めるのロシア日記 調子悪くてあたりまえ
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2007年1月1日(月) こんな我が家のお正月
←今年の年賀状
2007年元旦 晴れ。
明けましておめでとうございます。
何も予定のない元旦は素晴らしいね!
まだアレルギーへろへろ状態の余韻があり、何をするにものろのろとしています。
ばかばかしい正月番組を見てなんかその辺にあるもの食って
だらだらのろのろ、なんちゅうええ正月ッ!
一昨年のウクライナに続き、
ガス2倍値上げの合意が出来ず元旦の10時からガス供給を止めるとロシアに
通告されていたベラルーシですが新年2分前に契約締結しました。
ルカシェンコの新年シャンペンはガス抜きにならず済んだ模様・・・・
しかし茶番。
さてロシアでも新年はオールスターのうたばんやコメディが盛りだくさんですが
なぜか去年の正月番組もいろいろ再放送しています。
正月番組の再放送を次の年の正月にやるのもちょっとどうかと思いますけど、
面白いのもあるからま、いいか。
2006年オールヒットみたいな番組をぼんやりと見ていたら、
ニコライ・バスコフとタイシヤ・ポヴァリーが出てきました。
「なァ、タイシヤの愛称ってターシャ?」
「エート・・・、ターシャじゃなくてターヤかな。タイシヤはウクライナ人デス、あまりない名前デスネ」
「そうやなァ、ターヤなんて聞いた事ないわ」
「ターヤ・・・・」 ←きたきた
「?」
「デジターヤ、そうでないターヤ!」 ←そうきたか
「それはタイヤ。」
「デジタイヤ、そうでないタイヤ!」 ←ブリヂストン。
「そうそう」
「デジタイヤ、そうでないタイヤ!」
「はいはい」
「ターヤにスル?デジターヤにスル?」 ←常盤貴子か(2000年)
「よくそんなん覚えとるなッ、ちゅかタイヤ。」
「タイヤにスル?デジタイヤにスル?」
「もうええちゅうねん・・・」
つ、疲れるッ。
元旦から疲れるオッサンじゃー
私はへろへろのろのろしている上に疲れて病みそうな感じでしたが
オッサン普通に正月気分でテンション高、
何もする事がなくて我慢ならんと正月映画の切符を買ってきました。
「何観にいくん?」
「Ночь в музее」
『ナイトミュージアム』です。
ベン・スティラー扮する失業中の主人公は離婚して息子の養育権を奥さんにとられ、
息子の面会は週2回というちょっとショボイお父さん。
やっと博物館の夜間警備員の職を得るが仕事に行ってみると
「博物館の夜」はえらいことになっていたのでありました。
そのタイトルから想像がつくそのまんまの映画なので説明の必要もないと思いますが
日本では3月17日から公開予定です。
一番気に入ったのは、
骨格標本の恐竜や展示動物達が真夜中の道路を歩いてるのを目撃したタクシー運転手が、
「なんだこいつらは、だぁーれがこいつらのうんこを掃除するんだ!」と怒るところ。
おもしろかったですよ、よく出来ているしシンプルでストレートに笑えます!
