2020年01月28日
●第39回
был приговорён за разные мелкие воровства, шантажи и тому подобные преступления. <Приговаривали егоというように不完了体動詞過去形の不定人称文で示す事も可能である>
(タターロフはしょっちゅう嘘を見破られた)Татаров был постоянно уличён во лжи.
2-1-6-1 みなし反復(見立て反復)
一見その動詞が初めて出てくるのにもかかわらず、不完了体が使われることがあるが、よく文脈を見ると、すでにその動詞に関する状況設定がなされている、つまり踏み台(踏み段)のように、場がすでにこしらえられていることが分かる。つまり意識下において、使われる動詞は新規に使われるのではなく、反復であるという認識から不完了体が用いられることになる。これをみなし反復、見立て反復と呼ぶことにする。
(だって彼はもうここに来ていたよ。私と一緒に地震の後に来たんだよ)Он ведь уже был здесь – приезжал со мной после землетрясения.
「この前はいつサラートフに来たのですか?」- Когда в последний раз были в Саратове?
「昨年の選手権の決勝戦のときです〔のときに来ました〕」- Приезжал в прошлом году на финал чемпионата.
上の文は来たというのは分かっているわけで、いわば、刺身のつまのような用法であり、приезжалがなくても意味が通じると言える。動詞бытьの反復を避けて、運動の動詞を使うという意味もあり、そのような動詞に焦点が来ない場合には、不完了体動詞過去形が来ると言える。来たことはあるが、それがいつなのか、あるいは何回なのかも分からないというのが、一番自然な不完了体動詞過去形の使い方である。
不完了体は本質的に回りの状況に沿って行われる動作を示すが、これは予め状況が設定されている、つまりすでに心理的な踏み台が存在しているということでみなし反復を意味する。それゆえ6-1-1項の不定法の切迫感や5-1-1項の命令法の促し(着手)、3-1-11項や5-1-3項の様態も、また不完了体未来形(4-1-1-3項参照)もこれと同じ発想にあると言える。
(みなさん準備オーケーですか?みなさんチーズしてますか?(それでは)撮ってよろしいですか?)Все подготовились? Все улыбаются? Можно снимать? <最初の二つの文で話し手が写真撮影をしようとしていることが分かる。これが「踏み台」であり、そのために、最後の文で切迫感(もうそろそろ)や促し(着手)の不完了体不定形が来ることになる>
(ちょっとといっても量はいろいろだ。目でどのくらいか教えてください)Чуть-чуть имеет разные объёмы. Показывайте глазами – сколько. <酒を注ぐときなど>
前の文は状況設定という意味合いがあり、「だから~しなさい」ということで、動作をしてもらうことが話し手にとっては当然ということになり、着手とか促しという意味での不完了体命令形を使うことになる。
2-1-7 過去の継続 → 不完了体動詞過去形
日本語にもロシア語にも英語のような過去完了という形式はないため、過去完了の完了は点過去として完了体過去形が、過去完了の継続は不完了体過去形が受け持つ。これは完了体が刻々と動く動作のその瞬間を表現できないために、期限はともかく、基本的に経過を示す事ができないからである。一方、不完了体は無色の、付加的なニュアンスのない動作や状