2011 0515g
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もっと多くの皆さまに素晴らしいロシア映画を観ていただきたいです〜
Особенности национальной охоты
(ロシア国民的"狩り"の特色)1995年ロシア,96分/ジャンルコメディ/監督・脚本アレクサンドル・ロゴシキン/撮影アンドレイ・ジガロフ/音楽ウラジスラフ・パンチェンコ/出演ビッレ・ハッパッサロ,ヴィクトル・ビーチコフ,セルゲイ・ルースキン,アレクセイ・ブルダーコフ,セミョーン・スツルガチョフ,セルゲイ・クプリヤーノフ/製作レンフィルム/備考1995年キノタウル賞、ヴィボルグ市賞、映画誌賞
ビデオ製造Стандарт Магнетик, Крупный план
あらすじ&コメント
フィンランドの若者が、初めて念願の地、ロシアにやってくる。彼の夢は19世紀の優雅なロシア式狩りを自ら体験することなのだ。ところが現実のロシアの「国民的」狩りは、彼の思い描いていたものとはずいぶん異なるものだった。彼はロシアではじめて本物のロシア式サウナと、ウォッカと、熊と、ロシア人「気質」を体感し、そして、気が付くと彼自身もロシア人に同化していたのであった・・・。
この映画を見ることで、あなたもフィンランド人若者と同様、ロシアとは? そしてロシア人とは何か?知ることができるでしょう。次から次へと繰り出される「ロシア式」ギャクの応酬に圧倒されながら、あなたもロシアに取りつかれていくのです・・・。1995年の公開後、ビデオ販売で常に上位を占めるこの作品。ロシア軍全面協力のもと(?)撮影されました。ロシアを愛する人にも、そうでない人にも、絶対の自信を持ってお勧めできるぶっ飛びロシアお笑い映画の傑作です。
Русский бунт (ロシアの反乱)
2000年ロシア,125分/ジャンル時代ドラマ(原作プーシキン)/監督アレクサンドル・プロシュキン/脚本ガリーナ・アルブーゾワ,スタニスラフ・ガワルーヒン,ウラジーミル・ジェレズニコフ/撮影セルゲイ・ユリジツキー/音楽ウラジーミル・マルティノフ/出演ウラジーミル・マシコフ,セルゲイ・マコヴェツキー,ウラジーミル・イリイン,マテウス・ダメツキ,カロリーナ・グルシカ/製作NTV-PROFIT/備考
ビデオ製造Пирамида, НТВ-Профит
あらすじ&コメント
18世紀末、エカテリーナ二世統治時代。ロシアの奥地。果てしないウラル草原。脱走囚エメリヤン・プガチョフは自分が皇帝ピョートルV世だと宣言する。僭称者の旗の元、コサック部隊、脱走農奴達、苦しんできた人々が立ち上がった。動乱のさなか、都から忘れられた辺境の地ベロゴールスキー要塞で、若い将校ピョートル・グリニェフは美しい娘で初恋の人となるマーシェンカ(大尉ミロノフの娘)に出会う。激しく情熱を燃やしあう二人には、不幸の影が迫っていることに気がつかない。冷酷無比なロシア暴動の血に染まった混乱の中で、二人の運命は奇妙な形で自称ツァーリ・プガチョフの運命と絡み合っていく・・・。
プーシキンの「大尉の娘」と「プガチョフの歴史」をモチーフにした映画。2000年製作のロシア歴史大作。プガチョフ反乱軍とその暴動を押さえつけようとするエカテリーナ政府軍、それぞれの側面から冷酷であり雄大なロシアの歴史を浮き彫りにします。主人公演じるマテウス・ダメツキはオレグ・メンシコフを彷彿とさせる美男子ぶりで注目度No.1新人俳優です。もちろん、そうそうたる名優陣(ウラジーミル・マシコフ、セルゲイ・マコヴェツキー、ウラジーミル・イリインら)の熱演も重みと歴史の緊迫感を与え、映画のすばらしさを約束してくれます。必見の一本。
Сирота казанская (カザンのみなし子)