映画館を出たら忘れちゃいますけどね。
スッキリ笑ってスッキリ忘れちゃう、元旦から疲れない、お正月にふさわしい映画でハラショ。
家に帰ったらテレビでロード・オブ・ザ・リング1をやっていたので
これまた二人でぼんやり観て、
続いてトロイなんかもやったのでまたまたうっかり観てしまいました。
ナイトミュージアムで多少疲れがとれたと思ったのに
ナイトホームシアターでストロングでワイルドな男達が戦う図を長時間見てぐったり。
反してオッサンは血が滾ったらしく、映画が終わったとたん鉄棒に飛びつき懸垂はじめました。
午前3時のこんな二人。
そんな我が家のお正月。
本年もどうぞ飽きずにお付き合い下さい。
2007年1月2日(火) ギリシア風
今冬、ロシアは全国的に暖冬で特に西ロシアは異様なくらいの暖かさですが
浦も例年になく暖かい冬です。
さて昨日に引き続き、お正月映画『ヴォルカダフ』を観にいこうと切符買いに行ったら売り切れ!でした。
この映画はロシア映画史上最高の制作費を投入して4年の歳月をかけて作ったという話題作なのです。
うーん、みんな期待してたんやな〜どんなんかな〜楽しみ〜〜♪
というワケで明日行く事に。
ウチへ帰ったら昨夜の『トロイ』の再放送をやっていました。
実はウチのテレビは浦時間より2時間早いカムチャツカ放送と浦時間の放送が両方入るので、
違うチャンネルで2時間ずれの同じ番組をやっています。
しかも両チャンネルとも次の日の昼間に再放送するので、
2日連続で同じ番組を4回も見れるというすんばらしいプログラム。 ←やめてくれんかの
ちゅうか、ながらテレビしていると同じ番組をうっかり4回見てしまったりします。
で、トロイ4回目を横目でちらちらしながらゴハン作っていました。
「なぁ〜、アキレスってホントはアキレウス?」
「ほんととかじゃナクテ、アキレウスならギリシア語。」
「ふーん」
「ゴハン何作ってんデスカ?」
「キュウリウオのフライにタルタルソースつけてブッティルブロウしよと思うねん」 ←オープンサンド
「アキレウス、タルタルソーレウス、ブッティルブロウレス。」
「なんじゃそれはッ。」
「ギリシアふう。」
すんばらしい。
とてつもないところに来よるわ。
<本日のギリシア風昼ごはん>
キュウリウオレスのフライタルタルソーレウスのブッティルブロウレス
2007年1月3日(水) イワタさん?ギョル?
今日は在浦日露ペアのお宅におよばれです。
鍋なのよ〜ん、鍋!
ここのところくどいものばかり食べていたので二人とも楽しみにして出掛けました。
エビスビールや日本の食材もいろいろあっておいしくいただいていたらどこからか電話がかかってきました。
ご主人が、「ナンカ日本人がテレビ出てるミタイヨ?」というのでテレビをつけたら
落ち着いた感じのスリムな日本人男性が、「プスティ・ガヴァリャート」という番組に出ています。
「イワタ」さんとテロップ出ていました。
この番組は毎回テーマを決めてゲストを招き、
司会者とコメンテーターがいろいろ質問して語ってもらうという人気トーク番組です。
そういえば12月には、アルバムタイトルが障害者差別ではないかという問題で
タトゥーが呼ばれていろいろしゃべっているのを見ました。
今回はどうやら『国際結婚について』らしいです。
「イワタさん、知ってる?」
「知らんなー。あんた知っとお?」
「gonzaさんじゃナイデスカ?gonzaさんデショ?」
「ちゃうわ!」
「でもgonzaさんに似てイマス。」
「そういえばそうやな。」
我々4人は誰も知らないその人は、上手なロシア語で国際結婚についていろいろ話していましたが
今度は奥さんが登場、ロシア人の美人バレリーナでした。
奥さんはイワタさんより結婚についてファンタスティックな事を言ったので
鍋をつついていたロシア人夫×2は何言ってんだか、この女わァ〜というような事を言い、
日本人妻×2にテーブルの下で蹴られていたようです。
(少なくても私は蹴りました)
番組が途中からだったのでこのイワタさん、最後まで何者かわかりませんでした。
外見はとても普通の日本人だったのですがなんとも独特の佇まい、発言だったので
我々の中では「宗教関係の人かも?」ということで落ち着きましたが
あとで判明したことにはなんと!
ボリショイバレエ団のソリストだったのですね!!
