2020年02月02日
●第115回
ロ)теперь
(彼は今によくなる)Теперь он выздоровеет.
上の文のтеперьは、動作が現在から未来に及ぶ場合であり、сейчасも未来で使えるが、現在から直近(すぐ)の未来にしか使えない。
(今着くよ)Я сейчас приду.
現在から過去に及ぶ場合でも使える。
(今や我々は救われた、助かった)Теперь мы спасены.
次の文は「それでは、それから、こんどは」と訳せる場合である。
(これは全体像で、こんどは細かい点です)Это общее положение, теперь частности.
その他に文頭に来て、「さて」と訳せるような場合もある。
(さてと、どうして君はいつもいつも遅刻するのだい)Теперь, почему ты всегда опаздываешь.
またтеперьには下記の文のように過去と対比するような用法があり、これにはсейчасは使えない。
(今や彼は大金持ちになったが、かつて彼らは貧乏だった)Теперь он разбогател, когда-то они бедствовали.
「~になる」というのはстать + 造格や служить + 造格、文脈によってはбытьも使えるが、теперьにも結果の存続という用法がある。
(あなたもパパよ)Ты теперь папа.
上のようにいきなり言われて、びっくり(本当に嬉しいか、顔で笑ってかは知らないが)ということがあるかもしれない。
ハ)только что
только что はсовсем недавно, буквально сейчас(たった今)という意味で、意味上発話時点と結びつきの強い近接過去であり、結果の存続と考えて、完了体動詞過去形や被動形動詞過去と結びつくのが普通である。
(私はたった今戻った〔戻ってきたばかりだ〕)Я только что вернулся.
(買ったばかりの品物)только что купленная вещь
不完了体動詞過去形が来る例では、次の例文があるが、これは動作事実の有無の確認であり、電話したかどうかに文の焦点が来ていると考えられる。だから、結果の存続の意味を強く出そうと思えば、позвонилと完了体も来ることもある。いずれにせよ、7-2項でも述べるが、звонить/позвонитьは、不完了体が完了体に対して優勢な動詞群の一つではある。
(ぼくにたった今アンドレイが電話してきた)Мне только что звонил Андрей.