2019年04月18日
●和文露訳要覧第464回
テルミンという電子音楽をお聞きになった方は多いと思う。『ネップ時代の歌と娯楽』Песни и развлечения эпохи нэпа, Кравчинский, Жеком, 2018によれば、これはロシア人テルメーンТермен(1896~1993、力点は二つ目のе)が発明し、1921年に公開したもの。当初はэтеротонと発明者本人は呼んだが、のちに発明者の名を取ってтерменвоксと呼ばれるようになった。新しもの好きのレーニンはこの発明の噂を聞き、クレムリンにテルメーンを招待し演奏させた。レーニンはこの発明を電子警報装置として使えないか(それによって護衛の数を減らせないか)どうか検討するようトロツキーに指示し、のちに国家護衛局Гохранで採用されたという。テルメーンはヨーロッパやアメリカを巡業し、大金を稼ぎ、黒人のバレリーナとも結婚したが、1938年帰国と同時に逮捕され、コルィマーに流刑となり、閉鎖研究所で働かされたという。どうも米国大使館に取り付けられた盗聴装置の開発に取り組んでいたらしい。1946年スターリン賞金賞を受賞。最初銀賞で推薦されたのだが、リストを見たスターリンにより金賞に訂正されたという。1991年ソ連瓦解の直前95歳のテルメーンはレーニンとの約束を果たすため共産党に入党した。テルメーンは長寿で自分は不死だとよく冗談を言った。その証拠に名前のアナグラムは»Термен – не мрет»だからだという。
出題)「彼はピアノの弾き語りをした」をロシア語にせよ。
Он пел под собственный аккомпанемент на рояле.
第440回の先生の模範解答を流用させていただきました。宜しく御願い致します。
グランドピアノで弾き語りというのもあまりピンとこないので、この場合はアップライトピアノのпианиноの方が適切かとも考えております。
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同じような設問を出したことをすっかり忘れておりました。正解です。私の答えは、Он пел, сам аккомпанируя себе на пианино
Он пел под собственный
аккомпанент на рояле.
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正解です。
Он спел под свой аккомпанемент на пианино.
具体的1回でCBとしました。よろしくお願いします。
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間違いとは思いませんが、петь自体語義に継続の意味がありますから不完了体を使う方が自然だと思います。その動詞の本来持つ意味により完了体と不完了体は同じ頻度で使われるわけではありません。работатьやспатьに対応の完了体がないというのもそういう理由です。使われる文脈が異なるとはいえ、同じ頻度で使われるのはговорить/сказать, писать/написатьぐらいでしょう。
2つつくってみました。よろしくお願いいたします。。
・Он пел под собственный аккомпанемент на рояле.
・Он пел вместе со своим аккомпанементом на фортепиано.
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最初のは正解ですが、二つ目のвместеは削除すべきですし、語結合的にпод аккомпанетです。
Он пел под свой фортепианный аккомпанемент.
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на пианиноとしたほうが自然です。
Он спел под свой аккомпанемент рояля.
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на роялеとすべきです。
よろしくお願いいたします
Он сыграл на рояле, поя песню.
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петьには副動詞はありません。それと主文が完了体過去形(動作の完遂)で、それに不完了体副動詞現在がくるというのはおかしくありませんか?