2020年01月31日

●第101回

югославских отношений с первых шагов.
(その小説は1862年最初に活字となった)Роман впервые появился в печати в 1862 г.
(私はこの公園で初めてスケートを滑った)Я впервые покатался на коньках в этом парке.

動作事実の有無の確認(動作があったかどうかが不定)には多回動詞、ないしは不完了体が用いられる。経験は規則的反復と同じ用法と考えてよい。特に疑問文の場合は、多回動詞を使えば、1度ないしはそれ以上というニュアンスが出せ、より不定の意味が明確になる。

(モスクワに行かれたことはありますか?)Вы раньше бывали в Москве?
(モスクワに行くことはありますか?)Вы бываете в Москве? <現在の時制の経験・規則的反復Вы летаете в Москву? Вы ездите в Москву?というのも同義である>
(戸外に出るようになればなるほど、〔それは〕結構なことです)Чем больше вы будете бывать на свежем воздухе, тем лучше. <未来の時制の経験・規則的反復>
(この都市にはよき時代というものがあったのか?)Этот город знавал лучшие времена? <多回動詞>
(輸血をしたことがありますか?)Вам когда-нибудь делали переливание крови?
(負傷したり、挫傷したことがありますか?)Вы были ранены или контужены?

「通う」という意味では、語結合的に都市でなければ、ходитьが使える。必ずしも歩いて行くということではない。

(その劇場に行くことはありますか?)Вы ходите в театр?  <一つの劇場だけに>
(芝居に行くことはありますか?)Вы ходите по театрам? <複数の劇場に>

 これに対して、下記の文は全て1回の動作に関してである。

(モスクワに〔一度〕いましたか? → モスクワに行って来ましたか?)Вы были в Москве?  <(モスクワに一度行ったことはありますか?)という意味にも取れなくもない>
(〔今〕モスクワですか?)Вы в Москве?
(モスクワに行きますか?)Вы будете в Москве? 
(血便が出たことがありますか?)У вас был когда-нибудь стул с кровью? <一度でも経験があるかという事で、былが来ている>
(前に大けがをしたりしたことがありますか?)Раньше у вас были серьёзные травмы? <同上>

3-1-7-2 経験の否定

 なお経験の否定、つまり「~を一度もしたことがない」という用法は動作の否定だから、不完了体の領域となる。この用法を磯谷孝先生は、否定的一括化と呼んでいる。不完了体動詞過去形の否定を用いると過去の時制でそのような動作はなかったということを示すだけで、文脈によって、それが現在に及んでいる場合と、大過去(過去のさらに過去、過去完了)のように過去のある地点からある地点までの継続のどちらかを示す事になる。また完了体動詞過去形を用いると、「一度すらも」という特定な一点を意識することになって、過去や未来の時制の否定の強調(2-2-1-6項、3-2-3項)となる。3-1-8項も参照のこと。

Posted by SATOH at 2020年01月31日 16:41
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