しかも唯一の日本人でもう10年もボリショイバレエで活躍しているとか。
ゴッツいわ〜素晴らしいです。
ロシアバレエに興味がある方なら最初の数行読んだだけでそれは岩田守弘さん!と
画面にツッコんだでしょうね〜、無知でごめんなさい。
しかも教えて下さった方が、
「ロシぴろさんのトップページにある『Privet!ロシア』に
岩田さんのインタビューありましたよ」
というのでますますお恥ずかしい。
そのうえ宗教関係の人ってなによ・・・・ひえぇぇぇぇぇぇぇ〜〜!!
いや、達観した芸術は宗教となり得るとかなんとかごにょごにょ・・・
いえ、ま、その〜、ボリショイバレエ団2006年日本公演の
猿でもご覧になって素晴らしさを堪能してください。
そういえばこの番組の名物司会者、ウラジーミルでなくてアンドレイですが名字はマラーホフというんですよ。 ←だからなにッ。
そんなこんなで引き続きおいしくいただいていたのですが、大変難しいテーマが話題に上がりました。
『ロシア人の英語と日本人の英語』 ←いま爆笑したですか?
なんでロシア人は『Girl』が『ギョル』なのか?という、語学教師の奥様の発言に
なんで日本人は『Girl』が『ガール』なのか?とロシア人側が受けて立ち、
ギョルはおかしい、ガールはヘン、どこがギョルなんじゃー、ガールなんてバカじゃナイノ?と戦闘態勢になり
そんじゃほんとの英語しゃべる人はなんて言ってるか確認しようという事で、
ビートルズのCDまで持ち出してきて『Girl』を聴きながら
「ガールじゃん!」
「ギョルでショ!」
ま、どっちも違うんですけど。
ちゅうかバカですね、われわれ。
ただ、日本人はガールそのままの読みがGirlと違うことは解っていますから
もし英語で言えと言われたら上手下手は別として英語風Girlと言うと思いますけど、
このロシヤジン達はGirlがギョルに聞こえるというんですから困ります。
難題は解決せずに終わりました。
あーあ、ほんまにこんなロシヤ人と結婚してしまった私達ってかわいチョーねえ。
国際結婚について深く考えさせられた鍋パーティでした。
(満腹になったら忘れました)
2007年1月4日(木) ヴォルカダフ
ゆうべみんなで鍋をつつきながら国際結婚について語ったりため息ついたりしたあと、
レイトショーでお正月映画を見に行きました。
2日に売り切れで切符が買えなかった話題作、
『ヴォルカダフ・Волкодав』です。
(ヴォルカダフ(主人公の名前)とはウルフハウンドのことであり、狼を狩る猟犬という事です)
この作品は好評だったマリヤ・セミョーノワ原作の同名長編小説(5部)を映画化したもので、
ロシア映画史上最高の2000万ドルという制作費をかけて作った一大スペクタクル・ファンタジー(らしい)。
製作中に「ナチノイ・ダゾール」や「トルコのガンビット」といった国産映画が大ヒットしたため、
これはいける!と踏んだスポンサーが予算を大幅に追加投入して作製変更したという嬉しい誤算の映画です。
こういう中世っぽい時代設定の、
ロンゲでマッチョでちょい汚、長い衣装にブーツで剣持って馬に乗ってというような
コスプレ男が大好きなのですごく楽しみでした。
行ってみると映画館はやはり満席。
夜の映画鑑賞につきものの酔っ払いもたくさんいます。
この酔ッパのおじちゃんたちは鑑賞の邪魔になるとはいえ、
スクリーンに向かって皮肉が効いた面白い野次を飛ばすので侮れない存在です。
すごくセンスのいい事を言ったりすると観客が拍手したりします。
調子こいてどんどんしゃべると、うるさい黙れ!と叱られます。
