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〜ロシア生活を体感する写真レポート〜
今日のモスクワ

2002年9月号

今は昔、言論統制がされていた時代、「今日のソ連邦」というロシア大使館発行の雑誌があり、ロシアを知るための貴重な情報源となっていました(すいません。実はバックナンバーを読んだだけで当時のことはよく知りません)。
「今日のモスクワ」では、今のモスクワで暮らす私たちの日常をビジュアルにお伝えします。

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暖房がついたよー。(9/27 ひよこ)

 モスクワは、ここのところ本当に冷える日が続いています。この冷え込みは例年より厳しいとか。モスクワ日中の最高気温は、8〜10℃前後、夜の最低気温は3〜5℃を下回ることもあったり。(う〜ん、書いているだけでも寒い。)

 こんな寒さじゃ、寒くて寝付きも悪くなるというもの。←これ、冗談じゃないんですよ!寒すぎて夜中に何度も起きてしまうのです。


 こういう時に願うことはただ一つ。

 
早く、暖房がついて欲しい。。。

温水暖房はこんな形をしてます。 まだ冷たいよぉ。
写真はTV画像より。写真のおばちゃまはひよこじゃありません。まちがえないでね。

 モスクワの普通の住宅・寮・施設は、みんなセントラルスチーム暖房。

 だから、暖房を管理するモスクワ市が暖房を入れてくれなければ、暖房なしの日々なのです。つ・・・つらい。







 モスクワの住宅、施設への暖房が27日の金曜日から10月初めにかけて温水暖房を順次つけていく、という発表が26日にありました。

 
おぉ!待ちに待った、暖房!!!早くついておくれ。

 ニュースで報道された発表では、病院や学校・教育施設から順序つけていくというお話。
やっぱ、ウチのような普通の住宅は10月まで待たないとダメなんだろうなぁ。さむいなぁ。

・・・と、思っていたら!
なんと!27日の午前中に温水暖房機から「カラカラ・・・・・・チョロチョロ・・・・・・ボコボコ?!」という音が!!!

 やったぁ〜〜〜!
まだ先に延ばされると思っていた暖房が入りました〜〜〜!\(^0^)/ 
ホントうれしいぃぃぃ。


ということで、モスクワの短い夏は終わり、すっかり冷え切った秋が訪れ、冬の気配を感じる今日この頃です。

ウチの近くの小径と秋雨に濡れるモスクワの黄金の秋です。




ロシア人と一緒に“わさび”を見よう!(9/26 ひよこ)

 今モスクワでは『WASABI』が上映されています。

 皆さんもご存知のことでしょう。『WASABI』はフランスと日本の大スター、ジャン・レノと広末涼子が共演する、話題の映画(?)。(日本ではどうだったのでしょう???)

 「日本が恋しい・・・」ひよこは、この機会を逃すまいと『WASABI』を観に行ったのです。(気持的には『わさび』と書きたい!映画を観た後、HPを探したら『WASABI』とあったので、涙をのんで恋しい日本語『わさび』と書きません。)

 その日の映画館は、なぜかモスクワのティーンの姿が多く、ロシアの若者達と一緒に『WASABI』を観ることとなりました。

ロシアではまだ珍しい映画チラシ
このチラシはハガキサイズでした

 日本人として、ちょっと気になったのが最初のキャストテロップの時のロシア語。
さすがに文字をロシア語にすることは、できなかったようです。こういう時、その国の文字をロシア人のナレーターの人が必ずロシア語で読んでくれます。

「りょーこ ひろしゅー」
・・・?え?
『ひろしゅー』は、ないんじゃない!
広末のファンっていうわけではないけど、広末は『ひろすえ』って読んでほしい・・・と日本人として思いました。









 しかし映画は思った通り、日本満載!!!(*^^*)
「あぁ〜。なつかしい秋葉原ぁ。あぁ〜。日本人ー。」と心の中でワイワイしながら、ひとりニタニタしながら見てました。

 しかし、近くに座っているロシアの若者達は、秋葉原には何の関心もなしの様子。
「少しは感動してよー!ほら。タルコフスキーが『ソラリス』の時撮った首都高だよ。」
なんて思ったりしながら・・・。

 日本人のひよこが面白くてケラケラ笑っていたのは、
*ジャン・レノが何も知らずにわさびをばくばく食べるところ。
*すっかり事件が片付いているところに日本の警察がメガホンで「完全に包囲されている。おとなしく出てきなさ〜い!」とかいうところ。
*数寄屋橋阪急からバラのマークの買い物袋をもって、広末がでてくるところ。

でも、ロシアの若者達は別に面白くもない様子。

 考えてみれば、こういう日本的なところで笑えるのは日本人だからなのですよね。ロシアの若者達にこの笑いを分かれといっても分かるわけがありますまい。(というより、わさびを食べるシーンなど、“わさび”を知らない国の人って面白いのかな?)


