2019年12月03日
●和文露訳要覧第527回
под водойは「水中に、水中で」という意味で、このвода = поверхность рек, озёр, морей и т.п. である。つまり意味的には「川、湖、海などの水面下で」ということになる。上から水面下を眺めている感じか。ただ水面は水面でも、一定以上のかなり大きな水量の水面ということであり、水の入ったコップの水面ということにはならないだろうが、プールには使えそうだ。
держаться на воде(水に浮かぶ)
скрыться под водой(水中に隠れる)
уходить под воду(水中に沈む)
А сколько времени ты можешь оставаться под водой?(水中にどのくらい長くいられるか?)
скорость под водой(水中速度)
высокая (низкая) вода 高い(低い)水位
ходьба в воде (по воде)(エクササイズとしての水中ウォーキング、水中歩行)
хождение в воде по грудь(胸まで水につかってのウォーキング)
というのがあり、このводаも(プールなどの水面)ということで、上半身や、少なくとも顔は水面上に出ていると推測される。
他にもпод водой = на дне реки и т.п.(川底に)のように「水底に」という意味もある。ただ水面下でなく、文字通り水中というということなら、погружаться в воду(水に沈む)となる。в водеは使わないのかというと、содержание в воде кислода(水中の酸素含有量)という表現も見かける。
出題)「約束したことは守る」をロシア語にせよ。
1.Сдержу то, что я обещал.
2.Я сдержу своё обещание.
宜しく御願い致します。
--------------------------
1. словоとか入れないと、意味不明です。2. は不完了体過去形ですから、具体的な一回の約束ということになります。私の答えは、Обещал – сделаю.
(1) Жержусь данного слова.
(2) Я сдерживаю своё обещание.
-----------------------------
(1) держатьсяのタイプミスかと思います。そうであれば語結合的に問題はありません。ただ約束を誰がしたのか不明です。(2) 意味はその通りなのですが、「(いつも)約束は守ります」という感じで、インパクトが弱いような気がします。
Раз обещаюсь,я держу те слова.
いつも約束するわけではないが約束した際は必ず守る、という意味でсв、нвとしました。よろしくお願いします。
------------------------
обещатьсяは完了体・不完了体同形の動詞ですから、用法自体は間違いではありません。この用法は例示的用法であり、動詞は本来二つとも完了体未来形を使うべきです。ただ私の答えでは動作の順序を明確にするために、約束するを完了体過去形にして意味のとりやすいようにしています。約束を守るはсдержать (своё) словоで、この意味ではсловоは単数でのみ使います。
よろしくお願いいたします。
Сдержишь то, что обещал.
------------------------------
このсдержишьは何なのでしょう?普遍人称文なら任意の人が行う行為が対象ですが、出題は特定の人(多分一人称)のはずです。
Я буду держать данное слово.
宜しくご指導お願いします。
-------------------------------
お答えは「与えられた約束は守るつもりだ」ですが、細かいことを言えば、これだけではだれによってなされたかが不明です。この文型を用いるためには、例えば、Я обещал.というような文が前提となります。かといって、данное мною словоとすれば、一回の具体的約束となって、文意が少し違うでしょう。動詞を二つ使った方が自然かと思います。
コメントありがとうございます。了解致しました。
約束が「~しないこと」である場合も考えますと、約束ごとを守ることは一般的には不完了体未来の方が良いのではないか、という疑問があり、次に変更します。
Если я дам слово, то я его буду держать.
宜しくご指導お願いします。
------------------------------
お答えだと、主文に完了体が用いられていますから具体的な一回の動作に対してということになります。「約束を守る」には二つのアプローチがあり、一つは、反復(いつも)で、この場合は不完了体を使うべきですし、具体的な一回の約束であれば、完了体を使うことになると思います。
「~しない約束」はロシア語ではзарокと言い、дать зарок не курить(禁煙を誓う)などと言います。
зарекаются на новые преступления(再犯はしないと誓う)
Они поклялись не отпускать его живыми в Россию.(彼らは彼を生きてロシアには出国させないと誓った)
今後このようなことは二度と起こらないということを強調するのであれば、一回の具体的動作の完遂の否定版ということで、従属節に完了体が用いられます。
Я клянусь, что больше такого не повторится.(こんなことは二度としないと誓います)
コメントありがとうございます。了解致しました。