2017年10月01日
●和文露訳要覧第274回
出題)「クインテットから10人のオーケストラへとメンバーは徐々に増えた」をロシア語にせよ。
Число члены постепенно увеличивалось от квинтета до оркестра десяти человек.
宜しく御願い致します。
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構成員の数を示す時はизを使います。членは何かのグループに入っているメンバーですし、しかも男性名詞です。数を主語に立てる必要は特にありません。問題なのはпостепенноを使っているために、不完了体を使っていることです。『和文露訳指南』2-1-7項にあるように、исподволь, мало-помалу, медленно, постепенноは過程なら不完了体が来るが、動作完遂を意味する場合には完了体が来る。この場合は動作が完遂されていることはお分かりかと思います。私の答えは、Постепенно состав расширился с квинтета до оркестра из десяти человек.
Число членов
постепенно
увеличивалось с
квинтета к оркестру
из 10 музыкантов-
исполнителей.
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この場合5人から10人になったのですから、不完了体を使うのはおかしいということと、с...доです。
Члены квинтета постепенно увеличивались и составили десятичеловечныйоркестр.
徐々になのでнв、オーケストラになったのは結果の残存として свとしました。よろしくお願いいたします。
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クインテットの人数は5人と決まっています。クインテットの数が5人でないのならクインテットとは呼びません。体の用法についての発想はよいのですが、увеличивалисьは不完了体です。結果の存続かどうかは文脈によるわけで、点過去(アオリスト的用法)と考えたほうが結果の存続も含まれるわけで、この方がよいと思います。
私の答えにрасширилсяが使われていますが、これは受身(受動態)ではなく、ся動詞の自動詞であり、自然に増えたというニュアンスがあります。
Начиная с квинтета до оркестора из десяти человек, количество членов постепенно увеличивалось.
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肝心なところでミスをしましたね。完遂された動作なので完了体を使うべきです。