 しかし、彼らがどこで大爆笑、大うけしていたかというと・・・。
拳銃でバンバン撃つシーン。
殴り合いのシーンにワッハッハ。
・・・・・・。^^;;;

 もちろん、この映画はコメディ(って言っていいですよね、きっと。)なので、そういうシーンも音響やスローを使っておもしろめに描写しているものの。

 う〜ん。
 ロシアの若者達にこういうところで大うけされるとは、ちょっと考えてしまう。
 やっぱり、サッカーの試合で暴動を起こすような世代なのだろうか・・・。『WASABI』を観て、考え込んでしまうひよこなのでした。

チラシの裏は・・・?日本レストラン「やきとりや」さんの広告。
『WASABI』のバック(スポンサー)には日本レストランがついていました。(モスクワは日本食ブームが続いています)
Найди свою ЯКИТОРИЮ ロシア語の日本レストラン名「やきとりや」が語尾変化しちゃってます。




氷河崩落事故。その中にセルゲイ・ボドロフjr.が・・・。(9/24 ひよこ)

 すでに日本でも報道されていると思いますが、9月20日の夜10時頃、ロシア南部の北オセチア共和国のカルマドン峡谷で氷河崩落の大きな事故がありました。

真ん中に黒っぽく見えるのが、
雪崩と土石流の後
家々も雪崩で崩壊している

 崩落した氷河は200〜300万立方メートルもあるといわれ、長さは約5km、厚さ10〜100m、幅は200mにもわたるそうです。

 また氷河の崩落で起こった雪崩土石流は、峡谷の住宅地や宿泊施設を襲いました。土石流は、25kmにわたる住宅地のすべてを覆い尽くしました。その容量は21百万立方メートル。この数字を聞いただけでも、被害の大きさを伺うことができます。

 TV画面でみる限り、大きな破壊力をもった信じられないほどの容量の雪崩土石流が広範囲に渡って流れてきたということが、よく分かります。

 緊急事態省の発表によると、行方不明者は100名ほどにのぼるとか。いまだに、この雪の土石流の中に閉じこめられているのです。


行方不明者の中に、
セルゲイ・ボドロフjr.の撮影グループが。
 そして、その行方不明者の中に、あのセルゲイ・ボドロフjr.も含まれています。

セルゲイ・ボドロフjr.といえば、父セルゲイ・ボドロフ監督作の「コーカサスの虜」でオレグ・メンシコフと共演・映画デビュー。
 その後、アレクセイ・バラバーノフ監督の「ブラザー」で一躍人気俳優となった、ロシアで期待の若手俳優です。

 2000年には自らメガホンを持って映画「姉妹」を撮るなど監督業もこなす本格派。





 その彼の次回作となる「連絡兵」という映画撮影のため、セルゲイ・ボドロフjr.は、この地に居たのです。
氷河崩落があった、ちょうどその日、その場所に彼の撮影グループは居たのです。

 氷河崩落の混乱から情報が錯乱し、「彼ら撮影グループをヘリコプターから確認した。」などの報告がされましたが、9月23日19:00(モスクワ時間)現在、残念ながら彼ら49名の行方は確認されていません。

 撮影グループの中、2名だけはこの災害から避難することに成功しました。
助かった2人、ドミトリー・シブニョフとセルゲイ・サホノフは9月20日の夜7時頃、撮影終了後、映画設備の一部を撮影場所より下にある駐車場へと運んでいました。彼らがもうひと設備運ぶために撮影場所に登ってきたときに、雪崩が起こったのです。彼らは、「何も見えなかった。何が起こったのかわからなかった。」と語っています。
この日、撮影に参加しなかった7名と災害から避難することに成功した上の2名は、いまホテルに待機し、ボドロフ撮影グループの安否情報をひたすらモスクワに送っています。