1997年ロシア,82分/ジャンルホームドラマコメディ/監督ウラジーミル・マシコフ/脚本オレグ・アントノフ/撮影ニコライ・ネモリャエフ/音楽セルゲイ・ボンダレンコ/出演バレンチン・ガフト,レフ・ドゥロフ,オレグ・タバコフ,エレーナ・シブチェンコ,ニコライ・フォメンコ/製作NTV-PROFIT/備考
ビデオ製造Пирамида, НТВ-Профит
あらすじ&コメント
田舎で教師をしているナースチャは父親を知らない。彼女は、亡き母の投函されなかったパベル宛の手紙を新聞に公表する。とある新年の夜、突然3人のパベルが現れて、自分こそナースチャの父親であると名乗り出す。ナースチャと婚約者コーリンは当惑するが、せっかくの新年の夜、3人の父親との楽しい(?)夜がはじまった・・・。
現モスクワ芸術座の総監督であるオレグ・タバコフ始め、3人の父親を名高い俳優が好演。ニコライ・フォメンコ(「ダイヤモンドの空(Небо в алмазах)」主演)が素朴なコーリン役を演じています。笑いがありながらも、それぞれの人の複雑な気持ちが入り交じったドラマです。ほろりとさせるロシアドラマ映画の傑作。特別シナリオコピー付き。
Собачье сердце (犬の心臓)
1988年ソ連,130分/ジャンル文学(原作ブルガーコフ)/監督ウラジーミル・ボルトコ/脚本ナターリヤ・ボルトコ/撮影ユーリ・シャイガルダノフ/音楽ウラジーミル・ダシケビッチ/出演ウラジーミル・タラカンニコフ,エフゲニー・エフスチグニエフ,ボリス・プラトニコフ,ロマン・カルツェフ,ニーナ・ルスラノワ/製作レンフィルム/備考
ビデオ製造Крупный план
あらすじ&コメント
ミハイル・ブルガーコフの小説「犬の心臓」の映画化。ある日、プリアブラジェンスキー教授は野良犬を拾ってきた。家の者にも、バルメンターリ医師にも犬がなついた頃、教授は犬と死んだ人間の脳を交換するという実験を始める。その結果は、教授達が考えていたものとは、ほど遠いものだった・・・。
ソ連時代には禁止されていた小説「犬の心臓」の映画がペレストロイカ以後撮影されました。幻想小説の天才ブルガーコフの登場人物達をスクリーンに再現するのは不可能に思えますが、この映画はブルガーコフの世界を見事に映し出しています。全編セピア色の映像は、否が応にもロシア革命時代を偲ばせます。白軍と赤軍、インテリとプロレタリア、人間と犬、科学と自然。時代背景を考えながら観ると、ブルガーコフの奥の深さが伝わってくる映画です。
Страна глухих (ろうあ者たちの国)
1998年ロシア,82分/ジャンルドラマ/監督ワレーリ・トドロフスキー/脚本ユーリ・コロトコフ、ワレーリ・トドロフスキー/撮影ユーリ・シャイガルダロフ/音楽アレクセイ・アイギ/出演チゥルパン・ハマトワ,ジーナ・コルズン,マキシム・スハノフ,ニキータ・チュニン/製作ゴーリキーキノスタジオ/備考
ビデオ製造Мост Видео
あらすじ&コメント
リタの恋人アリョーシャは他人の金でルーレットに負け姿を消したため、リタも身を隠すことを余儀なくされる。リタを窮地から救ってくれたのは、ナイトクラブの踊り子ヤーヤだった。ヤーヤは耳が聞こえない。彼女の唯一の夢は、聾(ろう)の人しか住んでいない「ろうあ者の国」に行くことだ。そこはろうあ者だけが住人だから、みな善良で争いのない公平な国なのだ。リタはアリョーシャの返済金、ヤーヤは「ろうあ者の国」に行く資金が必要だった。考え抜いた末、二人は娼婦となって金を貯めることを決意する。リタは、そこで知り合った聾のマフィア(スビニヤ:豚)に彼の耳となって働かないかと話を持ちかけられる。少しずつリタはヤーヤに手話を習い始める・・・。
若手人気監督、トドロフスキー監督の代表作。リタとヤーヤ、二人の女の子のピュアな友情が胸を打ちます。ヤーヤやスビニヤの声にならない手話が印象的です。トドロフスキー監督だけに、今までのロシア映画とは少し違った感じの映像がすばらしいです。「新しいロシア映画を観てみたい。」という方におすすめの作品です。
