать(書く)が含まれているので、重言(二重表現、重複表現)となり(馬から落馬するの類)、これらの動詞との語結合はあり得ない。писать неправду(嘘を書く)となる。неправдаは意識的な嘘、無意識の嘘にも使える。ложьは前以て考えられた巧妙な嘘、враньёは想像に発する法螺であり、未来においてつく嘘にも使える。この二つには複数形はないが、неправдаにはあまり用いられないが、複数は可能である。このговровит неправду (врёт)は結果存続兼評価型動詞である。

Posted by ブーチャン at 2013年04月21日 08:13

Кто-то из них двоих врёт.
Какая-то сторона из двух сторон говорит неправду.
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正解です。

Posted by ゴ at 2013年04月21日 23:19

(お題)
彼ら二人のうちだれかが嘘をついている
(コーシカ訳)
Один из них двоих солгал.

完了体過去による結果の現存と考えます。
発話よりも過去における発言についての評価と思われるからです。
不完了体現在をとることは、今目の前で嘘をついていたり、
ある程度の期間に亘って誰かをだまし続けているというような文脈ならば可能だと思います。
さて、正解は
ありゃ、不完了体?
кто-тоを使えば確かに3人以上でも対応できそうです。
солгатьではложьの意識的な嘘に繋がりそうですから、
とっさについてしまったような嘘は含まなさそうですね。

Posted by Anonymous at 2013年05月02日 21:25
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