見えにくいかも知れませんが、真ん中に3人人が立っています。
向こう側の黒々しているのが住宅を襲った土石流

 セルゲイ・ボドロフjr.の妻であるスヴェトラーナは、「彼は、なにか悪いことを予感していたのかも知れない。」と不安な表情。

 セルゲイとスヴェトラーナは、毎日電話をしていたそうです。
事故が起こった前夜、19日の夜の電話で、
「セルゲイの声は悲しそうな声でした。いつもの彼ではないように私は感じました。私が心配していると、彼は私を落ち着かせるように子供たちのことを聞いてきました。」
と彼女は新聞のインタビューに答えています。
「いつも電話は、ほんの数分で終わるのに、私たちの最後の会話となった、その日の電話は、なぜか長引いてしまいました。なんとなくセルゲイは、さよならをいうのをためらっているように私は感じました。」
セルゲイの妻に対する最後の言葉は「子供たちを頼むよ。」だったそうです。


ボドロフ夫妻の間には、8月の初めに男の子が生まれたばかり。
待望の男の子に、セルゲイ・ボドロフjr.は仕事先から産院に駆けつけたそうです。

9月22日には、父であるセルゲイ・ボドロフが現地入り。息子の捜索を祈る思いでみつめています。


23日の15時過ぎに1名生存者が確認されました。この生存者発見のニュースに、少し希望をもつことができます。あとになって分かったことですが、この人は雪崩が起こったとき、坑道トンネルに逃げ込んでいたとのこと。なにはともあれ、助かってよかったです。

9月23日夜9時(モスクワ時間)現在の公式発表によると、この災害による死者は17名、行方不明者は95名。


これからも期待される俳優であり監督であり、まだ幼い子供の父親であり、妻の愛する夫であるセルゲイ・ボドロフjr.。
何とかして、生存していて欲しい。。。

未だ行方不明の方々とともに、1日も早い救出を心から祈るばかりです。

救助隊のお陰で生存者が発見されています。 今日も救助隊は捜索に向かいます。




モスクワの女の子は大好き!セーラームーン(9/23 ひよこ)

 「今日のモスクワ」でも、ロシぴろ掲示板でも何度か話題になった「セーラームーン」。


 「ポケモン」の全世界的ヒットの先駆けが、この「セーラームーン」といえるでしょう。ロシアでも、この例に外れることなく、いまだに人気アニメのひとつで、再放送が繰り返され続けています。

 「セーラームーン」はモスクワの女の子たちのハートをしっかり捉えてしまいました。
子供達が遊ぶ広場を通ると「
Я буду Сейлормун. Дай мне силу! わたし、セーラームーンになるわ。メークアップ!(“メークアップ”は変身するときの合い言葉?ロシア語では全く異なり「力を与えよ!」と訳されています。)」なんていう、小さな女の子の声が聞こえてきたりします。
みんな、あの魔法のコンパクトが欲しいのです。
 こう考えると、小道具は「秘密のアッコちゃん」とあまり変わってませんね。いわゆる「変身もの少女アニメ」(?)の世界です。
 いつの時代も女の子は“コンパクト”で変身を夢見るものです。女性の永遠の夢の結晶はコンパクトなのだった!(・・・話がずれてきてる。)

 そのロシアの女の子たちのハートをしっかり掴んだ「セーラームーン」の特集が少し前のTV雑誌にありました。

 「セーラームーン」の原作者なおこ先生(漢字が分からないので、ひらがなで失礼します。)のこと。「セーラームーン」のファンは原作者の彼女を「なおこ先生」または「プリンセスなおこ」と呼ぶこと。彼女が、どうやって「セーラームーン」を描くようになったか、その後のアニメ化。なおこ先生のインタビューやセーラー戦士の好きな食べ物・色などなどなど。



 でも一番感動したのは「セーラームーン」をモチーフにした読者からの漫画投稿。
絵も然ることながら、話の内容もなかなか。
こうやって読者から送られてきた投稿マンガは近く雑誌に編集される予定だとか。





「なおこ先生がロシア語を読めないのが残念。これほどまでに、“セーラームーン”はロシアで愛されている。」というのは、特集を組んだ雑誌の編集者談。


日本アニメに触発されて、コミック界やアニメ界にロシアの新たな才能が芽生えることを祈ってやみません。




森林火災の原因?ロシアのおもしろ本(9/20 ひよこ)
 モスクワ近郊森林火災の記事、第3弾!・・・というのは冗談で。。。
 でも、その火災に関係の深い、あるものをご紹介しましょう!

