2017年08月26日
●和文露訳要覧第261回
スカイプを使ってロシア語を一人の方に教えているが、生徒の飲み込みも早いこともあって、思った以上に進んでいる。アルファベットを読むのから始め、ロシア語会話集を使って会話の勉強をしていたのだが、飽きるらしく、文章を読みたいとの希望が出た。初級者でも読めるものと言うと、児童文学や会話集の対話となるのだが、内容的につまらない。そこで小話を適当に見つくろって、教えている、かなりポルノがかったものもあるのだが、生徒が男性なのだからか、こちらもあまり気を使わなくてよい。小話のオチの理解にはロシア人庶民生活の背景の理解が不可欠であり、これは辞書や参考書には載っていない。ご自分で研究社の露和辞典を購入して、下調べをしてくるくらいやる気満々で、一応2カ月目でオチの理解は別にして、小話を一通り訳してくるのだから語学に堪能な人なのだろう。こういう小話を利用したロシア語学習法も生徒を飽きさせないという意味では一考の価値があると思う。小話はオチが分かっても面白いものは少ない。なぜなら万国共通の小噺のオチはだいたい流布しているし、ソ連やロシアの庶民の生活を背景にしたものは、実際に住んでその境遇にならないと分からないからだ。しかし、訳で読んでぱっとしないオチだなと思っても、ロシア語でオチを理解できた時の痛快さはやってみた人でないと分からないだろう。個人的には特にダジャレが分かった時に一番楽しい。ロシア人を理解するうえでの一番の近道は小話のオチの理解だと思っている。
出題)「だって私は人妻よ」をロシア語にせよ。
1.Я ведь чужая жена!
2.Всё же, я замужем!
宜しく御願い致します。
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1.と2.を組み合わせたほうがよいと思います。だっては理由を示しているからです。私の答えは、Да ведь я замужем!
Что вы ! я же замужем.
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何ですっては出題にはありません。
Ведь я жена у кого-то.
人妻を忠実にしたつもりです。
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直訳していい場合と悪い場合があります。こうは言わないでしょう。
Ведь я чужая жена.
よろしくお願いします。
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正解です。