映画を見に行くたびに思うのですがロシアの映画鑑賞は自分とスクリーンじゃなくて
自分とスクリーンと観客で作り上げるショウという感じで、
酔っ払ってなくてもみんなスクリーンに向かって突っ込むし、応援するし、同意を求めるし、拍手するし、
なんというか自分だけで入り込みたかったら劇場なんか来ずにDVDで見ろよ、っていうような
極端に言うとコンサートみたいなところがあり、私やオッサンはそういうところを結構気に入っています。
だから娯楽映画を劇場で観るのはすごく楽しみ。
さて簡単なお話は、
お話は・・・・、
お話は・・・・・・、
簡単に書こうとしたんですがなんせ長い話をぎゅぎゅっと詰め込んである映画なので
書き始めたらどんどん長くなってぐったりしました。
それで改めてテキトーに書くと、
幼い頃、狼の刺青をした謎の敵に村を襲われ両親を惨殺されたヴォルカダフ(主人公)。
たった一人の生き残りとなった彼は敵の奴隷となり復讐を胸に抱いて過酷な環境で成長しますが
後に自由を得、偶然助けた乙女が城から持ち出した謎のプレート(鍵)によって
悪魔を閉じ込めた天の門の鍵を開ける事になり、同時に悪魔復活を狙う狼の刺青の敵とも戦い
復讐と悪魔退治、また天の門を閉められていた町の王女とハッピーエンドという
一石二鳥のダーク・スラブ・ファンタジー。
↑ ま、このはしょった書き方が映画の感想を表してるかもしれませんが
ちょっと期待しすぎてしまいました。
ロード・オブ・ザ・リングとハリー・ポッターとスターウォーズとグラディエイターをパクって散りばめ、
スラブスパイスをかけたような映画です。
あれこれは・・・という画面がいっぱいでツッコミどころ満載。 ←観客は容赦なくスクリーンにツッコンでいた
(我々の後ろにいたおっさんがぼそっとツッコむ数々の名言を思い出すと
今でも笑いがこみ上げてきます)
最後の、神様お願いと
はっぴいえんどは特にこっぱずかしい感じ。 ←わかる方だけ薄笑いしといて下さい
神様なんかおらんし、ロシア映画の最後にはっぴーはダメなのッ。(そんな暴論を)
死んだと思ったヴォルカダフが生き返るところは劇場中「あ〜〜〜↓↓」という声が流れて
一番最後の蝙蝠が飛んでいくなんだか希望あふれる場面ではもう観客がガタガタと帰る準備を始め、
誰かがスクリーンに向かって
「安いハリーポッターだな!」と叫んでいました。
ではそんなに酷かったのか?というとそうでもありません。
特にCGは素晴らしく良くなっていて幼稚な感じがありませんでしたし、(くどい場面はありましたが)
蝙蝠はかわいかったし、ひとつひとつのエピソードは良くできていると思います。
ありゃりゃの点は、
全体としてまとまりがないというか詰め込みすぎな感じ。(なんせ原作5部構成)
いっそのこと2部作にするかエピソードを削ったほうがよかったかもしれません。
そして有名作品に似た小道具、場面が目に付きすぎる。
個人的にはヴォルカダフのルックスが好みじゃなかったので追加失点10点。
期待はずれの劇場鑑賞だったので、
みんなはどうかなと思い家に帰っていつも見る映画評価のサイトを開けてみたら
オイオイ、みなさん好き放題書いてますね〜〜
・ 長編を一本の映画にするならテーマをもっと絞った方がよかった
・ 原作のエピソードをいろいろ入れたいのはわかるが2時間では無理がある
・ どこかで見たような場面が多すぎる
・ ヴォルカダフの剣はライトセーバーか?
・ 最後がハッピーエンドでハリウッドに毒されている
・ 2000万ドルかけたらしいがロード・オブ・ザ・リングのガンダルフのコピーと思われる魔法使いが
白髪の老人なのに眉毛は茶色で皺もないのは手抜きでは?