 ロシア人はキノコが大好き。(全然話がちがうじゃないかと思った方は、ま、ちょっと待って下さいね。)
 炒めたり、マリネにしたり、スープにしたり、とにかくいろいろな種類のキノコをいろいろに調理して食べます。日本では見たこともないようなキノコもあるんですよ。



 さて、そのキノコはどこから持ってくるのか?「え?買って来るんじゃ・・・?」

 いいえ、ちがいます。森に入って自分でキノコ狩りをするのです!


 秋!まさにキノコ狩りの季節!モスクビッチも近くの森へGOなのです。
ここで役立つのが、紹介するこの本。その名も『キノコ狩り・ベリー狩り愛好家のための地図とガイドブック〜モスクワ地方編〜』(写真参照→→→)






挿し絵入りの解説で分かりやすい! なんと!キノコ分布地図(?)がついている

 写真を見てもわかるとおり、キノコの挿し絵入りで解説が書かれていてわかりやすい、キノコ狩り愛好家には強い見方の本なのです。
 毒性の強いキノコもあるので、こういう本が重宝する(?)のでしょう。

 しかも、この本は食用キノコと毒キノコの解説のみならず、その題名の通り、モスクワ近郊のキノコ分布地図つき!!!どの地域で、どのキノコを採ることができるのか、いつ頃採りどきなのかなど愛好家達が知りたい話題満載なのです!

 こういう本は、日本では見つからないのでは?!
 野生のキノコとベリーを愛する(というよりキノコ狩り、ベリー狩りに生活がかかっている?)ロシアならではの地図&ガイドブックなのです。その証拠(?)に、巻末にはキノコ料理、ベリー料理のレシピまでついているという優れもの!!!

 「採取に行くときだけでなく、家にあっても重宝する本。」(これは、この本の背表紙の書評に書かれている文句そのまま。)


 しかし、今年は雨が少ない夏だったので、キノコが育たず、不作ぎみ。それでも、モスクビッチは、この地図&ガイドを片手に森の中へと向かっていきます。
「ちっぃ!キノコ狩りにきてキノコがない。やってられないぜっ!」
と、そこでくわえ煙草をピッと・・・タバコの投げ捨て。

 森林火災の要因の1つとして、キノコ狩りや狩猟に来た人々の火の不始末という事が挙げられています。
(映画「ロシア国民的狩りの特徴」は、こういうロシア人のタバコの投げ捨てについて、おもしろおかしく描写しています。)


 この本のみならず、「ベリー狩り愛好家のための地図」という専用地図まで!
「こんな地図今までなかった!」
と書いてある。
モスクワ近郊ベリー分布全地図

 その他、この本シリーズで「釣り人のための地図&ガイド」、「狩猟好きのための地図&ガイド」などの本もあります。

 ロシアでは釣りや狩猟はお父さんの楽しみのひとつなのですね。
 でも、楽しんだ後の火の始末はきちんとしましょう!



 森林火災が、森に入る人たちの火の不始末が原因・・・というのは、なんだか本当かしら?と思いながらも、こんな地図や本まであるロシア。多くの人が1年を通して、ベリーやキノコ採取、狩猟や釣りに森の中へ入っていくのでしょう。

 火の不始末が原因・・・なんとなくうなづけてしまいます。


 今回ご紹介した本「きのこ狩りとベリー狩り愛好家のための地図とガイドブック〜モスクワ・モスクワ地方編〜」をアップしました。ご興味がある方は、こちらをぜひ!


ロシア人の視点から見た日本のアニメ(9/15 カメ)
コピーなので見にくくてスミマセン・・・。

 さて、モスクワでも一部のマニア(一部といっても結構な数になりますが・・・。)の間で人気のある日本のアニメですけれども、雑誌を読んでいるとこのような記事を発見してしまいました。

 簡単に記事を説明させてもらいますと・・・。


 近代日本アニメはロシアや西洋のものと比べてとても大きな違いがあると言えるのではないでしょうか。日本人は他の国のアニメとは比べることができない、日本のクラシック文化を元にした規則や要素をアニメに盛り込んでいるのがわかります。そのアニメジャンル内の原則はなんと全部で26!!そのうちのいくつかはヨーロッパの原則とは相反しているのです。そのうちのいくつかを挙げてみることにしましょう。

