2020年01月29日

●第64回

にすると、

Он то замолкал, то снова продолжал свой рассказ.
Он то замолкает, то снова продолжает свой рассказ.
Он то замолчит, то снова продолжит свой рассказ.

 上記の3つの文が考えられるが、不完了体動詞過去形には「いつも」という規則性が感じられ、完了体動詞未来形には「~したものだ」という偶発性が感じられる。不完了体動詞現在形は歴史的現在の用法であり、実質的には完了体動詞過去形の動詞が二つ続いている (замолчил и продолжил) ものと同じなので、いわゆる典型的な順次的用法(2-2-1-4項参照)であり、動作がほぼ連続して行われたというニュアンスになる。
ちなみに不完了体のпродолжатьは動詞の不定形も取れるが、完了体のпродолжитьは取れないということを覚えておこう。この二つは厳密に言えば意味は違う。продолжатьは動作の連続を意味するが、продолжитьは完了体であり、完了体が継続を含めた現在のその瞬間の経過を示すことができないため、一旦休止して後、再開するという意味を持つ。例えば会議のときに昼休みで中断したとして、午後1時に会議を再開する場合は、日本語なら「始めましょう」でも、「続けましょう」でもいいが、ロシア語では、普通はПродолжим!となる。これにНачинаем!を使うと、別な会議が始まるのかと思うし、Продолжаем! なら短い休憩の後なら使えるかもしれないが、普通は議論が議題から外れたりしたときに、続けましょうという感じで使う。
 歴史的現在を用いて、例示的反復と不完了体の反復が一つの文脈で出てくる例文があるので紹介する。

(本当のところ古書保管部での仕事は多くないし、給料もこれっぽっちよ。でも私いつもアルバイトしていたの。出社するときは、すべての書類を整理したり、ファイルにとじたりしたり、じっと座って編物をしていたわ)В архиве работы немного, правда, и зарплата крошечная, но я всегда подрабатывала. Приду, все бумажки в порядок приведу, журналы заполню, папки подшью – и сижу себе, вяжу. <座って編物をするのは常にしていた動作だが、それ以外の動作は偶発的であることが分かる>

2-2-6 疑問詞 + 主語 + 完了体動詞過去形

 疑問詞との組み合わせでは、疑問詞に文の焦点が来ることが多いために、不完了体が来ることが多いが、забыть忘れる、потерять失う、разбить割る、сломать壊す、убить殺す、ударить殴る、уронитьなくす、などの瞬間動作動詞(瞬時の移行・変化を示す動詞)を含む否定的結果の意味がある動詞は、文脈から結果の存続を意識しやすいということと、文の焦点が動詞に向かいやすいということもあって、疑問詞との組み合わせでも、完了体動詞過去形が来る場合が多い。新規の情報のため、動詞も含めて文の各成分すべてに焦点が来るのだと考えてもよい。
これらの動詞が普通の文脈で、そういう動作をするのが当然という文脈は一般的にあり得ないはずだ。部屋に人を招いて、ソファーがあれば、おかけ下さいСадитесь.<不完了体動詞命令形>というのは普通だが、部屋に花瓶があっても、「花瓶を割りなさい」というのは普通の文脈ではありえない展開であろう。そのためもし敢えて露訳するならРазбейте вазу.と完了体が来るはずだ。そういう意味で、これらの動詞は語義的に場独立型であり、完了体が出やすいという事が言える。

(病人に注射をしたのはだれですか?)Кто делал укол больному?
(いつ茶碗を割ったの?)Когда ты разбил чашку?
(お前が彼女を殺したのか?どうやって、何のために殺したんだ?)Ты её убил? Как убивал, за что убивал? <最初の完了体動詞過去形は新規の

Posted by SATOH at 2020年01月29日 17:31
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