2020年02月02日
●第135回
(左に曲がれば、駅が見えますよ)Если вы повернёте налево, то увидите станцию.
(お帰りになる時は、明りを消して下さい)Когда будете уходить, погасите свет.
上の文は1回の動作を示しているが、次の文は未来の規則的反復を示す。
(お帰りの時はいつも明りを消して下さい)Всегда, когда будете уходить, гасите свет.
у-と言う接頭辞のついた運動の動詞は1回の動作も、反復の動作も扱えるので問題ないが、при-という接頭辞のついた不完了体の運動の動詞は規則的反復しか示せない。
(授業に来る時は、本を持って来てください)Когда будете приходить на занятия, приносите с собой книги.
上の文のように主節も従属節も反復の文となり、具体的な1回の動作を示すには、приноситеをвозьмитеなどと動詞を換える必要がある。このбудетеを取って、приходитеとしても意味は変わらない。未来の規則的反復か、現在の規則的反復かということは、5-1-6項にあるように、実際の文では区別しないことが多いからである。ただ次のような現在における反復の文では、不完了体動詞現在形が用いられる。
(もし膜が破れたらどんな措置をとりますか?)Какие принимаются меры, если лопается мембрана?
4-1-1-10 完了体動詞未来形、不完了体動詞現在形、不完了体動詞未来形の使い分け
意味やニュアンスが体の用法を決めるわけだから、話し手(通訳、ガイド)が、新しい情報を提示するのだという意識があれば、完了体動詞未来形を使うだろうし、動作が予定の行動であるという認識なら、使える動詞は限られているが、予定の意味の不完了体動詞現在形を使うだろう。また単に動作がこれから起こるかどうか知りたいという動作事実の有無の確認である疑問文や、回りの雰囲気に合わせてということなら不完了体動詞未来形を使うという事になる。
例えば、「報告(講演)するделать/сделать доклад」という動詞を未来の時制で使うとすると、複合動詞(8-3項参照)のделатьは、珍しいことに完了体動詞未来形、不完了体動詞現在形、不完了体動詞未来形の3つが使える。他の動詞では完了体動詞未来形か不完了体動詞未来形の二つのうちいずれかが多く、動詞によっては語義の関係上、完了体動詞未来形、ないしは不完了体動詞未来形のどちらだけかを使うのが多いというのもある。未来の時制で和文露訳をする場合、どちらを使うか悩むところだが、単一の動作を意味し、新しい話題の提示ということであれば完了体動詞未来形を用いるのが普通である。ゆえに、出だしの文であれば、次のように完了体動詞未来形を使う。
(戦車について報告します)Я сделаю доклад о танках.
はっきり動作の延長上にあると確信できるなら、使える動詞は限られているとはいえ、予定という意味で、次のように不完了体動詞現在形を使う事になる。
(本会議で報告します〔することになっています〕)Я делаю доклад на