 1 .時間の不安定性原則: つまり時間が一定には流れていないことを示します。というのも主人公が何か大事なことをする時には主人公の時間が止まってしまうのです。そして友人や恋人が殺される時には時間の流れが緩やかになるのもこの現象と言えるでしょう。その反対に、戦闘の時には時間は早く流れます。
 2. ドラマチック性増幅原則: 何か重要な出来事が起こっている場面にはコマが動かなかったり、暗い場所で光が当たっている状態だったりします。
 3. 生命エネルギーの原則: 主人公が瀕死の傷を負うと激しい光が溢れ出します。
 4. 敵の決まり原則: 悪魔や敵対生物などは最低でも目を3つ持っていたり、牙のはえた口があったり、黄緑色や茶色の皮膚をしている。
 5. 無関心の原則: 戦いの最中主人公たちは手足がなくなったり、瀕死の傷を負ったという微々たる出来事には気がつかず、戦いを続けます。

 日本のアニメについて上でも書きましたように日本の文化と密接につながっている部分があり、アニメの内容によっては外国の視聴者のために説明しなければいけない部分もでてきます。その例を挙げるならアメリカでの”セーラームーン”の放送であり、アメリカ文化にあうように省略されて放送されました。幸運なことにロシアではそのようなことはありませんでしたが。それについていえることはもっと探究心をもってもらいたいということです。もし、何かわからないことがあったら日本の伝説とかを絶対に調べてみることだと思います。そうやって新しいことや面白いことを知るのは決して無駄ではないと思います。

 セーラームーンの主人公の名前の由来に関しては月でうさぎがもちをついているという東洋の伝説ととても関係があります。なぜなら月の表面に見える模様が月でもちをついているウサギのように見えるからなのです。そのような意味で”うさぎ”には特に多くの遊び心がちりばめられているのです。例えば、うさぎがいつもきている服や、いろいろな物も動物のウサギを思い出させますし、彼女の髪型もウサギの耳に似ています。彼女の一番嫌いな食べ物はにんじんですし。アメリカでも名前でウサギを連想させるように”バニー”と訳されております。


 そしてもう一つ面白い日本の現代文化の特色があります。それは血液型です。血液型はその本人の性格をもあらわしております。そのような生物学的データから漫画の作者は年齢や生まれた場所のように血液型もわかるようにしております。ちなみにうさぎはO型でその性格は自分に自信がなく感情的という性格をあらわしております。

 最後に多くの視聴者が疑問に思っている”なぜ主人公たちはセーラー服を着ているのか?”ということになりますが、日本では多くの女子学生の服装がセーラー(海軍)福に似ていて、男子学生の服はパレード用の海軍将校服に似てます。このような学生の服装は明治時代の帝国海軍の軍服からきております。


 というようなことをかかれていることを見ても、日本のアニメというのはかなり奥が深いのではないかと考えさせられます。というか、日本のアニメは突っ込みどころ満載ということなのだろうかという気もしますが・・・。
 しかし、テレビ放映されているだけあってセーラームーンはマニアの間でかなりの人気がありますよね。(というかマニアねらいのアニメなのでしょうか・・・。)ちなみにロシアではセーラームーンのマトリョーシュカまであるから驚きです。

スモッグからモスクワの大気を救った雨の正体は・・・?(9/13 ひよこ)

 この前の「今日のモスクワ」でモスクワ近郊の森林火災により、モスクワが煙に包まれている・・・と書きました。(詳しくは記事「モスクワ煙ってます。」をどうぞ。)

留まるところを知らない森林火災。 まだまだ、消火活動は続きます。
分かりにくいですが、消火のため飛行機で水を散布しています。
なんと40トンも上空から水を撒くそうです。


 前の日曜日の夜に降った雨により、モスクワの大気は清浄化されてきたように感じます。
この雨、一体どうして降ったのか?スモッグに耐えきれなくなったモスクビッチ(モスクワ人)の念が通じたのか。はたまた、モスクビッチの雨乞いが功を奏したのか。


 ここでロシぴろスタッフが入手した、ロシア雨乞い方式モスクワ編をご紹介しましょう!(笑)
「雨乞いぃ?}といって、けっしてバカにしてはいけません!「雨乞い方式」というよりは、「雨をよぶ機械」といった方がよいかも。
これは、まさにロシア科学の最高峰(?)の『民間防衛・非常事態の全ロシア科学研究所』ВНИИГОЧС (Всероссийский Научно-Исследовательский Институт Гражданской Обороны и Чрезвычайных ситуаций)とロシア語で書くとなが〜い名前の研究所が誇るロシア最先端科学技術の結晶!世界的にみても素晴らしい技術といえるでしょう。


