2020年01月31日
●第102回
(よくないね!だって君は今まで注意されたことはなかったのだから)Как нехорошо! Ведь ты никогда раньше не получал замечаний.
(こんな巨大な蚊は一度も見たことがない)Таких огромных комаров я вообще никогда не видел.
(これまで一度も見たことがない)Никогда не видел прежде.
「そんなことはない」はНет ничего такого.だが、経験の用法を使って、Ничуть не бывало! とも言える。<相手が期待したことへの否定。ничего не бывалоは廃語>
Никогда не было у меня несчастья.(僕は不幸という事を経験したことがない)<必ず補語がつく>
形動詞は動詞由来故、能動形動詞過去も経験を示す事がある。
(中南米のピラミッドの内部ではこれまでお目かかったことがない墳墓)Захоронение, не встречавшееся прежде внутри американских пирамид
3-1-7-3 事実の有無の確認
動詞бытьの過去形による経験の用法で、動作というよりは起こった事実の有無の確認といった方がよいかもしれない。同様に動名詞(ないしは動作を示す名詞、または被動形動詞過去形短語尾)との組み合わせでもこの意味は出せる。10-3-2項の「ありますか」構文も参照されたい。
(負傷したり、挫傷〔打ち身〕をしたことがありますか?)Вы были ранены или контужены?
(似たような皮膚の発疹は、もうすでに出ましたか?)У вас были уже подобные высыпания на коже?
(腎疝痛の発作を経験したことはありますか?)У вас был приступ почечной колики?
(面倒なつながりは認められていない)В связях, порочащих его, замечен не был. <人事考課の決まり文句で、3-1-7-1項の最初の例文と同義。В порочащих связях не замечен.でも可だが、結果の存続の用法となり、今のところというニュアンスが出る>
3-1-7-4 現在を含む経験
経験という用法は基本的に現在から過去を振り返っての用法だが、経験が現在にも関係している場合には、遂行動詞や反復の意味の不完了体動詞現在形、быватьなどの多回動詞現在形を使い、経験と継続の組み合わせでは不完了体の過去形のままでよい。
(俺に任せろ。絶対に酔わないから〔酔ったことなんかないんだ〕)Положись на меня, я никогда не пьянею.
(間違うことなんてあるの?)А ты когда-нибудь бываешь не прав?
初めてというのは良否、好悪に関わる評価という一面もあり、そのため評価解釈型動詞と共に用いる事もできる。また動詞бытьは現在の時制では普通は明示されないが、初めてを示す時の状況語と共に状態動詞の結果の存続を示す事もある。動作が終わっていれば2-2-1-1項の点過去である。
(初耳です)Первый раз слышу.
(気でも違ったのですか。お会いするのは初めてです)Вы с ума сошли! Я вас вижу первый раз.