・ 誰に金を返してくれと言ったらいいのか
・ セミョーノワ(原作者)は映画会社を訴えろ
・ ここ最近でこれより酷い映画は『ヴェドマ(ヴィイ)』 しかない ←あ、やっぱりヴェドマ酷かったですか
現在の総合得点 : 32点/100点 ってなってました。
まだ公開3日目なので前から期待ワクワクでそれぇ〜!と劇場に行った人が多いと思うから
我々同様かなり辛い評価になっているのではないかと思います。
これからだんだん上がってくるかもしれませんね。
そう、いろんな意味でロシアは期待せずに体験するところ。
2007年1月5日(金) カモカモ中国市場
今日はオッサン、当番なので朝からちゃんとネクタイして仕事に出掛けました。
きのうは街へ出たついでに久しぶりに中国市場へ寄りました。
中国市場は中華社会、旧暦で動いているのでもちろん営業しています。
普段は大渋滞しているところなので行くのがおっくうなのですが
正月だから空いているだろうというので行ってみたらやはりラクラク♪
ここに来ると私が青菜を束買いするのでオッサンがびびります。
もおいんじゃないデスカ? とか そんなに買ってえぇ とか うるさくてかなわん。
まあ、一抱えもある青梗菜や、オッサンには雑草に見える青菜などをバンバン買うので
どうするんだ?と思うようですが日本人ならこのくらいどってことないわな。
野菜や豆腐類をたーんと買い込み、釣ったばかりのナワガ(コマイ)も山盛り買って
さあ〜帰ろうと思ったら、
「ナンカ食べて行きマスカ?」
「うーん、出掛けにいっぱい食べたからおなか減ってへん。」
「ナンカちょっとなら食べれるでショウ」
「今日はいいわ」
「食べマスカ?」
「そやからいっちゅーねん!なんなんじゃ?!」
「だって中国のオネエチャンに食事ドデスカーって言われたんだもん。」←東洋女にとことん弱い
「ちゅうごくのおねえちゃんは誰にでも言うんだよ、君。」
「レストランの前で呼ばれたんだも」
「だからおねえちゃんは客引きなのッ!わかるッ??」
「食べたらダメなの?」
「ダメやないけどおなかがす・・・」
「じゃ、食べマショウ〜」
と、スタスタ戻って行ってしまったので仕方ないから付いていきました。
しばらく来ないうちにバラックのような箱店の中華食堂が増殖していました。
前は2軒ほどしかなかったのに7軒くらいになっています。
一つの店の前にオネエチャンが立っていて、戻ってきた我々にすごく愛想よくドアをあけてくれました。
あ、ここの市場のちゅうごくオネエチャンはみんなニコニコしています。
(我々が嬉しそうにバカ買いする鴨だからかもしれません)
ペーパーおしぼりとピーナツ菓子が出てきたので驚きました。 ←サービス
お茶とハルピンビールの大瓶1本、肉や野菜、豆腐の炒め物を3品頼んだのですが、
プラスチックの皿にビニール袋がかけてあり、その上に料理が載っているのです。
なるほどー
市場の中だから水が不便なのでなるべく洗い物を減らそうという事でしょうね〜
袋をひょいとひっくり返して残飯を捨てれば皿はきれいなまま。
そしてお客はひょいとひっくり返して食べ切れなかった分を持ち帰りできる、ってことです。
ちゅうか、私しかそんな事は考えてないかもしれませんがとにかく食べ切れなかったので
ひょいとひっくり返して持ち帰りました。
中華は家で同じ味を作るのは難しいし、それになかなかおいしかったからです。
オッサンは恥ずかしいとすごく嫌そうやったけど
あんた、ヒュンダイホテルのレストランじゃないんだから、 ←浦一の高級ホテル
市場の箱店やん? ←そういう問題ではないはず
ちゅうか、ヒュンダイではむこうから折箱いかがですかって言ってくれたし? ←だからそういう問題では
会計は全部で490ルーブル。(まあ2000円ほど)
40円のお茶だけの客がたくさんいるような箱店で2000円は上客だ〜!
