2020年02月03日
●第155回
(どう思う?この季節にどこで花を手に入れられるというのだ?)Как ты думаешь, где в это время года достанешь цветы? <= Где можно достать цветы?>
(誰が助けてくれるというのだ?誰もね)Кто поможет? - Никто.
お分かりのように、これは反語法であり、否定の強調という意味の完了体未来形となる。疑問文というのは、単に動作事実の有無の確認をするのであれば、不完了体が来るし、完了体過去形であれば、なんらかの主観的要素の入った文となる。「彼に電話してくれましたか?」をロシア語にすると完了体でも不完了体でも可能だが、ニュアンスの差は歴然である。
Вы ему позвонили? <電話することを期待していたというニュアンスで、これが主観的要素となる>
Вы ему звонили? <動作事実の有無の確認>
ところが、完了体未来形で例示的用法を疑問文にすると、当然主観が入ってくるわけで、単なる疑問というよりは、すでに話し手の何らかの結論が出た反語法と成らざるを得ない。つまり虚心坦懐な疑問は動作事実の有無の確認ということで不完了体の領域ということになる。
4-2-4 未来の時制における往復(行って来る)
過去における往復ということであれば、不定動詞や接頭辞のついた運動の動詞の不完了体приезжать/приходить(2-1-3項参照)などが使える。
(朝市場に走って行って来たわ)Утром на рынок бегала.
これからの往復動作ということなら、接頭辞с-のついた完了体動詞сбегать(口語)、сводить (свести)〔連れて行って戻ってくる〕、свозить (свезти)〔乗り物で運んで戻ってくる〕、сгонять(俗語)、скатать、слетать(俗語)、смахать(俗語)、смотаться(俗語)、сносить(歩いて運んで戻る)、сплавать(泳いで)、сползать(這って)、сходить(歩いて)、съездить(車で)を使う。сбегать, сгонять, скатать, слетать, смахать, смотатьсяはすべて「走って(または乗り物で)取ってくる」という意味だが、「ひとっ走りして戻る」という感じである。これらの動詞は運動の動詞などと違って、過去の時制でも不定法でも使える。
(ちょっとお待ちください。お金を取りにひとっ走り行って来ますから)Подождите меня, я сбегаю за деньгами.
この他にも不定動詞の未来形も使えるが、これだと「すぐに行く」というようなニュアンスはない。
(タクシーの金がないなら、バスで行って来よう)Раз нет денег на такси, будем ездить на автобусе. <文の焦点は行くという動作ではなく、交通手段にある>
しかし、時間が限定されると、不完了体は使えない。
(彼は10分で新聞を取りに行って来た)Он сходил за газетой за 10 минут.
4-2-5 未来の時制における被動形動詞過去短語尾
4-2-5-1 未来の時制における被動形動詞過去短語尾の用法