2007年03月20日
●帯研(第68回)
ネットのニュースは何が起こっているのかをリアルタイムで知るには便利であるが、中味を詳しく見ても簡潔な事実の羅列に過ぎない。原因と見通しについてさまざまな意見を知るためには、信用のおけるマスコミ(新聞なら社説、週刊誌や月刊誌の記事)を読むことになる。現代人ではここまでの時間がない。せいぜいテレビの特集を見るくらいであろう。ロシアが専門といっても、またロシア自体を知るためには、現代では世界全体のロシア、日本やその他の国とのロシアという位置づけで見ないとより正確な情報は分からない。しかもだれにとっても時間に限りがある。そこで私はCNNのニュースを1日30分、タイム誌(大体ページ数50ページぐらいなので)を1日10ページ(小1時間で読む)ということを20年以上続けている。両方ともロシアだけでなく世界情勢を知るには絶好の教科書である。新聞は読売新聞がロシア関係に強いと思うので読むのと、ニュースはNHKで、NHKスペシャルをよく見るぐらいである。ロシアのマスコミは偏向があると思うので読まないし、見ない。今現在の出来事すべての原因を究明し的確に予想するというのはだれにも不可能だから、ロシアに関する私の興味がある範囲を9世紀から2002年頃までとしている。その歴史的時期(ロシア史のほとんとであろう)について何人かの納得できると感じた著者のものをロシア語で読んできた。英語や日本語のものはロシア関係ではあまり読まない。ロシアに関する出来事の一次資料に近いものはロシア語で書かれているはずと考えているからだ。
Ст.М-2-69
- В какой институт принимают без экзаменов?
- В Институт Склифосовского.
設問1)和訳せよ。オチを別に解説してもよい。
- 試験なしで入れる研究所って?
- スクリフォソフスキー研究所。
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オチは、救急施設があるから、ですか?
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オチは分かっているようですが、институтには「単科大学(外国語大学とか医科大などで、университетは総合大学です)」と研究所という意味があり、これをかけたものです。それとСклифосовскийの力点の位置が分かるようにすべきだと思います。私の訳は、
「試験なしで入れてくれるとこはどこか?」
「医大付属救急病院」
解説)Московский городской научноисследовательсткий институт скорой помощи им. Н.В. Склифосовского(モスクワ市立スクリファソーフスキー救急科学研究所)のинститутの意味「単科大学」と「研究所」をかけたもの。モスクワでは救急車の行く先でもある。Короче, Склифосовский(余計なことはいいから、要点を言え)などという映画「Кавказская пленница」由来の言い回し(Склифосовский専門家ぶって長々講釈する人)もある。
1行目を「大学」としてしまうと、2行目が日本語の小話として成り立たなくなるので、あいまいにした。