しかも500ルーブル出しておつりはいいよ、とレストランみたいな事を言うバカのロシヤ人だったので
オネエチャンは帰り際に両手いっぱいのキャンディーをくれました。
(やはり鴨なのかもしれません)
実は外国人の不法就労者を取り締まり、ロシア人の雇用を確保するという名目で、
1月15日から公設市場や露天での外国人の出店は全出店の40%以下に制限されてしまいます。
そして4月から外国人は完全に締め出し。
労働許可をもっていてもですよ、
売りたけりゃガイジンは小売店舗を出しなさい、ってね。
大荷物をもって車に向かう途中、これ全部で1000円くらいやったなあと思い、
中国市場が無くなったらホンマ困ると思いました。ええ、鴨でもなんでも。
値段よりアジアの食材が手に入らなくなるのが怖いです。
もし食べられなくなったらちょっと耐えられないかもしれません。
当然ですが、私よりウチのロシヤ人が先に音をあげるはずです、
そしたら
そしたら
もしかして日本で暮らすチャンスがくるかも??
市場の帰り、たくさん買ったナワガを両親にも分けようというので向こうのアパートに行きました。
オトーサンひとりしかいませんでした。
オカーサンは「どっか行った」そうです。
ヨメはビールでほろ酔いだったのでソファでグースカ寝てしまいました。
寝ている間にオカーサンが帰ってきたらしいですが、
起きる前に「またどっか行った」そうで起きてもオトーサンだけでした。
まあいつもの事なのであれですが、
オトーサン、そんでいんですか?
ま、酔っ払って義父母の家でグースカ寝ているヨメもどうかと思いますが。
<昨日の夕ゴハン>
中国市場の箱店食堂で勘違いの大盤振る舞い。
2007年1月6日(土) 『イタリア人』 邦題 『この道は母へとつづく』
大雪。 13:00の外気温0.8℃、室内23.5℃、湿度52%
昨晩から降りだした雪は今日も一日降り続き、浦は銀世界になりました。
おりしも今日はロシアのクリスマス・イブ、ホワイトクリスマスになったわけです。
雪が降れば思い出すあの音・・・・
しんしんと?
いえ、バンバンと。
バンバン?
そう、雪が降れば当然じゅうたん掃除デショ!
雪だ!それぇー!とじゅうたん持ち出して子供公園の鉄棒なんかに掛け、
バンバン叩いて掃除するんですよ。
ジョーシキです。
はい、うちのアパート前の様子
さてクリスマスプレゼントとは関係ないらしいですが、
オッサン昨日仕事の帰りに掃除機買ってきました。
我が家の掃除機はある部品がイカレてとっても使いにくいコトになっていたので
掃除機買ってぇー掃除機買おうやぁー掃除機買えぇーとずっと言ってきたのですが
自分が掃除しないのでドーデモイーのでしょう、
はいはい、と言いながら無視されて1年余り。
こっちも意固地になって自分の財布で絶対買うもんかと思ってきたので使いにくいまま過ごしていました。
とてもバカです、はい仰るとおり。
「わ〜!掃除機!よかったなー。いいヤツ?」
「安いヤツ。」
「安くてもいいヤツならいいよ」
「そんなことはワカリマセン」
「ワカランのか」
「ハイッ。」 ←そんなきっぱり言われても
「そうか・・・」
なんでも仕事行ったら同じ当番で出勤していたオバちゃんがテレビ買いたいと思ってるんだけど・・・と言うので、
うちも最近買ったばっかりダヨというような話をしたらそれと同じヤツ欲しいから付いてきてと言われ
仕事も早々に店に連れて行ったそうです。
結局同じヤツは売り切れで違うの買ったそうですが、
