2020年01月31日
●第73回
表現的には完了体動詞未来形の例示的用法(例示的反復)と違い、いつもと同じというような平板な感じを受ける。本項の規則的反復は肯定文においては動作が必ず起こる動作の有の規則的反復であり、否定文では無の反復(ゼロの反復)であり、疑問では動作の規則的反復の有無を問うていることになる。
(時々は家に仕事を持ち帰るのです)Иногда я беру работу на дом.
(不規則な食生活が、結局のところ、さまざまな疾患の原因となる)Неправильное питание в конце концов приводит к различным заболеваниям.
(帰宅すると、コンピューターのスイッチを入れる)Прихожу домой и включаю компьютер.
(弊社は他の方々にお客様の個人データを知らせることは一切ありません)Мы никогда не сообщаем ваши личные данные другим сторонам.
3-1-2-2 過程を示せず、規則的反復を示す動詞
過程を示せず、規則的反復を示す動詞として、一回体(1回の動作の身を示す完了体)に対応する不完了体*や、偶然的な動作(うっかり)を示す動詞の不完了体#などがある。
вздыхать*(ため息をつく)、возникать*(起こる)、дёргать(引っ張る)、забывать(忘れる)、заглядывать*(覗き見る)、замечать(気づく)、заставать(居合わせる)、зачёркивать(抹消する)、мелькать*(ちらつく)、кричать*(叫ぶ)、мигать*(またたく)、поступать(入る)、приводить#(導入する)、привозить(車で運んでくる)、приезжать(車で到着する)、признаваться(告白する)、прилетать(飛行機で到着する)、приносить(もたらす)、припоминать(思い出す)、приходить(歩いて到着する)、пробалтывать#(口を滑らす)、проговариваться#(口を滑らす)、прозёвывать#(見落とす)、пропускать#(チャンスを逃す)、прощать(許す)、толкать*(押す)、являться(現れるという意味で)
慣用(一般的〔普遍的〕事実・動作や動作の一般化)というのは、具体的な対象や個人とはなじまない概念であり、そのような対象や個人に対しては規則的反復・習慣という意味になる。「いつも、毎日」というような規則的反復を示す状況語が文の焦点に来るから、不完了体が来ていると考えてもよい。
(毎日地下鉄で通勤します)Каждый день я езжу на работу на метро.
(いつもこんなふうに女の子たちとドライブするの?)Ты всегда вот так катаешься с девочками?
3-1-2-3 完了体過去形との併用
反復であっても個々の動作の確認の場合には、不完了体現在形は完了体過去形と併用される。
(家を出る時は戸締りをしたか、窓を閉めたか、ガスを切ったかがいつも気になる)Когда я ухожу из дома, я всегда беспокоюсь о том, закрыл ли я дверь и окна, выключил ли газ.
3-1-3 過去から過去、現在及び未来に至る継続 and/or 規則的反復
3-1-3-1 過去から過去、現在及び未来に至る and/or 規則的反復
過去から現在に至る継続に不完了体現在形が用いられるのは、第3章冒頭に述べたように、動作に現在のこの瞬間が含まれるため現在の時制