2020年02月04日
●第168回
(お金の受け取りをいつも確認してください)Всегда убеждайтесь в получении денег.
(ちゃんとしたものを食べなさいよ)Питайся рационально. <故郷の母が自分の子供への手紙やメールで>
у-と言う接頭辞のついた運動の動詞は1回の動作も、反復の動作も扱えるので問題ないが、при-という接頭辞のついた不完了体の運動の動詞は規則的反復しか示せない。
(授業に来る時は、本を持って来てください)Когда будете приходить на занятия, приносите с собой книги.
上の文のように主節も従属節も反復の文となり、具体的な1回の動作を示すには、приноситеをвозьмитеなどと動詞を換える必要がある。このбудетеを取って、приходитеとしても意味は変わらない。これは現在の規則的反復が未来における規則的反復につながっている場合である。
5-1-7 感情的ニュアンス(願い事、説得、主張、反抗的態度、脅し)
提案、助言、許可、要求、命令、指示をする場合、動作が既知の事柄であれば不完了体動詞命令形が、新規(未知)の事柄であれば完了体動詞命令形が用いられる。ただ許可において不完了体動詞命令形は、無関心(ну что ж〔それならまあ〕とよく使われる)や、善意を示す事がある。要求や指示にでは不完了体動詞命令形は当然~するというニュアンスから無礼な感じを示す事がある。これらは不完了体が回りの状況に依存するというか、流されるために、文脈によって願い事、説得、主張、反抗的態度、脅しなどのニュアンスが出ることがあるからである。
(お願いだから助けてくれ)Бога ради выручай.
(好きなようにしなさい)Делайте как хотите.
5-1-8 時の状況語と用いられる場合
「不完了体は話し手が動作遂行の結果として、時間軸の特定かつ不動の一点をイメージしない」と第1章に書いたが、一見時間軸の特定かつ不動の一点をイメージしているかのように見えるものもあるが、実は、時間の状況語は無限小の時間軸の不動の一点ではなく、大きな点である「期間内に」を意味しているものもある。つまり完了体がイメージする時間軸の特定かつ不動の一点というのは大きさを持たない数学的点であり、不完了体のは大きさを持つ物理的点と言い換えてもよい。大きさがあるということは期限ではなく、期間を意味するということである。
(10時までに来て下さい)Приходите к десяти.
(明日遅くとも10時には来て下さい。お願いしますよ)Я попрошу вас: придите завтра не позже 10 часов. <3-1-4-6項に書いたように、попроситьには強制的ニュアンスがある。>
初めの文では動作は10時までにある時間軸の任意の一点で行われ、二つ目の文では動作は10時までの時間軸の特定かつ不動の一点で行われる。つまり不完了体は任意性を示し、完了体は具体性を示すという体の本質を表しているのである。共に動作の全一性を示しているが、完了体は動作の結果(来て、そこにいる)まで包含しているが、不完了体にはそれがない。
(良い子の皆さん、みなさんが公園をお散歩している間、花壇を見て楽し