そのとき安い掃除機が出ていたから目に留まって買ッタ、とまあこういう事らしいです。
私とテレビ買いに行った時は無視したのに、です。
どういう魂胆でしょうか。
オバちゃんは一人暮らしなのでアパートにテレビを運んでセッティングもしてあげたらえらい感謝されたそう。
いえオバちゃん、私こそ感謝ですわ。
おかげで掃除機が手に入りました、ありがとう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
夜、なんとなくテレビを見ていたら映画が始まりました。
『イタリア人・Итальянец』 という初めて観るロシア映画ですが、
ベルリン映画祭で賞をとったとかなんとか説明されています。
アイロン掛けながら横目でちらちらと観はじめたのですが、
主人公の少年があまりにいぢらしく目が離せなくなり、アイロン掛けを止めテレビの前に座りました。
スペシャルエフェクト好きなオッサンもどうしたことか黙って観ています。
物語はこんなふうです。 (テキトーです)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ロシアの或る小さな町の養護施設に裕福なイタリア人の夫婦が養子を探しにやってきました。
6歳のイワン・ソーンツェフ(元いいとも青年隊のイワンと同じ名前ですね)という少年が彼らに気に入られ、
施設の院長と仲介者の女性はグルになって裏金で養子にする契約を結びます。
養護施設は酷いところ。
対立する2つの年長者グループがありボイラー室をアジトにかっぱらい、恐喝、万引き、売春などで
わずかな闇金を稼ぎ、争い、暴力が絶えません。
そんなところからイタリア人に救い出されるイワンに仲間は嫉妬と羨望を込めて
『イタリア人』というニックネームを付けます。
ところが当のイワンは自分の母親のことを施設の仲間から聞き、母親への想いが断ち切れません。
盗み、売春で生活している施設の仲間を思うとき、
彼にはひとつのアイデアがうかびました。
お母さんを探そう、僕がお母さんを探したらきっと一緒に暮らせる、
そして僕じゃない誰かがイタリア人の養子になれるはず。
そして仲間の力を借りて自分の過去のいきさつが書かれている書類を見つけ出し、
年上の少女に助けてもらって母親を探そうと施設を逃げ出します。
施設でわかったのは自分が以前にいた別の養護施設の住所。
一人で電車に乗り、バスに乗ってその場所を辿っていくイワン。
途中クソガキ達にお金や服を盗られながらも・・・・
その頃、施設ではイワンが脱走した事がわかり、
違法養子斡旋の発覚を恐れる仲介者と院長が必死の捜索を始めていました。
やっとの事で昔いた施設にたどり着きますが、同時に追っ手も到着します。
じっと身を潜めるイワン・・・
しかしとうとう見つかり必死で逃げ出し、偶然飛び込んだ路地で、
たむろしていた柄の悪い少年少女グループに助けを求めます。
メコメコにやられ大怪我をする院長。
うまく逃げ切る事が出来たイワンは夜になってから施設のドアを叩きます。
そこの院長から母親の住所を教えてもらったイワンは夜明け早々に施設を出、
母親に会いに行きます。
教えられたアパートに行ってみると母親は仕事でおらず、
同居している女性が母親の仕事先を教えてくれます。
母親は診療所の看護士でした。
土砂降りの雨のなか、診療所に向かうイワン。
と同時に大怪我の院長はその診療所で治療を受けて帰るところ、
ああ、二人は出会ってしまいます!
