2020年01月28日

●第37回

(1929年のソ連の失業者の公式数字は200万人の大台に近づいていた)Официальное число безработных в СССР в 1929 г. приближалось к отметке 2 млн. человек. <1929年とあるが、これは1929年中でという意味であり、点過去ではない>

2-1-5 慣用 → 不完体動詞過去形

 вообще(概して)などを伴い、一般的にこうだったというような静的な描写をする場合には不完了体が用いられる。習慣や慣用は規則的反復の一種である。

(概してその頃私は全く違うヘヤースタイルをしていた)Вообще я в то время носила совсем другую причёску.

2-1-6 規則的反復 → 不完了体動詞過去形

 動作が1回ないしはそれ以上の(多数回の)、ないしは回数を特定しない反復を意味する場合の反復は、動作の予想がつくため場依存型であるため不完了体が用いられるといえる。多数回(しばしば)の動作というのは、反復動作の数が多くて規則的に繰り返される動作に近いという認識から規則的反復に含まれる。完了体の例示的反復の用法(偶発的〔散発的〕反復потенциально возможная повторяемость)では動作が起こったり、起こらなかったりする、つまり、動作の有無が不明・不定だが、不完了体の反復は動作が起こる(否定では起こらない)という、動作の有か無であることを前提にしているという違いがある。これを規則的反復постоянная, регулярная повторяемостьと言い、動作が起こらなければ(動作が無である以上)、反復ではないという見方もできようが、ここでは有と無の二つの対立におけるゼロ(無)の反復と考えておく。また何度か続けざまに、または一度に数回など立て続けに繰り返された動作は、完了体動詞過去形の動作の一括化(2-2-1-5項)で扱う。反復と不完了体の関わりについては3-1-2項を参照願う。
共によく使われる状況語は、всегда(いつも)、всякий раз, когда(~するときはいつも)、ежедневно(毎日)、изредка(時たま)、иногда(時折)、каждый раз(毎回)、много раз(何度も)、неоднократно(一度ならず)、не раз(何度も)、обычно(いつも)、опять и опять(再々、再三)、редко(稀に)、часто(しばしば)などがある。<всегдаは完了体動詞未来形と共に例示的用法でも使われる。これはвсегдаにはв любое времяとкаждый разの二つの意味があり、例示的反復は前者、規則的反復は後者の意味の時に発現するからだと思われる>
この他に通常は完了体動詞過去形と共に使われる状況語вдруг(突如)、неожиданно(不意に)、внезапно(突然)、сразу(すぐ)、сразу же(すぐに)、мгновенно(瞬間的に)、вмиг(一瞬)、немедленно(ただちに)、и вот(その結果ほら)、и тогда(そのときに)、и тут(その瞬間)、наконец(ついに)もこの用法で使われることがある。

(ユーモラスな短編用に題辞が必要になった時は、クルィローフの小冊子からすぐに見つけたものだ)Когда мне нужен был эпиграф для юмористического рассказа, я сразу же находил его в томике И. А. Крылова.

 反復の用法には、次のような過程の意味であまり使われない瞬間動作動詞や偶発的、好ましくない動作を示す不完了体も用いられる。

бросать(投げる)、вздыхать(ため息をつく)、дёргать(引っ張る)、забывать(忘れる)、мелькать(ちらつく)、мигать(またたく)、опазыдвать(遅れる)、ошибаться(間違う)、падать(落ちる)、пропукаться(通る)、пускать

Posted by SATOH at 2020年01月28日 14:55
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