コレが噂(?)の雨発生装置。

 この「雨をよぶ」装置は、『民間防衛(中略)〜科学研究所』の屋上に取り付けられているそう。
写真を参照して下さい。大きさは2m×2m×2m程度だとか。

 『民間防衛・非常事態の全ロシア科学研究所』の科学ハイテクノロジー連邦センター所長の話によると、
「この発電器の電気放電が酸素のマイナスイオンに働きかける。その後、この酸素が大気中の浮遊物の粒子や塵にくっつき重たくなる、または、微細水滴が集まる核となる。これが降雨となるのだ。」
???と、書いていても何だか分からない難しいお話。でも、これが科学なのです!(なんのこっちゃ)

「私たちは木曜日の昼1時に、この装置(発電機)のスイッチを入れた。4時頃には、スモッグが解消されてきたとモスクビッチは気がついたことだろう。」と所長は自信満々、喜々とした表情(か、どうかは定かではない)。

「金曜日現在、私たちの装置は常に作動させている状態だ。これで、もうすぐモスクワには豪雨が起こるだろう!ワッハッハ(と、笑ったかどうかは定かではない)。」

確かにモスクワでは日曜日に雨が降り、その後ぐずついた天気が続いています。これは、もしかして本当にこの装置の恩恵か?

でも、もう一人の専門家の話では、
「人類は人工雨を降らすことよりも雨を散らす方法の方をよく研究している。必要な場所に雨を降らすことは未だできていない。例えばシベリヤや極東では飛行機で雲の中に雨の核となるものを撒いて雨を作るという方法をとっているが、雲が存在しない今のモスクワ上空ではこの方法も使えない。理論的には、『民間(中略)〜研究所』が作ったこのイオン発生装置は「雨を降らす装置」といえるかも知れない。加えていうなら私はこの装置が大変画期的な装置であるとさえ思っている。・・・が、今のところ昨晩の降雨は自然現象によるものだと考えるのが妥当だ。」
とかなり厳しいご意見。

研究所の屋上に取り付けられてます。

でも、確かに日曜日の雨は、モスクワに低気圧が近づいたから起こったのではないかな〜、と素人ながらに考えるひよこです。










 今回は「雨発生装置」でしたが、「雨を散らす装置」は、ロシアでは既に確立されていたりします。飛行機で粉爆弾みたいなのを撒くのです。
よく戦勝記念日など、国家的にどうしても重要な日に雨の予報がされると、この「雨を散らす」飛行機部隊が出動準備をしています。
 今年のモスクワ市の日(詳しくは「モスクワ市の日」をどうぞ。)にも雨の予報がされていました。今年は855周年祭という特別イベントだったこともあり、モスクワ市長ルシコフ氏のたってのオーダーにより「雨を散らす」部隊が出動準備をしていました。しかし、幸いなことに予報はハズレて秋晴れ。
 いつも期待をかけられる「雨を散らす」部隊。ロシアでは大活躍なんですよ。
彼らについては、またいつか「今日のモスクワ」でご紹介できれば、と思っています。

 こういう科学技術は、まだまだ世界に引けを取らないロシア。これからも頑張ってほしいですね。ガンバレ!天才ロシア科学者達よ。



モスクワ二つ目の遊園地(9/12 カメ)
スモッグに覆われた赤の広場。視界悪し。

 最近特に煙いモスクワの町ですが、ここでちょっと息抜きに遊園地としゃれ込んではいかがでしょうか?
 前にも”今日のモスクワ”で紹介しましたようにモスクワにはBDNH(ベー・デン・ハー)に大きな遊園地がありますが、実はその遊園地のほかにも実はもう一つ大きな遊園地があるのはご存知でしょうか?
 (といって実際にこの煙い中を行くのは大変ではあるのですが・・・(^^;;;)

 写真で見てもらいましてもわかります通り、川の向こうにたくさんの乗り物が見えます。
 そう、ご存知の方は知ってると思いますが”ゴーリキー公園”なのです!!実はこのゴーリキー公園、旧ソ連圏では大体”遊園地”や”大きな公園”みたいな感じのものでウクライナにいたときにも”ゴーリキー公園”と呼ばれる遊園地がありました(^^)・・・規模はかなり小さかったのですが。
 




 さて、遊園地の中に入ってみましょう。
 中に入って一番最初に目立つのがBDNHでもおなじみ、巨大な”門”です。これはかなり巨大な門で、どれくらい巨大かといいますと写真に写っております子供が豆粒くらいにしか見えません。さすがロシア、かなり巨大です(意味不明)

 そして、その門を抜けて先へ進みますと緑豊な公園が続き、もちろん暑い中にはオススメの噴水まで水を惜しまずふんだんに使用しております。(ちなみにロシアでは夏はお湯が出ないことが多々あります(−−;)
       


 早速中にあるアトラクションに乗ってみましょう!!