Телец (牡牛座)
2000年ロシア,101分/ジャンルドラマ/監督アレクサンドル・ソクーロフ/脚本ユーリ・アラボフ/撮影アレクサンドル・ソクーロフ/音楽アンドレイ・シグレ/出演レオニード・モスゴヴォイ,マリヤ・クズネツォワ,セルゲイ・ラジュク,ナタリヤ・ニクレンカ,レフ・エリセエフ,ニコライ・ウスチノフ/製作レンフィルム/備考
ビデオ製造Ленфильм Видео
あらすじ&コメント
レーニンは足が不自由になり、すでに一人で歩くことは困難。頭もボケが進行し、妻に「なぜ電話が来ないのか?」と何度も尋ね、モスクワからやって来たスターリンのことを「あいつは誰だ?グルジア人か?」と尋ねたりする毎日。周りの人々も偉大な革命の戦士レーニンとしてではなく、ただの老人としてレーニンをみるようになっている。しかし、敷地内のプルモナリアの花が広がる草原に行くときには、護衛が見張りをし、権威に守られる老人レーニンがいる。
そこには静かに思想をめぐらすレーニンの姿はなく、牛のように「うぉー。」と唸ったり、食器を激しくたたき割る哀れな人の姿があるだけである・・・。権威に守られながらも、体も不自由になった不幸な晩年を送るレーニンの姿を静かに捉える。
ソクーロフの新作Телец(牡牛座)は絶対権力についての寓話。Молох(モレク神)をはじめとする権力者の晩年を描いた映画四部作の二作目です。
レーニンは革命に流された多くの血の犠牲となった供物−そんな意味が込められているようなТелец。ゴールキ村に引きこもった晩年のレーニンの姿を静かにスクリーンに映し出します。
レーニンの晩年の姿は、長い間秘密にされてきました。それは、長く患い、不幸な晩年だったからと言われています。その晩年をクローズアップし、自らカメラを取り撮影するという素晴らしい映像でソクーロフ監督は、語りかけてきます。見終わった後、胸の奥から何かがわき上がってくるような感覚が残るソクーロフ監督の秀作をいち早く、ビデオでご紹介します。
ゴーリキ・レーニンスキエで全編撮影されています。ゴーリキ・レーニンスキエに訪れたことがある方には、一層深い感慨が起こることでしょう。(gonza&ひよこは昨年冬、偶然にもゴーリキ・レーニンスキエを訪れました。映像のひとこまひとこまを体感したようでした)
gonzaの「Телец(ティリェツ)」(牡牛座)レポートを読む
Хочу в тюрьму (刑務所に入りたい)
1999年ロシア,98分/ジャンルコメディ/監督アーラ・スリコバ/脚本ウラジーミル・エレミン/撮影グリゴーリ・ベレンキー/音楽ビクトル・レベデフ/出演ウラジーミル・イリイン、ナタリヤ・グンダレワ、アーラ・クリュゥカ/製作NTV-PROFIT/備考
ビデオ製造Пирамида, НТВ-Профит, Видео Сервис
あらすじ&コメント
人の良い技術屋セミョーンは、銀行強盗にコロリと騙されて金庫の鍵を開けてしまう。逮捕されるのを待っているより、刑務所に向かおうと決心する。でも、"ロシア"の刑務所ではなく、"オランダ"の・・・。あちらのムショの方が快適だと噂に聞いたからだ。オランダに着いたものの、セミョーンはどうやって刑務所に入ればいいのか分からない。お人好しのロシア人が考える、あの手この手で犯罪を犯すが、警察はなかなか捕まえてくれない。そしてセミョーンが最後に取った手段とは・・・。
美しいアムステルダムの街並みと優しい人々に囲まれて展開する、人が良すぎるロシア人のアバンチュール・コメディ。ドタバタの末、最後にはホロリとさせます。人気俳優ウラジーミル・イリイン(「シベリアの理髪師(Сибирский цирюльник)」に出演)のとぼけた演技が光ります。