必死で逃げるイワンとこれまた必死の院長、そして袋小路に追い詰められたイワンは院長に向かい直り、
落ちていたビール瓶を叩きつけて割った後、自分の腕を何回も叩き血まみれになった
瓶を院長に向けて「ダワイ!」と。
小さなイワンがずぶぬれで血みどろになって全身全霊で抵抗するのを見た院長は
「おまえ、行くところがあるのか」と聞きます。
「ある」と答えるイワン。
「どこへ行くんだ」
「ママのところ」
そうか、行け、と言って静かに見送る院長。
そして母親との再会。
最後はイワンが施設の仲間に宛てて書く手紙の朗読で終わります。
「僕の代わりにレオナルドをイタリアに行かせてあげて下さい。」 ←ちょっと名前が不確か
イワンはお母さんと暮らすことになったのです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いや〜〜小品ですがとてもいい映画でした。
素直に涙します。
主人公のイワンがとにかくいぢらしい、いとしい、こんなコドモなら私も養子に欲しいですって。
特に院長に向かって行くところ、
6歳なのに、まだコドモなのに、とっさに割ったビール瓶を武器にして向かう姿は
施設の酷い暮らしを物語っていて泣けました。
ああ、お母さんと暮らせてよかった、ほんとによかったと鬼の目にも涙する作品。
後から調べたことにはこの映画は2005年ベルリン映画祭に併設された
第28回キンダーフィルムフェスト(子供の為の映画祭)で大賞、特別賞を受賞したそうですね。
この映画は実際にあった話を元に作られ、
アンドレイ・カラヴチュク監督は冒頭でロシアの違法養子縁組について問題提起したらしいです。
アメリカでは英題『THE ITALIAN』として今年の1月19日からニューヨークとロサンジェルスで公開予定。
フランスではおもしろいエピソードがありました。
パリで開催されたロシア映画際に別の作品が上映されるはずだったのですが、
うっかり英語字幕がついてないフィルムを用意してしまったことがわかり、
急遽この『イタリア人』を上映したら大好評だった、ということです。
もし機会があったら是非ご覧になって下さいね。
※『イタリア人:Итальянец』2005年RENフィルム製作・アンドレイ・カラヴチュク監督
オフィシャルサイト※『THE ITALIAN』
英語のオフィシャルサイト※主役のイワン(ワーニャ)・ソーンツェフ役はКоля Спиридонов コーリャ(コンスタンチン)・スピリドノフ(当時6歳)
2007年1月12日(金) 賀詞交換会
晴れ。 8:13の外気温−11.7℃、室内22.9℃、湿度42%
今日は領事館さんが主催の新年会でした。
オッサンは「カニ釣りシカ狩り」に行ってしまったので一人で参加。
あーあ、すてきな公邸で旨いもん飲んだり食ったりし放題なのにかわいチョーねえ〜
冷たい海風に吹かれてぐちょぐちょのドロドロでどうせカニは釣れないし
おりこうなシカちゃんは馬鹿のロシア人なんかに捕まらないし、
ほんまにかわいチョ。
日本人の集まりがあると、
名前しか知らなかった人や電話やメールでしか話した事がなかった人に
「実際の人物」として会えるのでおもしろいのですが
ありがたくも日記のご愛読者の方に「実際の人物」としておもしろがられたりもします。
今回このようなもったいない方からのご質問は、
「どうしてご主人はオッサンなのですか?」
初めて会ってこれですかー(笑)
「オッサン臭いからです。実は私より9歳年下。」
「えええええぇぇぇぇっっっ?」
いえ、見たら納得すると思います。
飲んだり食ったりしながら
総領事ご夫妻しっぽりカラオケデュエットとか、
N領事ウエスタンショーとか、
A領事タラの腹芸とか、
日本語教師バレエ団の白鳥の湖とか、
黒ヒゲ軍曹居合で邦人殺傷とか、
帰任の辞令とロシア永住権が当たる天国と地獄福引とか、
何かアトラクションがあると思ってずっと待っていたのですが飲んだり食ったりして終わりでした。
新年会って宴会じゃないの?
(賀詞交換会って書いてあったろうが。)
めるさん、ちょっと勘違い?
(ええ、まったく場違い)
<本日の夕ごはん>
公邸で寿司やてんぷらやおでんやカレーややきそばやいろんなものを馬鹿食い。
2007年1月13日(土)
いま元旦から順番に繋いでいるところです。
現在1月1日〜1月6日まで完了。
1月1日 こんな我が家のお正月
1月2日 ギリシア風
1月3日 イワタさん?ギョル?
1月4日 ヴォルカダフ
1月5日 カモカモ中国市場
1月6日 『イタリア人』