 早速第一のアトラクションを発見!!なんかタイトルはアフリカの探検みたいなことをかかれておりますが、一体どのようなアトラクションなのでしょうか・・・。

 と、中に入ってみるといきなり川に丸いボートが浮かんでおります。どうやらそれに乗って流れに身を任せたまま進らしいですが・・・こ、これはかなりメルヘンチックなアトラクションでした(^^;;;

 中では電動式の動物たちが動いておりました(^^;;



のんびりとした雰囲気の中
ボートが流れに乗って進んでいきます。
きょ、恐竜まで存在しております。(しかもでかい!!) げ、原始人!?

 もちろん遊園地の定番といえばコレ!!観覧車を忘れてはいけません。

 やはり観覧車を忘れてはいけません。この”ゴーリキー公園”には観覧車が二つありまして、1つは大きくて、かなり近代的なつくりになっているものと、もう1つはかなり年季が入っているものがありまして、今回は味わいのある年季の入ったやつに気合を入れて乗ることにしました。

 右写真の通り、屋根と回りの囲い(しかもかなり低い)しかなくてかなり殺風景ではありますが一番高いところからの眺めは抜群でした!!(写真下)

 ただ、かなり古くて、違う意味でスリルがあったのですが・・・

 


 アトラクションのほかにもチョコット笑える乗り物が・・・。左写真を見てください。なんとこの乗り物の名前は”カミカゼ”らしいです(^^;
 ちなみに動きは縦に回転系になります。




 もちろんいろんなゲームもありまして、特に多いのが”射的”。景品もぬいぐるみが主流でした。(ちなみにチェブぬいぐるみも景品でありました。)








公園内には大きな湖があって、貸しボートも存在しております。
カップルで訪れる時はここで二人でのんびり過ごしてもいいかもしれません。
この日は風の強い日だったのですがコンサートもありました。
ただ、観客はかなり少なかったのですが・・・



 ちなみにカメの一押しアトラクションがコレ!!見た感じ、かなりいや〜な予感がするでしょ?そうなんです、この乗り物、それぞれのアームの先にある乗り物がものすごい勢いで回転して、しかも上昇しながらその4本のアームまで回転させるというかなりヘビーな乗り物です(^^;;;
 回転系がかなり苦手なカメも乗ってみましたが・・・かなり怖いっス。一番上まで上がっての回転は振り落とされそうでしがみつくのでかなり必死。ロシアだけにこれだけ回転したらアームが折れるんちゃうんかいなと思うくらい激しい回転をします。

 地上に着いた時にはしばらく動けませんでした(^^;;;; (しかしロシア人は平気な顔、あまつさえ手放しで喜んでおりました。)




最後に某ディ○ニーランドのパクリに近い乗り物も・・・。
普通のジェットコースターですがギシギシいっててちょっと怖いです。
ちなみにカメはこのとき乗る気力はありませんでした。
ご存知、水に突っ込むこのアトラクション・・・。
コレに乗ると水をかぶる覚悟がいります。(もうびしょびしょ・・・)



モスクワ煙ってます。(9/9 ひよこ)
スモッグに覆われた赤の広場。視界悪し。
 ゲホッ、ゴホッ、ゴホ、ゴホ。
 ここ1週間ほど、モスクワは煙の中です。モスクワ中がスモッグで覆われてしまいました。




 それはなぜか?
 原因はモスクワ近郊の森林火災です。
全世界的には水害等の被害が報じられていますが、モスクワの今夏は雨のない夏でした。このため、1.5ヶ月前から続くモスクワ近郊の森林の火事は留まるところを知らず、まさに今、モスクワもこの火災の被害を被っています。

ウチの窓からも、毎日煙の立ちこめた景色を見ることができます。焦げ臭いぃ・・・。

写真をみるとよく分かると思いますが、ウチの近くでも、クレムリンの近くでも深い煙がたちこめ(朝靄ではありません。)、窓を開けていると息苦しく、焦げ臭さが漂ってきます。まったくひどい状況です。

