2019年02月11日
●和文露訳要覧第445回
『和文露訳要覧』に下記追記した。
3-1-7-1 経験の用法と不完了体動詞過去形
(不名誉な〔彼の名誉を棄損するような〕係累なし)Связей, порочивший его, не имел. <人事考課の決まり文句>
上の例文でも分かるように、経験(~したことがある)の用法は〔過去の時制〕の項の動作の有無の確認の用法の一つであり、不完了体動詞過去形を使う。これは経験では過去の動作はあるが、現在や未来の動作はなく、過去の時制以外では使われることがない不完了体過去形が用いられているためである。
出題)「彼が加われば劇の大入り満員は間違いなしだった」をロシア語にせよ。
Спектакль несомненно сделал бы огромный сбор при его участии в нём.
宜しく御願い致します。
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полный сборなら可能性はあります。それと仮定法過去を使っているということは、時制が不明です。普通は現在と理解されるような気がします。それと仮定法というのは本来、非現実を示す用法であり、丁寧さを示すのはあくまでも派生的用法であり、文脈によることをよくご理解ください。私の答えは、Аншлаг спектаклям с его участием был обеспечен.
Спектакль театра с его участием
непременно прошёл с аншлагом.
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この場合出題にはないのでтеатраは不要です。時制が、点過去なのか結果の存続なのかが分かりにくいと思います。出題は過去です。
С его участием в спектаклях могли утверждать,что театры были полнены до отказа.
作りました。彼が参加すればこうであったという回想ととらえました。よろしくお願いします。
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その役者の出る芝居はすべて大入り満員ということはないとは言いませんが、普通はその劇、つまり単数ととらえるべきだと思います。
Его участие обеспечивало спектаклю аншлаг.
несовです。
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具体的な一回の動作(спектакльと単数になっているのは正しく理解されている証拠です)ですから完了体を、つまり被動形動詞過去短語尾を使うべきです。
よろしくお願いいたします。
Если бы он участвовал, спектакль, без сомнения, был бы переполнен зрителей.
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仮定法過去を使っているということは、現実ではないということになります。それでは出題とは異なります。