2001 12/11 ひよこ
「チェブラーシカの第二のパパ」 ИТОГИ(雑誌イトーギ)より
レオニード・シワルツマンは、サユース・ムリトフィルム映画スタジオの有名な芸術家だ。彼は、『手袋』や『38オウム』その他たくさんの人気アニメの制作に携わった。
この何事にもめげない、いつも明るい芸術家は、アニメーション映画祭の度重なる受賞者でもある。子供向け映画芸術における長年の業績に対してアメリカ映画芸術賞を受賞したほどである。
そして、まさに彼がウスペンスキーのお話「チェブラーシカ」をスクリーン上に現したのだ。
最初にシワルツマンがウスペンスキーの本に出会ったのは1967年のことだった。映画「チェブラーシカ」の未来の監督であるロマン・カチャーノフは、ニキータ・フルシチョフの知り合いの子供の家でその本を見つけ、それをシワルツマンに話した。
その時、シワルツマンは本のイラストをあまりよく見なかったそうだが、その本の前書きは80歳の今でもすっかり覚えているといって、暗唱してくれた。
「チェブラーシカの目はミミズクみたいに大きくて黄色くて、頭はまんまるでウサギみたい。しっぽは小熊みたいに短くてふわふわ・・・」。
「わにのゲーナはすぐに、堂々とした紳士というふうに頭に浮かんだんだ。シャパクリャクもそうだったね。いたずらっ子のエネルギッシュなおばあちゃんってね。チェブラーシカは難しかったねぇ。」とレオニード・アローノヴィッチ・シワルツマンは回想する。
「チェブラーシカはお人形さん。その言葉をもとにしながら、私は絵を描いてみた。でも、その最初の絵から、チェブラーシカの目はミミズクの目ではなくて、小さな子供の目だったよ。」
ウスペンスキーはシワルツマンが描いたチェブラーシカこそが、自分の想像していたものだと思っている。
素敵なおじいさんという雰囲気が漂ってくるやさしそうなシュワルツマンさん。
チェブラーシカを息子のように思っています。
どことなくチェブラーシカの目はシュワルツマンさんの目に似ている?!
スクリーン上のチェブラーシカの父となりながら、サユース・ムリトフィルム社の一アニメーターであるシワルツマンは、自分のキャラクターの著作権を主張することはない。
彼は完全にスタジオに属している職員なのだ。