 この煙のため、多くの医師は「できるだけ街に出ないように。」と呼びかけています。「学校の課外授業は控えるように。」という通達も出されているそうです。このスモッグで多くのモスクワ人は、頭が痛くなったり気分が悪くなったり。私たちもその中の一人です。このスモッグのため、救急車の出動が増えています。

 なぜ、この森林火災は続くのか。一番の原因は雨が降らないということでしょう。モスクワ近郊では、毎夏森林火災が起こるのですが、今年は雨が少ない夏だったため、火災をくい止めることができず、すでに1.5ヶ月も続いています。


必死の消火活動が続けられています。 でも、火の勢いはおとろえず。
 現在の焼失面積は600ヘクタールにおよび、この火災で既にモスクワ近郊の2つの村が灰と化しました。消火活動は毎日続けられていて、総勢3500人以上の消防隊、1日に800トン以上の水が消火作業に使われています。しかし、火災はまだ続いています。

 9/8の日曜日には、煙により見通しが悪いためモスクワの幾つかの空港が数時間にわたり閉鎖するという事態にも陥りました。





 このスモッグに頭を痛めるモスクビッチは、雨乞いをするしかないようです。
・・・と、思っていたら。雨です。
天気予報によると、今晩は雨が降り、月曜日から気温も下がってくるということで、森林火災が一段落するのではないか、と誰もが期待しています。

 いま、窓の外では雨が降っています。でも、やっぱり窓を開けると煙たい、焦げ臭いにおいが・・・。
 あー、この火災はいつまで続くのか。ゴホッ、ゲホ、ゲホ。


9月1日はモスクワ市の日(9/2 ひよこ)
モスクワ855周年祭

 9月1日は、モスクワ市の日でした。

 もう恒例といってもいいほど(モスクワ市の日が盛大にお祝いされるようになってまだ4〜5年のことのようです。)、モスクビッチ(モスクワっ子)にとっては、この日はお祭り騒ぎ。

 さらに、今年はモスクワ創立885周年ということで、一段と派手にモスクワの誕生日はお祝いされました。







 モスクワ市の日は9月1日ですが、なぜか前日の土曜日8月31日から始まったお祭り騒ぎ。モスクビッチだけでなく、モスクワに訪れている誰もが市の誕生日をお祝いしたことでしょう。

モスクワ創設者ユーリー・ドルゴルーキーの手にも花束が。 パレードもありました。 バスにはかわいい旗が。

 街のあちこちに旗が掲げられ、バスやトラムにもお祝いの旗が飾られました。
 モスクワの各地区でコンサートやパレード、マラソン大会などさまざまな催しが行われました。また夜には花火が打ち上げられるなど趣向もさまざまに、多くの人々を楽しませました。
 最後を飾るのは、モスクワで初めて行われた世界花火大会。モスクワ、ペテルブルク、フィンランド、ベルギーの4チームが参加。秋の気配を感じるモスクワの夜空に華やかに花火の花を広げ、競い合いました。

1年生には記念すべき入学式。


 そして、9月1日はモスクワ市の日だけではありません。
 忘れてはならないロシアの入学式の日。今年は9月1日は日曜日のため、ロシアの多くの学校はお休みでしたが、「9月1日は1年生には記念の日だから。」といって、入学式を行った学校もあったようです。
 ウチのお隣さんのマーシャも今年一年生。入学おめでとう!
ロシアでは、入学式の日に新入生は必ずお花を持っていきます。お花を先生に渡すのです。「これから、どうぞよろしくお願いします。」という意味があるのでしょうか。

 
День Знания(知識の日)とされる9月1日は、歴史の上でも重要な日です。
1866年9月1日、モスクワ音楽院が創立されました。モスクワに音楽留学されている方々にはきっても切り離せない日ですね。
1919年9月1日には、最初の国立映画学校が創設。1953年にはレーニン丘にモスクワ大学の新校舎(現在もっとも有名なモスクワ大学の校舎)が開かれました。
 そして忘れてならないのが1964年。この年の9月1日に今も続く子供TV番組『
Спокойной ночи, малыши』の第1回目の放送が行われました。

 モスクワ市の日、知識の日、秋が始まる日・・・いろいろな日である9月1日。この日が過ぎるとモスクワには足早に秋が訪れます。

美しい花火が夜空を飾りました。




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