2002/3.30KY

「ソ連の思い出アネクドート」

ビーバー

 ソ連邦だった頃に、公費留学でモスクワに1年留学、その後ウクライナの大学で学ばれたビーバーさん。
ソ連時代のアネクドートを投稿して下さいました。今回ビーバーさんがご紹介して下さるアネクドートはソ連時代、どこでも言われていた有名な小話ばかり。ちょっと辛口ものばかりですが、ロシア人が大好きと言われるビーバーさん、ロシア人のブラックユーモアもお好きなのでしょうか?



 ソ連に住んででいた頃、仕入れたアネクドート(小話)です。いずれもソ連で有名な小話でした。

アネクドート1
 昔は政治犯がたくさん、シベリアに送られていました。
ある時、一人の男が強制収容所に送られてきた。
囚人の一人が「お前は何年くらったんだ」と聞くと、その男は「20年だ。何も悪い事していないのに、20年の刑が宣告された」と答えた。
すると、他の囚人が言った。「そんなことはあるまい。もし無実なら、10年ですんだはずだ」
ちょっと一言
 まったく、ひどい時代でした。

アネクドート2
 ある時、一人のロシア人がローマ法王に謁見して、質問した。
「法王様、天国とはどのような所ですか?」。
 法王は目をつぶり、少し考えてから、こう答えた。
「そう、天国では、人びとは一枚の布をまとい、クツを履かず、リンゴをかじって暮らしている」。
すると、ロシア人は言った「それなら、わが国とおんなじだ!」

アネクドート3
 ある時、一人のチェコ人が一人のスロバキア人に最新のニュースを伝えた。
「今度、わが国に海軍省ができるそうだ」。すると、スロバキア人が言った。「どうしてだい。わが国のまわりには海がないのに、なぜ海軍省を作るんだい」。
チェコ人が答えた「じゃあ、なぜソ連に文化省があるんだ」。
ちょっと一言
 文化の無いソ連に文化省があるなら...

アネクドート4
 「水爆の父」と言われたサハロフ博士は平和を唱え、反体制派と見なされて、自宅の電話は常にKGBに盗聴されていました。
 サハロフ夫人が友達の夫人と電話で世間話をしていた時のことです。長電話になったので、盗聴していたKGBの捜査官は、とうとうガマンできなくなりました。そしてサハロフ夫人の受話器から、いきなり男の声が聞こえてきました。「いいかげんに、長電話をやめたらどうだ!」
ちょっと一言
 世界中の独裁国では、だまって盗聴しています。通話に割り込んでくるのはKGBだけでしょうね。


ソ連時代から残るアネクドート。アネクドートはロシアの文化となっているのですね。
ブラックユーモアとして笑えるアネクドートの行間を読んでいくと、ロシア人気質を感じることができるのかも知れません。
ビーバーさん、楽しいお話ありがとうございました。(ひよこ)

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