2020年01月28日

●第15回

2-1-5項参照)である。命令法でも基本的にはそうなのだが、他の要素が強く出てくるので別に考えた方がよい。
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7. 起こるかもしれないし、起こらないかもしれないが、起こったら~する(例示的反復)」という予測不能のニュアンスがあれば、完了体動詞未来形を使う(例示的用法、4-2-3参照)。この用法は超時間的性格を持ち、過去や現在で使えるが、どの時制でも形式的には完了体未来形で用いる。
8. 過去から現在までの継続動作には不完了体動詞現在形を使う。(3-1-3項参照)
9. 動作が終わって、その結果が残っている場合は、完了体動詞過去形か被動形動詞過去短語尾使う。(結果の存続、3-2-1項参照)
10. 動作事実の有無だけに関心がある場合には、過去(2-1-1項参照)でも、未来(4-1-1-1項参照)でも、不完了体を用いる。動作事実の有無を現在の時制で尋ねることはないはずである。
11. 不定法で具体的な1回の動作には完了体を用いる。чтобыの後には基本的には完了体動詞不定形が来ると覚える。不完了体動詞不定形が来るとしたら、研究するなどの期間を示す動作や、規則的反復や習慣である。6-2-1参照。
12. 経験(~したことがある)は1回の経験であることが明確でなければ、不完了体動詞過去形を使い、1回の経験であることが明確ならば完了体動詞過去形を使う。2-1-12項参照。
13. 動詞の動作が生のまま(素のまま)であれば不完了体を、叙想的ニュアンス(主観的なもので、懸念、期待、動作の完了、新しい情報や事態が出てくるとか、否定文では不可能、否定の強調など)があれば完了体を使う。
14. 不完了体過去形は仮定法過去を除き、過去の時制でのみ使われる。
15. 不完了体未来形は未来の時制でのみ使わる。<8-1-4項の動詞бытьの未来形の単独使用を除く>
16. 不完了体未来形は近接未来ближайшее будущее(発話時点のすぐ後に続くか、発話時点と融合した未来)では用いられない。同様に動詞бытьの未来形も近接未来では用いられない。

Posted by SATOH at 2020年01月28日 10:03
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